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2006/08/09
首相の靖国参拝は個利個略の公約、個人利益の追求だ 菅代行
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 佐賀県を訪れていた菅直人代表代行は9日、有明海の干潟視察・意見交換会後に記者団に問われ、「ノリ養殖場に近い干潟を視察したわけだが、前にも訪れたことはあるが、干潟に備わった自然の浄化機能が失われ、いろんな影響が出ているという(諫早湾干拓問題の)原点を改めて見た気がする」などと語った。

 同時に「かつては自然の恵みのなかでできていた養殖ノリの生産が、(干潟の変化に伴って)新たな努力・技術が必要となっていることを知り、まさに自然のなかで育つ、海の畑を取り戻してほしいという声を改めて強く受け止めた」とも述べた。また、将来の問題として農産物の輸入制限撤廃の時点で中国産などの輸入品が出回ったとき、日本国内のノリ養殖が成り立つのか不安があり、またそうした状況は、ODAなどで資金も技術提供も行った結果として、外国産の安い良質な生産物ができるようになり、それが国内の生産物の地位を脅かし、結果として生産者を追い込む構造となっていることの問題点を指摘。そうした海外支援のあり方を見直していく必要があるとした。

 また、記者団から小泉首相が靖国神社参拝を行う動きが濃厚になっている点をどう見るか問われたのに対しては、首相の靖国参拝はそもそもは自民党総裁選での公約にすぎなかったことを指摘。「そういう意味では国民や世界の平和にとってどうこうというものではなく、自分が総裁になるための個利個略の公約だと私は思っている」として、一般的には公約遵守は重要なことだが、この問題に関する小泉首相の主張は、国の利益というよりも意固地な個人の利益の追求に過ぎないとした。

 関連して、靖国神社の非宗教法人化をめぐる議論が自民党総裁選候補者を中心に繰り広げられているのをどう見るか問われたのに対しては、「色々な議論があることは理解するが」とした上で、ここまでこじれた問題を解決するには現在の自民党では「無理だ」と指摘。「よりこじれさせたのは小泉総理であり、その後継者を名乗っている人にはいっそう無理で、つまりは自民党政権にはできない」と重ねて述べた。

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