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1998/05/28
橋本首相のODA疑惑、徹底追及へ/質問主意書を提出、超党派集会も
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中国の病院建設に対する日本の無償援助獲得を任務としていた中国人女性と橋本総理との不透明な関係によって、政府開発援助(ODA)が上積みされたのではないかという疑惑について、民主党は質問主意書の提出、超党派の真相究明議員集会開催など、本格的な取り組みを開始した。
●藤田幸久議員が質問主意書を提出
民主党の藤田幸久議員は28日、衆議院に「中国に対する政府開発援助に関する質問主意書」を提出し、政府の正式回答を要求した。
質問主意書では(1)中国白求恩(ペチューン)医科大学に関するODA金額や時期の決定権限は誰が持っていたのか(2)事前調査団などとの交渉・調査には中国側から誰が出席したのか(3)89年の天安門事件後、対中円借款の凍結解除は誰が決定したのか――など、疑問点を詳細に列記している。
記者会見した藤田議員は「私自身、議員になる前には中国の現場でODAの実態を見てきた。援助のあり方、国と国との仲立ちをする立場に関心を持ってきた者として、ODA決定過程に疑問が指摘されていることは看過できない」と語った。また、同席した伊藤忠治議員は「外務委員会、安全保障委員会でも追及していきたい。この問題は雑誌に出てから2年近く経っている。このまま塩漬けにしてはならない」と決意を表明した。
●超党派の真相究明集会に自民以外全党参加
翌28日には民主党疑惑解明プロジェクトチームの山花貞夫座長、自由党政治倫理に関する特別調査会の中村鋭一会長の呼びかけによる「橋本首相・中国ODA疑惑真相究明議員集会」が開かれ、雑誌『諸君!』でこの問題をレポートしたジャーナリストの加藤昭氏の話を聞いた。
加藤氏は「この問題は女性問題という下世話な話ではない。国益が損なわれているという問題だ」と強調。「当該女性について総理は徹頭徹尾『通訳』と言い張っているが、私の取材の範囲で彼女が通訳をした形跡はない。中国側では彼女が白求恩(ペチューン)医科大学への無償援助を引き出す『項目責任者』だったと認めている」など、疑惑を指摘した。集会には自民党を除く全党から87人の議員が参加した。
衆議院外務委員会理事会では28日、全野党が一致してジャーナリストの加藤昭氏の参考人招致を要求した。自民党理事が反対しているため、全会一致を原則とする参考人招致のメドはたっていないが、6月3日の一般質疑では民主党の藤田幸久議員がこの問題を取り上げる予定。
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