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幹事長会見記録

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2010年10月4日(月)
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20101004okada.asx

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■冒頭発言
 ○東京第5検察審査会の起訴議決
 ○政府・民主党首脳会議、役員会
■質疑
 ○起訴議決について
 ○日中関係
 ○社民党との連携
 ○補正予算案の意見交換
 ○陳情システムの改革
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■冒頭発言

【幹事長】まず、先ほど、東京第5検察審査会において、小沢元幹事長に対す
る政治資金規正法違反の事実について、起訴すべき旨の議決、起訴議決が行わ
れました。驚いておりますし、大変残念なことだと感じております。他に何か
ご質問があれば、またその時にお受けしたいと思います。

 今日は政府・民主党首脳会議、役員会と、一連の会議がありました。政府・
民主党首脳会議では、国会の今後の運営、そして補正予算の問題について意見
交換を行ったところであります。詳細は申し上げるべきではないと思いますが、
今後も意思疎通をよくして、一致団結してこの国会、しっかりと成果を出して
いこうということを確認したところであります。

 役員会に関しましては、やや具体的な細かい話でありますが、そのなかで主
なものは、ひとつは陳情・要請対応本部の設置であります。陳情の窓口につい
ては、従来から党で、幹事長部局を中心に、一本化をするということでやって
まいりましたが、よりそれを効果的に行うために、陳情・要請対応本部を設け
て本部長に枝野幹事長代理、企業団体対策委員長や組織委員長を本部長代理に
して、いただいた陳情についてきちんと対応していこうと、そして政府に対し
ても、そういう陳情・要請などがきちんと伝わるようにしていこうと、そうい
う体制を整えたところであります。もちろん重要なものについては、幹事長自
身が関わって、しっかりやってまいりたいと考えております。

 そのほか政調会長、国対委員長からいろいろ報告があったところであります。
政調会長からは、先ほど行われました野党との意見交換に関してご報告もあり、
今後、党としての考え方をまとめたうえで、それを盛り込んだ補正予算案とい
うものをつくっていくということについて報告があり、その流れについては了
承されたところです。

■質疑

○起訴議決について

【記者】小沢さんと、話をする機会を設ける考えはあるか。党として小沢元代
表に何らかの処分を出す考えは。

【幹事長】まだこれは結果が出たばかりでありまして、党の中でよく相談をし
ておりません。何よりもまずご本人のお考えが示されるというのが第一ではな
いかと。それ以前に私が何かコメントすべきではないと考えております。

【記者】過去の民主党の議員の例を見ると、石川知裕議員もそうだが、起訴相
当、起訴となると基本的には刑事で被告となり、それに伴って離党となってい
る。党のほうから離党勧告というかたちで小沢元代表に対してそういうものを
出すのか。

【幹事長】先ほどお答えしたつもりでありますが、まずご本人がお考えを明ら
かにし、(それを)承知をしたうえで申し上げるべきではないかと。まだ先ほ
ど結果が出たばかりでありますから、そこでいきなり私がこうだと、こうある
べきだということは言うべきではないと考えております。

【記者】郵便不正事件に関して主任検事や上司の元特捜部長、特捜副部長が逮
捕される前代未聞の事件が起きている。同時に特捜検察のあり方そのものが問
われており、虚偽のストーリーをもって証拠の改ざんまでして強引な捜査を進
めるあり方に、最高検を含めて見直しを図らなければならないのではないかと
批判を浴びているところだ。小沢さんの捜査に関連して、特捜検察の捜査のあ
り方にゆがみがあったかなかったか、こうしたことを、党か政府が再度検証す
る機会はあり得るか。

【幹事長】まず党としては、そういったことを知りうる立場にありません。検
証といっても、検証をする手段がありません。政府は、これは司法の独立とい
うことがあるわけですから、そのことについて政府が何か介入する、検証する
というのは、基本的には考えられないことではないかと思います。

【記者】小沢元幹事長はこの前の代表選挙で総理を争った人物。総理を争った
人物の強制起訴について、感想を。

【幹事長】ですから何かコメントすることは、先ほど言いましたように、まず
ご本人が、どういうふうに受け止めておられるかもまったく承知しないまま、
幹事長である私が何か述べることは控えるべきだと思います。

【記者】代表選挙で岡田幹事長は起訴される可能性がある方が立候補するのは
ふさわしくないという趣旨のことを言っている。今回、小沢氏が起訴された場
合、起訴された人が党所属の国会議員として活動することを望ましいと考える
か。

【幹事長】それは間接的に同じ事を聞かれていると思いますので、私はコメン
トいたしません。

【記者】小沢氏について、民主党の議員から離党や辞職を求める声が出ている
が、ひとつにまとまっていくという意味でどう対応するか。

【幹事長】私は何か、コメントするということは避けるべきだと先ほどから何
回も申し上げています。まずご本人がどういうふうにお考えかということが示
されるだろうと思っております。

