ニュース
ニュース
2006/08/09
菅代表代行、有明海の干潟視察 改めて長期開門調査の必要性指摘


 菅直人代表代行は9日、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典出席後に農林漁業再生本部本部長として佐賀県まで足を伸ばし、有明海の東与賀町の干潟を視察するとともに、ノリ養殖に従事する漁業関係者との車座集会を行った。
 
 視察には、山田正彦『次の内閣』ネクスト農業大臣はじめ、佐賀県連代表の原口一博(ネクスト総合政策企画/郵政改革担当大臣)・県連副代表の大串博志各衆議院議員、次の参院選公認の川崎稔候補が同行した。

 菅代表代行は、従来は水質浄化機能を発揮していたにもかかわらず、諫早湾の潮受け堤防締め切り後にその機能をまったく果たさなくなったばかりか、ごみが延々と累積する状態となった干潟に柵を乗り越えて足を踏み入れて視察。生き物の宝庫であった有明海が、本来備えていた機能が失われている惨状を改めて痛感した。

 車座集会に向かう途中で立ち寄った川副町のノリ養殖業者の作業場では、養殖用の網を前に説明を受け、水質悪化によって網の汚れが以前の倍以上になっているなどの説明を受けた。

 漁業関係者との意見交換では原口議員が、「漁業者のことは漁業者に聞けとかつての農林水産相は口にしたが、その後小泉政治が行っていることはそれに反するものだった」と語り、民主党は海に生きる人たちの暮らしを守るため、その声を国政、憲政において実現できるようにしていきたい」と語った。
 
 菅代表代行からは、長期開門調査の必要性を改めて指摘。農水省が作った調査委員会の指摘や裁判所での判決があったにも関わらず、農水省が自らの主張の矛盾が明らかになることを恐れて、実施を回避している状況を問題視した。その上で開門調査実施に尽力していく考えを表明した。
 
 参加者からは、この2〜3年でノリ生産量が回復しつつあるとの認識が広がっているが、従来よりも漁期を延ばすことで生産高を上げていること、色落ちしつつある状況にあったがたまたま雨が降ったことで色が回復したことなど、綱渡りの状況が続いているとの話があった。有明海で赤潮が発生しても潮受け堤防によって湾外に出ていかない状況となっているのは、本来潮流の流れを調整したり、ろ過作用を発揮していた干潟がその機能を失ったことに他ならないといった指摘があった。
 
 有明海に関する特別措置法に関しては、自民党案では不十分との声が参加者から寄せられるとともに、民主党案はなぜ成立できなかったのかとの切実な声も参加者から上がり、原口県連代表からは「先の総選挙の結果としての巨大与党の数の論理に押し切られてしまったことが原因」と語り、政権交代こそが問題解決へと繋がっていくとの考えが示された。
 
 山田ネクスト農林水産大臣は、そうした問題を解決するとともに、ノリが将来的には中国産などに押され、国内産が立ち行かなくなる危険性があると指摘。菅代表代行も、国家予算と国内技術をODAという形で外国に提供し、結果として日本国内の生産者の立場を脅かすことは「自己矛盾ともいえる」との考えを示し、国の政策として再考すべき点であることを明らかにした。
 
 また、漁業の問題とは別に消費税の質問も出され、「政府は消費税を上げるとの声が聞こえてくるが、何に使われているのか見えない。自分たちにとって何もいいことがない」との声に、大串議員が「国家予算として多くの事業に割り当てられているものではあるが、国民のみなさまの役に立つとは言いがたい状況にあるのは事実」として、ムダ遣いの是正に何ら着手しないまま、増税を断行しようとするのが政府・与党であることを改めて指摘。「この状況を変えるためにも政権交代しかない」と強調した。