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幹事長会見記録

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2010年10月14日(木)
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20101014okada.asx

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■冒頭発言
 ○週末の地方行脚について
■質疑
 ○地方行脚、統一地方選について
 ○官房(外交)機密費について
 ○小沢元幹事長の政治資金問題
 ○米政府の臨界前核実験
 ○党綱領
 ○沖縄知事選挙の候補者擁立
 ○尖閣ビデオ映像提出
 ○幹事長就任1ヶ月の所感
 ○当選1回生の人材活用
 ○党の政治資金改革
 ○議員連盟のあり方
 ○人事院総裁との会談
 ○対北朝鮮外交
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■冒頭発言

○週末の地方行脚について

【幹事長】私から1点、既に始めておりますが週末の地方行脚について、私としてはな 
るべく土曜日、日曜日を中心に現場を見たいという思いで、年内回っていきたいと考え 
ております。特に当選1回生議員の地元を中心に演説会という所もありますが、という 
よりはむしろもっと小規模の意見交換とか現場を見るとか、この前の土日ですと、日曜 
日は青森で漁業、林業、農業の現場を見たということで、それぞれでそれに携わる皆さ 
んのご意見を聞かせていただいたと。例えばホタテの養殖が非常に危機的な状況にある 
と。暖かかったためにですね。漁業組合の皆さんからお話を聞かせていただいたわけで 
すが、そういう形でなるべくそれぞれの地方の現場を見ていきたいと考えております。 
これは枝野幹事長代理、長妻筆頭副幹事長にも分担していただいて、3人で回れば年内 
47都道府県全部回れるのではないかと思っておりますが、なるべくそういう形で週末 
は過ごしていきたいと思っております。私からは以上で後は皆さんから国会も予算委員 
会をやっておりますが、そういったことも含めてご質問をいただければと思っておりま 
す。

■質疑

○地方行脚、統一地方選について

【記者】地方行脚について。先週から地方行脚が本格化しているが、統一地方選に向け 
た戦略、どういうことを念頭に地方行脚をしているのか。特に当選1回生議員の地元を 
含めてと言ったが、その狙いは。

【幹事長】できるだけ、当選した若い人たちの地元を少し強化したいという狙いも込め 
て回っております。それから現場を党の幹部が見るということは、私は非常に重要なこ 
とだと思っております。今までどちらかと言うと海外ばかり見ておりましたので、幹事 
長になってしっかりともう一度国内の状況を把握したいと。直接声を聞きたいという思 
いもあります。統一地方選挙との関係は、なるべくその時に県連の幹部とか支持団体で 
ある連合の皆さん、あるいは各種団体の皆さんとの意見交換をしていきたいと考えてお 
ります。候補者をなるべく擁立するという党の方針についても徹底をして、特に県連の 
皆さんにはその方針に沿って擁立を進めてもらうように要請していきたいと思っていま 
す。先般の石川でも秋田でも青森でもそれぞれもう少し候補者を立てられないかという 
ことでお話しを聞かせていただいたところです。

【記者】地方議員の数について。政権与党になって未だ自民党とは地方議員の数に大き 
く水をあけられているが、その現状と来春の統一地方選の目標について。

【幹事長】いまだと言いますが、まだ政権交代して間もないわけで、その間も地方選挙 
はほとんどありませんから、今自民党の(地方議員の)方が多いのはある意味では当然 
のことではないかと思います。(統一地方選の)党の方針は、すでにこの場でも申し上 
げている通り、3つの方針があります。空白区を無くす、全ての選挙区から候補者を立 
てる、これが第一の原則です。第二の原則は3人区以上での複数候補を立てる、第三の 
原則は女性候補を増やす、この三原則について周知徹底していきたいと考えているとこ 
ろです。もちろん、先般も秋田や青森でも申し上げましたが、一足飛びに理想の姿には 
いきませんので、現実も踏まえなければなりません。たくさん立てたはいいが、共倒れ 
してしまうということではいけないわけですが、しかしチャレンジしないかぎり議席は 
増えませんし、選挙区によってはいろんな事情で、例えば現職の地方議員の方が、なる 
べくライバルが立たない方がいいという傾向は今までなかったわけではありません。あ 
るいは国会議員が、いろいろな事情の中で県会議員を立てないということもあります。 
そういった壁を乗り越えてしっかり(候補者を)立ててもらうということが非常に重要 
であると思います。民主党が出来て10年以上経ちますが、都道府県ごとに見ていくと、 
県会議員が公認、推薦含めると第一会派のところもあれば、また数人しかいないという 
ところもあって、かなり格差が出てきているので、しっかりと後押していきたいと思い 
ます。

