コンテンツを再生/利用するにはプラグインが必要です。

民主党サイトアーカイブ

現在のウェブサイトはこちら
2011年6月22日以前の情報その他で、新サイトに盛り込んでいないデータを掲載しております。
アーカイブTOP > 大会決定 > 2006年度定期大会
2011年度定期大会  2010年度定期大会  2009年度定期大会  2008年度定期大会  2007年度定期大会  2006年度定期大会  2005年度定期大会  2004年度定期大会  2003年度定期大会  2002年度定期大会
2006年度定期大会
2005年11月29日
民主党第354回常任幹事会決定
2005年12月17日
民主党2006年度定期大会決定

2006年度活動方針
「党再生を果たし、政権に再挑戦する」



■決意を新たにし、政権に再挑戦する

2006年、民主党は決意を新たにしてスタートをきります。新しい執行部のもと「提案」 「対案」路線で国民の皆さまのための本物の改革を競うとともに、ファイティング・スピ リットをもった“たたかう政党”へと生まれ変わり、攻勢に打って出ます。

 民主党は、先の総選挙で結党以来初めて、改選前議席を大きく下回る敗北を喫しました。 しかし、わが国の民主主義をより発展させて国民の皆さまの幸せを実現するためには、わ が国に政権交代可能な政治を確立することが不可欠であり、その実現こそが民主党に課せ られた歴史的使命です。そして、地域主権の国家、生活者起点の政府をつくることが、私 たち民主党の目標です。

 その実現のため、全党的に議論した厳しい総選挙総括を踏まえ、先の総選挙で投じてい ただいた結党以来最多の2,480万票を基礎に、次の政権を担い得る政党として国民の皆さ まから信頼され、期待される政党へと再生を果たし、次期総選挙で政権に再挑戦します。


■“たたかう政党”をめざし党改革を断行する

 信頼され、期待される政党へと再生を果たすためには、“たたかう政党”をめざした党改 革を断行することが必要です。

 国民の皆さまから信頼され、たたかいを勝ち抜く力量を持った政党へと生まれ変わるた め、一人ひとりが政権奪取に向けた気概と気迫を持ち、タブーを排した活発な議論により 意見を統一し、決定した事項を全党で実践する政治文化を確固たるものとしていきます。 その上で、これまで推進してきた党改革の実績を踏まえ、迅速な意思決定とそれにもとづ く機動的な行動が可能となるよう、代表のリーダーシップと幹事長の統括機能がより発揮 できる体制を構築するとともに、すべての党活動を「国民の皆さまを幸せにする政策実現 の手段である選挙」必勝を期した「常在戦場」態勢へと転換し、党運営と意識改革を含め て“たたかう体制”へと改革していきます。

 その一環として、情報発信機能を一元化し強化するための広報戦略本部の設置、常在戦 場態勢へ転換をはかるための総合選挙対策本部の常設機関化、代表のリーダーシップと幹 事長の統括機能の拡充、選択と集中による党財政の効率化、党本部事務局の資質向上等の 改革を2006年1月から実施します。

■国民の皆さまとの対話を深め、「提案」「対案」を示す

 党改革に向けた課題の第一は、政権を担い得る政党として国民の皆さまの信頼を高める ため、国会において「提案」「対案」を示し、国民の皆さまの立場から小泉改革とは一線 を画した独自の視点で、自公政権と改革の中身を競うことです。

 先の総選挙で自民党は、改革政党を標榜して圧勝しました。しかし、小泉政権の4年半 余を振り返れば、本物の改革と呼ぶに値する実績はなく、日米関係が良くなればアジアと の関係も良くなるという、米国一辺倒の“戦略なき外交”によって外交空白に陥り、国益 を大きく損ねてきました。財政再建も地方分権もなおざりにされ、年金改悪や増税に象徴 されるように国民負担は増大するばかりです。総選挙の政権公約にも、国民の皆さまの資 産を危うくし民業圧迫の巨大官製企業を生む、まやかしの「郵政民営化」以外の内外の課 題については何の具体策もありません。

 民主党がまず成し遂げなければならないことは、巧妙につくられた“自民党=改革政党” という幻想を打ち砕き、国民の皆さまのための本物の改革を実現できるのは民主党だけだ ということを明らかにすることです。

 そのことを理解していただけるよう、内外の最重要課題について、国民の皆さまの視点 に立った「提案」を示し、国民生活を直撃する政府・与党提出の重要法案には「対案」を 掲げ、国会論戦に挑みます。