【記者】菅改造内閣が発足して半月あまりだが、挙党体制への影響は。

【幹事長】何かそのことが問題になるというふうには、私は受け止めておりま
せん。

【記者】野党側は今後国会で、小沢さんの国会招致や説明責任を求めてくるこ
とが予想される。これについてもやはり本人の判断ということか。

【幹事長】そのことに加えて、司法手続きが続くと。つまり起訴になったわけ
ですから、司法の場で争われるということになりますので。国会において何か
それを取り上げてということについては、私は一定の慎重さが求められると思
います。従来から申し上げているとおりであります。

【記者】鳩山さんが6月に辞めるときに「政治とカネ」の問題ということで、
小沢さんと前議員の小林千代美さんの例を挙げた。その衆院北海道5区補選が
10月24日に投開票がある。この件が、小沢さんの辞める、辞めないにかか
わらず、選挙戦に与える影響は。

【幹事長】そのこともちょっといま論じるには早いと思います。起訴の議決が
行われたことは事実ですけれども、そのことを受けてどういう展開になるかは、
まだ現時点で明らかではありませんので、私がその段階であまりコメントしな
いほうがいいと思います。いずれにしても北海道5区についてはしっかりと戦
って結果を出したいと考えております。新しい政治を新しい人で、そういうふ
うに思っております。

【記者】先ほど起訴議決について驚いたという感想を述べたが、驚いたという
のは、これまで幹事長としては起訴議決にならないだろうと思っていたから驚
いたのか。どのような理由で驚いたのか。

【幹事長】私が驚いたのは聞いたときの瞬間の反応ですから、その驚いた中身
について分析するというのは非常に難しいですけれども。かなりタイミング的
にも早かったわけですし、そういう意味でも驚きがあったということでありま
す。ただ、こういう司法的なひとつの議決がなされたときに、それに対して、
何か私なりのコメントを申し上げるということは、やはりそれはまさしく司法
手続きが行われているわけですから、慎重でなければならない。基本的にはそ
う考えております。そういう意味では「驚いた」という表現にとどめたわけで
あります。

【記者】今日の強制起訴は、何で最初に知ったか。今日の党役員会が長引いた
ようだが、小沢さんの強制起訴について、出席したほかの党幹部と何か話をし
たか。

【幹事長】会議の中身については、申し上げることはございません。私が何で
知ったかというのは、知ったことは事実ですが、特にお話をする必要はないか
と思います。

【記者】発表は今日だが、議決日は9月14日、代表選の日だ。その事実は知
っていたか。党代表を務めたこともある所属議員が起訴されたということに関
して手続き上、党は、今後どういうかたちで事情を聞くのか。一般論でいいが、
幹事長が呼ぶのか。あるいは来るのを待つのか。

【幹事長】(議決日を)知っていたのかって、知っているはずはないですよね。
どういう趣旨で質問されたかわかりませんが。それから、どういう手続きで聞
くのかということについては、先ほど申し上げたとおりであります。

【記者】9月14日、代表選当日に起訴議決相当という結果が出ていた。幹事
長はじめ議員の皆さんは知らなかったと思うが、この問題が代表選の影響にど
う影響したか。いま振り返ってみて、こういう疑い、疑惑がかかっているとい
うことが、どのような影響をもたらしたか。

【幹事長】疑いといいますか、まさしく検察審査会において審議中であったと
いうことが、代表選にどういう影響を及ぼしたかということですか。それは一
概にはなかなか言えないですね。人によって受け止め方は違ったと思いますの
で。

【記者】代表選のあとに、民主党の多くの議員の中から、小沢氏の経験が必要
という声が上がっていた。今回、起訴相当ということになったが、幹事長とし
ては小沢さんの経験、力は与党の中では必要と思うか。

【幹事長】これは私の就任のときでしたか、申し上げたと思いますが、やはり
経験のある政治家ですので、その経験に基づいた力をお借りしたいということ
は申し上げたつもりであります。

○日中関係

【記者】枝野幹事長代理が埼玉で2日、講演されて、「あしき隣人である」
「法治主義がない」ということばで中国を批判したと報じられている。発言は
適切であったか、見解を。

【幹事長】どういうふうに言われたか、私も正確には承知していないのですけ
れども。「政治的配慮を」と戴秉国氏が言ったということは、法律があるにも
かかわらず、「政治的配慮」と言ったとすればそこはやはり法治主義ではない
のかなとも思えるわけです。言い方の強い弱いはありますし、いろいろな受け
止め方ができると思いますが、政治家としてある程度の幅を持った発言という
ことはあり得るのではないかと思います。私の考え方は昨日申し上げたわけで
あります。

【記者】この講演のなかで、そのような法治主義のない国と経済的なパート
ナーシップを組む企業というのはよほどのお人よしだというふうに批判された
とも、各紙で報じられている。経済的なパートナーシップというものはまさに
政府も官民一体となって中国と結ぼうとしているところのように思うが、中国
と経済的な関係を持とうとする企業の行動に大変影響を与える発言だったので
は。