【記者】数の目標というのは。

【幹事長】いずれにしろ、特にありません。

【記者】地方行脚で沖縄にも行く考えはあるのか。

【幹事長】年内に私が行く予定は今のところ立てておりません。状況にもよると思いま 
すが、しかし枝野さんなり長妻さんが行かれるということは、まだ計画は具体的にはあ 
りませんが当然考えられる、先程言いましたように47都道府県3人で手分けして回ろ 
うということでありますので、行かれる可能性は十分にあると思います。

【記者】年内に。

【幹事長】年内に、はい。なるべく地方の旨いものを食べるとか、そういったことも含 
めて文化にも触れたいということです。先般、輪島塗の製作過程を見に行った時に非常 
に手間がかかるといいますか、1回塗るだけかと思っていましたが、かなり何回も塗っ 
ては削り、塗っては削りということもよく理解できましたし、お椀を2つで5万3千円 
を買うはめになったのはちょっと痛かったんですが(笑)、それでも帰って愛用しております
ので、一生使うと思えばそう高くはないということではないかと思います。

○官房(外交)機密費

【記者】前外務委員長の鈴木宗男氏が98年当時の沖縄県知事選で、3億円ほどの機密 
費が稲嶺陣営に流れたという発言をした。その発言の中で当時の小渕首相から官房機密 
費が足りなければ外交機密費を使ってもいいと指示があったことも発言している。内閣 
官房機密費、外交機密費が都道府県知事選で片方の陣営を支援するために使われること 
について、民主党、岡田幹事長としてはどのように思うか。

【幹事長】これは、想定、仮定の議論ですから、それに対して特に過去のことですし、 
お答えするつもりはありません。外交機密費というのは外交用務に使われてきたと私は 
承知していますが、そういうことで官邸に拠出をして、その後どう使われたかというこ 
とはそのことまではトレースできていませんのでちょっとコメントはできない、そうい 
う問題だと思います。

【記者】自民党政権時代のような機密費の使い方を民主党政権として留保するのか、そ 
れは国民の理解を得られないとして、機密費は何十年先に公開されたとしても国民の納 
得が得られるような使途に限るのか、今後の方針についてどう考えるか。

【幹事長】外交機密費については、前原大臣が最終的な処分決定者だと思いますが、基 
本的には外交用務ということから見ると、選挙に使うということは考えにくいことでは 
ないかと思います。官房機密費については、それは官房長官にお聞きいただかないと、 
私が勝手にお答えするわけにはいかないと思います。ただ、機密費には機密費の性格があ
りますから、そのことに沿って使われているというのが原則ではないかと思います。

○小沢元幹事長の政治資金問題

【記者】小沢氏の陣営が検察審査会の起訴議決の無効を求めて国を提訴する意向
を示していることについてどう考えるか。

【幹事長】そういう事実は私も聞いておりますけれども、特に私がコメントする話では 
ないと思います。

【記者】それによって党の(小沢氏に対する)対応が変わることはあるか。

【幹事長】どういうことで訴えておられるのかということも確認しておりませんので、 
あまり簡単にはコメントできない問題かと思います。そもそも党の対応というのがこれ 
から議論するわけですから。