 同時に、骨太なわかりやすい政策づくりを進めるとともに、民主党が考える“国のかた ち”である憲法提言をより良いものとしていきます。あわせて、民主党がめざす社会像を 明らかにして、民主党政権の誕生で日本はどう変わるのか、国民生活はどう変わるのかを 国民の皆さまにわかりやすく示し、政権の選択肢として魅力を高めていきます。そのとり まとめに向け、『次の内閣』のもとで全党的な議論を進めていくとともに、地域における マニフェストミーティング・対話集会の開催をはじめとして、各議員・候補者が国民の皆 さまとの対話を深めて広く国民的な議論を喚起し、その成果を次期マニフェストに集約し ていきます。

 また、党改革の一環として、政策課題について代表のリーダーシップがより発揮できる よう、先に設置した「総合政策企画会議」において、党の重点政策について総合的、戦略 的、機動的な取り組みを推進します。同時に、政策分野に限らず、代表の政務全般に対す る発信機能の強化をはかります。さらに、骨太の「提案」「対案」の立案と国民の皆さま にアピールする国会論戦を展開するため、政調機能の衆参一体的運営と政策立案と衆参国 会対策の連携強化を進めます。

 加えて、党外有識者等との協力を進め、中長期的な政策課題を含めた政策研究・立案機 能を強化するため、新たに設立したシンクタンク(「公共政策プラットホーム」)と連携し、 政策立案機能の拡充をはかります。

 野党にとっては、国会こそが最大の主戦場です。衆議院の三分の二を占める巨大与党と 対決して民主党の存在感を高めていくために、国会において「提案」「対案」を掲げ、政 治家同士の論戦をわかりやすく展開していきます。

 1月に開会する通常国会においては、とりわけ党首討論の定期的な開催、重要課題につ いての予算委員会の適時開催を求め、代表を先頭に堂々と論戦を挑みます。とくに、予算 や重要法案の審議にあたっては、税金の無駄遣いを一掃する、国民の皆さまの安全・安心 を最優先する観点から、特別会計制度の改革、地域主権推進、サラリーマン増税反対、社 会保障制度改革、子どもの安全、交通機関の事故防止対策などを柱に据えて、政府予算へ の対案を対置し、徹底した審議を求めていきます。また、公務員制度改革、教育基本法改 正、国民投票法案など、通常国会に提出が見込まれる重要課題について、民主党の考え方 を明示して国会論戦に挑みます。さらに、参議院においては、引き続き決算重視の姿勢で 政府に対する監視機能を果たしていきます。

 同時に、自民党を巡る政治とカネの問題、官製談合など、疑惑解明に向けた追及を強め ていくとともに、議員年金の廃止、一票の格差を是正する参議院選挙制度改革などに取り 組みます。

■常在戦場を意識し、選挙に勝利するための態勢をつくる

 第二の課題は、あらためて常在戦場を意識し、いつ選挙があっても勝てる態勢をつくる ことです。

 選挙による政権交代という大目標を達成するためには、魅力的な政策づくり、国民の皆 さまにアピールする国会論戦とあわせ、選挙に勝てる態勢を構築し、その力量を培ってい くことが必要不可欠です。解散権は時の総理にあることを再認識し、いかなる時に解散・ 総選挙が行われても勝利することができるよう、常在戦場を意識した選挙態勢を構築して いきます。

 そのために、選挙に勝利することを目的とした党務体制へと転換し、全党の意識改革を 含めて“たたかう体制”へと改革していきます。すなわち、これまで選挙毎に設置されて いた選挙対策本部を常設の機関として設置し、候補者擁立、候補者支援、組織対策、団体 交流、国民運動、遊説活動ほか、選挙対策機能を「総合選挙対策本部」の下に一体化し、 総合的な選挙対策を強力に推進します。

 また、小選挙区で勝てる候補を早期に擁立していきます。政権交代を実現するためには、 小選挙区で勝てる候補者を一人でも多く揃えることが必要です。先に定めた「衆議院選挙 候補者選定基準」(2005年11月8日、第351回常任幹事会決定)にもとづいて、公認候補 者擁立を加速させるとともに、女性候補者の拡大をはかります。

