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2007/01/17
「日中両党『交流協議機構』」専門会議開き、活発に意見交換


 民主党と中国共産党間で設置された「日中両党『交流協議機構』」の専門会議が17日午前、中国共産党中央対外連絡部の王家瑞部長一行を招いて党本部で行われた前日の初会合に続いて都内で開かれ、経済問題、北東アジア問題、文化交流等を中心に意見交換するとともに、今後の交流協議のあり方について議論した。

 党からは機構名誉会長の小沢一郎代表、会長の菅直人代表代行、会長代理の輿石東参議院議員会長、副会長の鳩山由紀夫幹事長・前原誠司常任幹事、事務総長の山岡賢次財務委員長、事務総長代理の野田佳彦国民運動委員長、事務局長の細野豪志衆院議員が出席した。

 冒頭で小沢代表は「ザックバランに意見交換してほしい」と求め、王部長は率直な対話の重要性を指摘。「双方が満足いく成果を期待したい」と述べた。そのうえで、まず、鳩山幹事長が経済問題、前原議員が北東アジア問題、輿石会長が文化交流について、それぞれの考えを提示し、日中双方から見解を示し合い、協議した。

 協議を通じて、重要なのは日中両国の信頼関係の構築であるとの考えで一致。第2回目の交流協議は来年早々に開催することで合意した。また、その前段として、ワーキンググループを設置して訪中し、「安全保障」「環境エネルギー」「感染症対策」などのテーマごとに協議して議論を深めていく体制を整えていくことを決定した。

 そのほか、日中国交回復35周年記念事業の開催、中国側からの要請に応える形での日本の中小企業との交流、高齢化社会対策として中国の一人っ子政策の総合研究、トップ・中間・一般など各層の交流の促進などを行っていくことなどが話し合われた。

 拉致問題解決に向け、6者協議議長国である中国に対して協力を求めたのに対しては「できるかぎりの協力をする」との意向が示された。同時に、北朝鮮の核開発問題についても、平和的な解決に向け全力をあげたいとの考えが中国側から示され、朝鮮半島の平和保持の観点からも北朝鮮の核保有を認めないとの立場で日中ともに一致することを改めて確認した。ただ、北朝鮮のプルトニウム保有については、「具体的な数字は把握していない」との回答が中国側からあった。

 台湾問題に関する言及が中国側から度々あり、陳水扁総統の動きに危機感が示された。それに対して民主党側は中国が主張する「一つの中国」原則に乗っ取って対処していく立場を表明したうえで、平和的解決を強く要請した。また、靖国神社参拝問題について民主党側からは「基本的には国内問題であるからには日本独自に判断すべきもの」との認識を示したうえで、ただ、隣国等への配慮等を総合的に勘案した結果、総理大臣、官房長官、外務大臣らは参拝すべきでないとの立場を取っていることを明らかにした。それに対して中国側からは「対外的な感情・状況を理解して対応してほしい」との考えが示された。
 
 そのほか、東シナ海のガス田開発問題、増大している中国の防衛費の問題、FTA問題などに関しても意見交換された。