【記者】一部報道で民主党として小沢元代表に対して政倫審の出席を打診する方針だと 
報じられているが、幹事長として(小沢元代表の)政倫審への出席は念頭にあるのか。 

【幹事長】この場で説明したかと思いますけれども、これから国会で基本的には決める 
ということですから。国会の中で野党のご意見もよく聞いてどうするかということを決 
めていく問題であります。政倫審でという報道があったことは承知しておりますが、ど 
ういう根拠で言っておられるのか、私は大変驚いております。そういうことはありませ 
ん。決めたということはありません。

【記者】今日、輿石参院会長は(小沢元幹事長の)政倫審への出席を求めたり、証人喚 
問に応じたりする必要はないと言っているが、これは党として何か決めるというよりは、 
国会で決めるべきだということでやはり本人の意思だという考えに変わりはないのか。 

【幹事長】基本的には政倫審は2つケースがあって、ご本人が自ら疑惑を晴らしたいと。 
いままではそういう形でやっておりますが、仕組みの上ではもう一つ多数決でというこ 
ともあります。その2つのケースが考えられるということであると思います。証人喚問 
は予算委員会の議を経てということになると思います。それが全会一致なのか、多数決 
なのか、ということはその場で議論されることだと思っております。

【記者】今、北海道で衆院補欠選挙が行われているが、小沢氏の問題が選挙に何らかの 
影響を及ぼしていると考えるか。

【幹事長】そこはよくわかりません。影響が有るのか無いのかですね。むしろ皆さんの 
方がいろいろ調査をしておられるのではないかと思いますけれども。あまりそういう話 
は接する有権者からは指摘されることは少ないという報告は聞いておりますが、全体を 
見ているわけではないので定かではありません。

【記者】北海道5区補選では、自民党サイドは政治とカネを前面に出して攻勢をかけて 
いるが、小沢氏のことがマイナス要因だと思うが、党の措置・処分なり国会招致への対 
応とか補選の投開票時をひとつのめどに何らかの方針を決める考えはあるか。

【幹事長】非常に重要な問題でありますので、しっかりとした議論が必要であると思い 
ます。何か補選があるからそこでお尻を切って慌てて結論を出すというよりはしっかり 
とした議論と。そしていつも言っておりますが、説明責任、党として公党としてこうい 
う結論に至った理由はこういうことであるということはきちんとできることが重要であ 
ると思っております。

【記者】来週の役員会では今週の役員会での小沢元幹事長に関する議論を踏まえて、岡 
田幹事長が自分の考えや案を披露するのか、それとも引き続き役員会のメンバーの意見 
を聞いていくのか、どのように役員会を進めていくのか。

【幹事長】いろんなご意見があって、それがある程度、熟してくるということは必要か 
と、最終的な結論を出すためには。いろんなご意見がある中でいきなり幹事長がこうだ 
ということはあり得ないことであると思います。

【記者】今の話の「熟す」は具体的にどういう意味か。

【幹事長】論点が明確になり、その論点についてそれぞれ議論の方向性が出てくるとい 
うことが望ましいと思います。この前もテレビで申し上げたが、証人喚問あるいは政倫 
審の出席に関する野党の皆さん、何を聞きたいのかということを明確にしていただきた 
いと申し上げたのですが、そういうことについてもその後も予算委員会の理事会などで 
もお答えはありませんし、司法との関係についてもいろんな経緯があったわけですが、 
何かご見解を示されたわけではないと私は承知しております。

【記者】前回の記者会見で岡田幹事長は自らが小沢氏から話を聞く意向を示していたが、 
何時、どのタイミングで話を聞くのか。

【幹事長】あまり細かいことは、今は皆さんに申し上げるつもりはありません。ただあ 
る程度方向性を持ったうえで意見を聞かないと、白紙で聞いてもそれはあまり意味が
ないのではないかと思います。

【記者】先程公党として結論に至った理由、それについての説明責任が重要だとの発言 
があったが、そもそも小沢氏はこの問題に対して説明責任を果たしていると考えるか、 
否か。