 とりわけ、一年半後に迫った参議院選挙は、再出発した民主党の真価が問われる最大の 政治決戦です。早期の総選挙をも視野に入れつつ、参議院における与野党逆転をめざし、 万全の準備を進めます。そのため、「次期参議院選挙における選挙区候補者の擁立方針」 (2005年7月19日、第340回常任幹事会決定)に定める、全選挙区への候補者擁立、定数 3以上の選挙区への原則女性1名を含む複数擁立、女性候補の積極擁立の方針を原則に置 きつつ、攻めの候補者擁立を急ぎます。

 さらに、候補者公募、研修制度、チューター制度など候補者の擁立・支援策については、 これまでの実績と反省を踏まえてさらに改善をはかり、従来以上に厳しい視点で「選挙区 で勝てる」候補者の育成を進めます。とくに、候補者の日常活動の徹底と足腰の強化のた め、候補者の後援会組織の整備と地域における党組織の強化に取り組みます。なお、公認 内定候補者への財政支援については、厳しい財政状況のなかで重点配分を行い、その基本 を維持していきます。

 2007年4月には統一地方自治体選挙が行われます。参議院選挙の前哨戦ともなるこの 選挙を、参議院選挙、総選挙の勝利に向けた地域の基盤を拡大する重要な選挙と位置づけ、 地方自治体議員の飛躍的な拡大をめざし、「2007年統一地方自治体選挙等に向けた候補者 擁立作業について」(2005年7月5日、第339回常任幹事会決定)にもとづき、空白区の 解消、定数3以上の選挙区への複数候補擁立、女性候補の積極擁立等を原則とし、候補者 擁立を進めます。なお、昨年導入した都道府県会議員候補および政令市議候補に対する公 認・推薦料の交付制度、また女性候補者への支援制度については堅持し、候補者の積極擁 立を推進します。

■メッセージを広く国民の皆さまに伝えるため、情報の発信力を高める

 第三の課題は、代表を中心とするメッセージを広く国民の皆さまに伝えるため、情報の 発信力を高めていくことです。

 近年、先の総選挙に見受けられるように、政治に対するメディアの影響は日増しに大き くなっています。また、既存のマスメディアに加え、インターネットを通じた多様な情報 伝達媒体も進化し続けています。このような現代の情報社会においては、質の高い情報を 受け手の多様なニーズに合わせて発信していく必要があります。

 そのために、代表のメッセージ、政策や国会活動などについて、発信する情報の価値を 戦略的に高めていくとともに、これまで分散していた広報・宣伝機能を一元化し、情報発 信力を高めていきます。

 同時に、日頃から民主党の活動がメディアを通じて生き生きと広く国民の皆さまに伝わ るよう、常に国民の皆さまの視線を意識した活動を展開していきます。そのためにも、「 プレス民主」や民主党ホームページなど、党の情報発信媒体の改善を進めます。

■地域に根ざす活動を展開し、交流の輪を広げる

 課題の第四は、地域に根ざす活動、多くの団体との交流です。

 より身近な存在として信頼される政党へと成長するためには、全国で、それぞれの地域 で地に足のついた地道な活動を展開し、対話を通じて、ひとりでも多くの国民の皆さま、 ひとつでも多くの諸団体の皆さまと交流の輪を広げ、私たち民主党の考え方をご理解いた だき、そして共有していただくことが必要だと考えています。

 その基盤となるのが党員・サポーターです。2006年9月には代表選挙が予定されていま す。ひとりでも多くの皆さまに、党員、あるいはサポーターとして代表選挙に参加してい ただけるように、25万人を目標にその拡大に取り組むとともに、多くの国民の皆さまに代 表選挙に関心をもっていただけるよう、アピールの方策などについて創意工夫をはかって いきます。また、代表選挙において党員・サポーター投票のポイントが付与されない、登 録数100名未満の総支部の解消に向け取り組みます。

 そして、地域における党活動の最前線に立つのが地方自治体議員です。他党と比べ、民 主党議員が占める割合が著しく少ない地域が多いのが現状です。そこで、2007年の統一地 方自治体選挙に向けて、地方自治体議員フォーラムの研修活動を通じてその活動を活性化 させ、さらなるネットワークの拡大に取り組みます。

 地域において民主党の裾野を広げるとともに、候補者やスタッフなどの人材を育成する ため、都道府県連が主催する「政治スクール」の開催支援、青年・女性リーダーの育成な どを進めます。また、インターンシップ、リーダーズスクールなどを通じた青年・学生と のネットワーク形成を進めるとともに、20代、30代の若年層、パート・派遣などの非正 規雇用の方々に光をあてた政策提起とそれにもとづく運動の展開に取り組み、支持拡大を はかります。

