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2006/05/26
鳩山幹事長、旧日本軍が中国に遺棄した化学兵器被害者らと面談
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鳩山由紀夫幹事長は24日午前、党本部で、旧日本軍が中国に遺棄した化学兵器の被害に苦しむ「チチハル毒ガス被害補償請求人団」の被害者代表やその代理人、弁護団、日本の支援団と面談し、被害者の現状についてお話を伺うとともに、日本政府への働きかけや支援のあり方等に関して意見交換した。面談にはこの問題に長年関わってきた近藤昭一衆議院議員、環境委員会質疑等を通じて防衛庁に対して旧日本軍による化学兵器の遺棄データの提示を求めている田島一成衆議院議員も同席した。
この問題は2003年8月4日、中国黒龍江省チチハル市内の団地の地下駐車場建設現場から5つのドラム缶が掘り出されたのが発端。このドラム缶は旧日本軍が第二次大戦中に秘密裏に製造したイペリットおよびルイサイトと呼ばれる毒ガスが詰められており、漏れたイペリット液が周辺の土を汚染していた。掘り起こされた時点ではそうした危険な液体とは認識できず、ドラム缶と中に残る液体、汚染された土を媒介にして、撤去作業従事者、ドラム缶解体業者、化学工場作業員、汚染土で遊んだ子ども、整地のために汚染土を利用した中学校の生徒、一般個人宅の住民へと被害は拡大した。
支援団体メンバーからは、日本政府に対する被害者らに対する要請項目5点が示された。(1)同事件についての責任のあることを認め、真摯にお詫びする(2)医療ケアなどの支援を行う(3)被害についての研究成果を広く周知させ、風評被害を防ぐ(4)年金などの生活支援のほか、被害者らの現在の学習状況に応じた適切な教育方法による教育支援を行う(5)旧日本軍の毒ガス兵器の製造、配備、使用の事実及び判明し得る限りでの陶器場所と状況に関する情報収集を行い、中国政府と連携して被害拡大を阻止する。十分な医療が受けられるようにするためにも、日本政府による予算措置の必要性も指摘された。
被害にあった20代の男性は自らの症状について、「健康で体力には自信があったのに現在は後遺症に苦しみ、傷跡もひどく痛み、体力も低下し、家庭も暗く沈んでいる」と語り、将来が不安との切実な訴えがあった。校庭の土に触れたことが原因で被害にあった13歳の少女は「風邪をひきやすくなり、のどや気管支、扁桃腺などを痛めることが多くなった」と語るとともに、「土を見ると恐怖心を感じる」と語った。
鳩山幹事長は「日本人のひとりとして、心からごめんなさいとお詫びを申し上げる。日本の国会議員のひとりとして心からお詫びする」と述べた。日本政府が被害者に対する責任を必ずしも認めていない状況についてもお詫びすると述べるとともに、「昨年9月に政権をとれずに野党として活動していることを残念に思う」と主張。この問題について、国会に取り上げ、議論していきたいとの意向を示した。
また、被害者支援に向け協力していきたいとの考えを示し、後遺症被害に苦しむ被害者支援に取り組む「化学兵器CAREみらい基金」(〒160−0008 新宿区三栄町8−37 三栄町K1ビル TEL03・3350・2324 care−kkn@tk2.so−net.ne.jp)に協力していくと表明。「募金を全議員にも呼びかけていきたい」と語った。
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