【幹事長】次元の違う話ですね。「説明責任」という言葉は共通ですけれども、どういう結
論になったとしても何故そういう結論になったのかということについて、党として結論 
に至るわけですから、それについてなぜかということをきちんと説明しなければならな 
いということと、小沢先生が説明責任を果たしているかということは全く次元の違う話 
であります。

【記者】幹事長としては現段階で(小沢元幹事長が)説明責任を果たしていると考える 
か。

【幹事長】何に関する説明責任なのかと。そういうこともはっきりしないわけですから。 
そういう抽象的なご質問にはお答えしにくいことだと思います。

【記者】検察審査会の強制起訴について。一般的に検察が起訴した場合の有罪率99. 
9%といわれて、一審で無罪でも二審でさらに有罪率が高くなるという現実があること 
を踏まえての処分と今回の検察審査会の強制起訴による有罪率についてどう認識をして 
いるか。

【幹事長】そういったことが1つの論点であることは事実だと思います。内容について 
は申し上げません。いろんな意見があるかと思います。

【記者】昨日、菅総理が「場合によっては小沢さん本人の意向に沿わなくてもやらざる 
を得ないときは党として判断したい」と述べているが、この考えは党内で共有されてい 
るのか。「やらざるを得ない」というのは具体的にどういう場合か。

【幹事長】それは総理に聞いていただきたいと思います。ただ総理がおっしゃたことは 
幹事長として当然、それを尊重して進めていくということは当然です。

○米政府の臨界前核実験

【記者】9月15日に米政府のネバダの地下核実験所で臨界前の核実験を行った。幹事 
長は外相時代に核軍縮に熱心に取り組んでいたが、これについての受け止めを。

【幹事長】政府としての考えは総理も官房長官もご発言になっていますから、それに私 
は加えることはありません。ただ、個人的な意見を求められれば、残念なことですと申し上
げたいと思います。

○党綱領

【記者】昨日の国会質疑の中で菅総理は党綱領を作る方向で検討したい旨発言している。 
これによって党綱領作りのプライオリティーが高くなることはあるのか。

【幹事長】世代の違いですかねこれは。ただ、そのように総理がおっしゃっているわけ 
ですからそのことは重く幹事長として受け止めさせていただきたいと思います。ただ、 
目の前はたくさんやることがあるので、少しそういったものの方向性が見えた上で考え 
る必要があるのかなと思っております。

○沖縄県知事選挙の候補者擁立

【記者】沖縄県知事選挙について。告示まで1ヶ月を切ったが、県連がどの候補を推薦す
るのか方針が決まっていない。政府与党の方針に沿う候補者が上がってこない中、自主 
投票になるのではないかとの声も聞こえるが。自主投票ということの方針についてどう 
考えるか。

【幹事長】まず、県連において候補者について様々ご検討いただいていると思っていま 
す。従って政府の方針に沿った候補者の擁立ということをあきらめたわけではありませ 
ん。現在進行中であります。非常に困難な道であることは事実です。沖縄の皆さんが日 
米の合意に対して賛意を示しておられない方が多いということは承知しております。な 
かなか候補者の擁立は簡単なことではありませんが、まだ断念したわけではありません。 
自主投票というのはしたがって、それはまだそういう状況ですから議論するのは早いと 
思います。それから自主投票という言葉はよく出ますが、それにも様々な意味がありま 
すので、つまり誰をやってもいいという意味だけでは必ずしもありません。今後、候補 
者擁立をできないということになれば、どういう中身を持った自主投票にするのかとい 
うこともよく議論する必要が出てくるだろうと思っております。

【記者】党の方針に沿わない候補者を応援しないという「拘束」をかけるような自主投 
票のあり方というようなことを幹事長は今述べたのか。

【幹事長】中身は特に申し上げておりません。それが県内の党所属の議員に関するもの 
なのか、あるいはそうではないのか、ということも含めていろんなバリエーションがあ 
ると思いますので。今、あまり具体的に申し上げないほうがいいと思います。まだあき 
らめていないわけですから。