【幹事長】枝野さんの発言に、私はいちいちコメントはいたしません。ただ今
回の一連の中国の行動が、一定の、日本だけではなくて世界の中国を見る目と
いうものに、一定の影響を及ぼしたということは、これは言えるのではないか
と思っております。それなりのやはりリスクというものを織り込んで、行動し
なければならない、と考える企業が、私は、多いのではないかと思います。そ
れなりのリスクを織り込んでも、さらに市場に魅力があれば投資をするという
ことになるわけですから、それはまさしく、それぞれの企業の判断にゆだねら
れている問題だということだと思います。

【記者】昨日の地元の会見では、枝野氏の発言について、発言を確認すると言
ったが、今日、枝野さんと、発言についてやり取りはしたか。

【幹事長】本人とはしていません。ただ、伝えられる発言があったとしても、
戦略的互恵ということについては私はそういう考え方に立っていると昨日そう
申し上げましたが、そのことに特に付け加えることはありません。

【記者】先週、党所属の細野議員が中国を訪問し、党政調の須川さんも同行し
たということだが、党として訪中は了解していたか。報告はどのようなかたち
であったか。

【幹事長】できるだけ毎回、この会見に出ていただきたいと思います。すでに
私は答えておりますので、できましたらその会見録などを見てからご質問いた
だいたほうがいいと思います。党としてはまったく承知をしておりません。党
とは関係ありません。報告も受けておりません。

○社民党との連携

【記者】先週、岡田幹事長は国民新党、社民党の幹事長、政策担当者と夜に会
合を持ち、臨時国会の法案対応などで協力を求めたという。臨時国会、来年の
通常国会で、社民党にどういう対応を期待するか。連立に再び戻ることを求め
る考えはあるか。

【幹事長】連立を離れられたのは社民党のご判断ですから、そしていまはもう
連立を組んでいないわけであります。ただ私は幹事長として当時、重野幹事長
と三党合意というものを結びました。そこに書かれたことは、いまでも民主党
の基本的考え方でもありますので、多くの点で協力できるのではないかと思っ
ております。

 重野幹事長や阿部政審会長にも、いろいろな政策や法案の面で協力できる面
が多いと私は申し上げて、できるだけ協力していただきたいと申し上げたとこ
ろであります。ただ、安全保障はちょっと別ですがね、と私は申し上げました。

○補正予算案の意見交換

【記者】野党側は、やはり国会の場で協議をしたいということで、事前にこれ
以上の意見交換には消極的な姿勢を示している。岡田幹事長としては、事前に
十分意見交換をしたうえで、提出したいと考えるか。

【幹事長】野党にもいろいろなご意見があるのだろうと思いますけれども、な
るべく事前にお話をお聞きして、今日はそういう形では、意見のやり取りがあ
ったわけですけれども、盛り込めるものはあらかじめ盛り込んでおいたほうが
迅速に補正予算の成立につながりますから、そのほうが望ましいと思います。

 実際に案が固まった上で国会に提出されるまでには約3週間かかりますから、
その間もできるだけ論点を詰めておいたほうが、国会に出てから、また1から
議論するということになりますと、まさしく補正が間に合わない、ということ
になりかねませんし、少なくとも遅れることになりますので、できる限り意見
交換を行うことが望ましいと思います。

 別に意見交換したから政府案に賛成しろと言っているつもりはありませんの
で、意見交換を行うことすらできないというのはちょっと、私は首をかしげる
わけです。

○陳情システムの改革

【記者】陳情・要請対応本部を設置する狙いの部分だが、これまでのシステム
のどういった部分に問題点があって、変えることによってどういう改善が見込
めるか。

【幹事長】仕組みが大きく変わったわけでは、必ずしもないのですけれども、
いろいろ陳情をしても、それが果たしてきちんと届いているのかと。それから
返事が返ってきたのかと。それについてはいろいろなご意見も聞いております。

 より誠実に、そういったご要望に対して真摯に受け止めて、関係部局で、党
の中、政府の中で検討を行い、そして結果を返すということが機能しやすくす
るために、今回の仕組みを考えたところです。

 端的に言って幹事長や幹事長代理が全部見るなどということは実際にはでき
ないわけでありますので、担当の委員会で、組織委員会や企業団体対策委員会
で、あるいは政調で、できるものについては一義的にそちらでやっていただく
ということのほうが、話は早いと。こういう場合もあると思います。

【記者】政調はどういうふうに関与するのか。陳情を受けた後のアウトプット
とフィードバックをどのようにしていくのか。

【幹事長】政策問題であれば、政調に直ちに投げるということもありえるとい
うことです。フィードバックはもちろん、基本的に窓口となったところがやる
わけですが、幹事長部局としてもそれをきちんとフォローすると、そういう考
えでおります。

【記者】陳情は政務3役に伝えるということか。

【幹事長】もちろんそれは当然ですね。

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