 国会活動とあわせ、国民の皆さまの目に見える活動を展開していくことも重要です。国 民の皆さまとともに行動する民主党をめざし、国民生活に関わる諸課題、災害や事件・事 故の対策とその支援、北朝鮮による拉致問題の解決、さまざまな国際貢献活動などについ て、遊説・宣伝活動や集会・シンポジウム開催等の国民運動を積極的に展開していきます。

 より身近で信頼できる国民政党へと成長するためには、友好関係にある諸団体との関係 強化をはかるとともに、さらにそのネットワークを広げていく必要があります。

 民主党が政権交代をめざすうえで重要なパートナーの一つである、サラリーマン集団と しての連合とは、胸襟を開いて意見交換を行い、一致する課題について協力して行動する ことはもとより、例え意見の違いがあってもそれを互いに認めて尊重し合い、協力し合え るよう信頼関係をさらに深め、より一層緊密に連携・協力を進めていきます。

 また、これまでの実績を踏まえ、経済三団体をはじめ、経済界・諸団体との交流をさら に活発に展開し、民主党に対する理解と相互の信頼関係を深めていきます。これまで交流 を進めてきた、全国知事会をはじめとする地方団体、文化諸団体、NPO団体、農林漁業 団体、消費者団体、人権諸団体など、各種団体との交流をさらに深め、ネットワークを強 化するとともに、新たなパートナーを拡大していきます。

■男女共同参画社会の実現を推進する

 第五は、男女共同参画社会の実現を推進することです。

 先の総選挙では、自民党の女性候補者がさまざまな演出により脚光を浴びましたが、残 念ながら民主党の女性議員は大きく減る結果となりました。いうまでもなく、男女共同参 画社会を実現していくうえで、女性議員の比率を増やしていくことが必要です。また、人 口減少社会において、わが国が活力を維持していくためには、女性のさらなる社会進出が 不可欠です。

 民主党は、党改革の一環として、代表直属の男女共同参画推進本部を設置し、女性候補 者の擁立・支援を強力に推進するとともに、党内外に対する政策立案に関する提言やアク ション機能の両面を発揮し、全党的に男女共同参画社会の実現をめざす取り組みを強化し ます。

 とくに、国政および地方自治体における女性議員の比率を高めていくため、先の総選挙 において女性議員が減少した原因の検証を行い、その対策を検討していくとともに、現行 の女性新人地方自治体議員候補支援制度とWS基金「Water & Seed/種と水」を活用し、 積極的な女性候補の擁立と支援を進めていきます。

■次の政権政党として国際的な認知度を高める

 国際社会は政権交代可能な政党として民主党を再認識し、民主党の認知度が高まりつつ あります。先の総選挙における政権交代は足踏みを余儀なくされたものの、次期総選挙に おける政権交代をめざす政党として、さらにその存在感を高めていく必要があります。

 そのため、これまで交流を積み重ねてきた政党間交流を継続し、さらに関係を深めてい くとともに、代表・幹事長を中心とした政党外交に積極的に取り組んでいきます。

■党財政の効率化をはかるとともに、政治資金の透明化を推進する

 当面する厳しい党財政を踏まえ、「選択と集中」の視点にもとづき効率的な党運営と重 点的な予算配分を行います。また、個人や企業・団体から浄財を広く集め、党の活動基盤 を拡大強化するため、党の政治資金団体である「国民改革協議会」の独立化をはかります。

 さらに、国民の皆さまに対する説明責任を果たしていくため、党本部、都道府県連およ び総支部の「収支報告書」のホームページ上の公開と外部監査の実施、国会議員の資金管 理団体に対する監査の導入など、政治資金の透明化を引き続き推進していきます。

■綱紀粛正の徹底をはかり、全党を挙げて信頼回復に取り組む

 先の総選挙以降、党所属議員等の不祥事が続いたことは残念の極みであり、国民の皆さ まに深くお詫びを申し上げるとともに、綱紀粛正の徹底をはかり、再発防止と信頼回復に 全党を挙げて取り組み、政策においても、選挙においても、そして政治倫理においても他 党を凌駕し、国民の皆さまから信頼される政党へと大きく成長していきます。

以  上

▲このページのトップへ