○尖閣ビデオ映像提出

【記者】尖閣諸島沖での漁船衝突事故のビデオ映像提出について。昨日、衆院予算委員 
会は那覇地検に対しビデオ映像の提出を求めることを議決した。今後の対応は政府の判 
断になるかと思うが、日中関係への影響が懸念される中で幹事長はどのような対応が望 
ましいと考えるか。

【幹事長】これは政府の中で検討がなされるということでありますので、もちろん政府 
の検討にあたって党としてもよく政府の考え方をおうかがいし、党としてどう考えるか 
ということも申し上げたいと思いますが、今、この場で何か申し上げるのは適切ではな 
いと思っております。

【記者】公開された場合、公開のあり方についても国会で議論されると思うが、それに 
ついて国対に指示を出す考えはあるのか。

【幹事長】そういうことも含めて党としてどう考えるかということは、政府と当然すり 
合わせしなければなりません。最終的には政府がお決めになることですが、党としての 
意見は言うケースはあるかもしれません。

○幹事長就任1ヶ月の所感

【記者】幹事長就任1ヶ月になるが、これまでの幹事長の時との相違点とトップダウン 
でのリーダーシップ発揮に期待する意見が一部にあることについてどう考えるか。

【幹事長】まず、もう1ヶ月たったのかなという感じはいたしますが、与党と野党では 
若干違うという面もあると思います。政策に関してはやはり与党ですから政府が中心で、 
もちろん政調もあるわけですけれども、幹事長としてはむしろ選挙とか国会運営とか、 
それから今皆さんが議論されているようなこととか、そういったことに特に力点を置い 
てやっているというのが現状です。もちろん政策についても党の中で大きく議論しなけ 
ればいけないような場面になれば幹事長としても一定の役割を果たさなければいけない 
だろうと思っております。

リーダーシップというのは、それはリーダーシップということの定義の問題ですが、や 
みくもに上意下達で何か言うことではありません。なるべく多くの皆さんが納得できる 
ようにしっかりと手順を踏みながら一定の結論を見出していくというのが私はリーダー 
シップであると考えております。

○当選1回生の人材活用

【記者】小沢幹事長時代には1年生は役職に就けないという方針があったが、岡田幹事 
長は1年生の人材活用をどう考えるか。

【幹事長】今、いろんなことを考えております。幹事長補佐という役職には当選1回生の
方についていただこうと思っております。その他にも当選1回生だから特にダメだと
いうようなことは考えてはおりません。それはケース・バイ・ケースで考えていけばい 
いのかなと思います。同時に次の選挙にもちゃんと勝っていただかなくてはなりません 
ので、そのためのアドバイスとか、あるいは党としてできる支援とか、そういったこと 
も様々考えていきたいと思っています。そういったことは現在いろいろと議論している 
ところであります。

○党の政治資金改革

【記者】党の資金について。組織対策費、支出や決裁の仕組みを変えるという考えを示 
しているが、その狙いとどういう形に変えていきたいのかについての考えを。

【幹事長】これは就任時に公平、そして透明な党運営ということを申し上げました。そ 
の考え方に沿って、いくつかのことを変えたものもありますし、これからまもなく変え 
ようというものもあります。例えば、従来はお金の決裁は財務委員長かぎりでしたが、 
ある程度の金額になれば幹事長代理や幹事長が決裁をすべきであると私は思います。や 
はり振込みでやると。現金のやりとりは避けるべきだと。きちんと後が残る形で、振込 
みでお金のやりとりが行われるべきであると思っております。組織対策費についても、 
組織対策費はその後、領収書がない使い方ですので、我々政治家の活動は1円から領収 
書を準備するということになりました。なるべく透明な政治活動という趣旨だと思いま 
す。そうであれば党のお金の使い方についても、それが数億円にわたって領収書がない 
という使い方は、私は避けるべきであると考えております。

【記者】組織対策費という支出はもうしないという考えか。

【幹事長】基本的にはそう考えています。それは定義の問題ですけれども。まとまった 
お金を個人に渡して、そしてその後、領収書その他がないということは好ましくないと 
思っております。

○議員連盟のあり方

【記者】議員連盟のあり方について。小沢幹事長時代には超党派や政務三役の参加を制 
限するという基本方針だったが、これについてどういう問題があるか、どう見直してい 
くのか。

【幹事長】従来内規のようなものだったと思いますが、近々若干方針を見直して常任幹 
事会にご報告したいと思います。党執行部が決めたことでも党所属の議員に関わること 
でありますので、そういったものは常任幹事会に少なくとも報告するということが必要 
だと思っております。次回の常任幹事会でそういうものをなるべく報告したいと考えて 
おります。大きく変えるつもりはないですけれども、ものによっては超党派の方がいい 
というケースもあると思います。外務大臣として見ておりまして友好議連が与党と野党 
で二つあるとか、そういうことは必ずしもよくないと。今度、インドのシン首相がお見 
えになります。その時お迎えする超党派のインド議連と民主党のインド議連があるとい 
うことは避けたいと思って、これはひとつにすることを決めたところであります。今ま 
でできたものは、それはそれとして尊重されるべきだと思いますが、これから作ってい 
くものについては、なるべく超党派ということが望ましい。外国との関係の議連はです 
ね。ただ一方で、なかなかポストをですね、与党と野党が入れ替わったにもかかわらず、 
重要なポストを野党が独占しているということは好ましくありませんので、よく話し合 
っていきたいと思います。

○人事院総裁との会談

【記者】先ほど会談した人事院の江利川総裁とはどんな話をしたのか。公務員給与削減 
について菅首相は人事院勧告を超えた削減をと発言しているが、この件で幹事長は連合 
等労組側の意見を聞く予定はあるか。

【幹事長】江利川さんは前から知っている人ですので、一度ご挨拶にということでお受 
けしたのですが、わりと細かい資料を持ってこられてお話になりましたので(笑)、これは後
で読んでおきますということで、あまり細かくお聞きしませんでした。諸外国の例がど 
うなっているとか、労働基本権についてですね、いろいろおっしゃりたかったようです 
が、それは聞きませんでした。幹事長になってからそういうあまり細かい具体的な話は 
頭が受けつけなくなっておりますので(笑)、後でお読みしますということでお引取りいただ
いたところです。

【記者】労組側から話を聞くことについては。

【幹事長】これはどちらかというと玄葉さんの仕事かなと基本的にはそう思います。そ 
れで上手くいかないということであれば、関与してもいいですけれども基本的には政調 
会長のところで、閣内の関係大臣がおやりになる話ではないかと思っています。

まだ幹事長がどこまでやるのかというのが自分でも悩むことがありますが、野党の時と 
は違います。野党の時は代表がいて、幹事長がいて、ネクストキャビネットのネクスト首相、
ネクスト官房長官であったり、副首相であったりしたわけですね。幹事長というのは。そ 
ういう仕組みが今ありませんので、政策についてはやはり政府、政調に一次的には任せ 
ると、先般の補正(予算)のように大きな話についてはきちんと報告を受けて最終的に 
党としての考え方は常任幹事会にも報告させると。こういう形でやっていくのかなと思っ 
ております。

○対北朝鮮外交

【記者】対北朝鮮外交について。44年ぶりに朝鮮労働党代表者会議が開かれ、先軍政 
治でやってきたが、朝鮮労働党がかなり再建されたのではないかとの分析がある。党と 
党との話し合い、党レベルでの交渉が1つのパイプ、今後の交渉のあり方として選択肢 
にあると思うが、党同士の外交をどう考えるか。

【幹事長】北朝鮮は今回、ご指摘なようなことがあるにしても実態がどうなのかという 
のはもう少し見極める必要があると思います。そう簡単に、国家の権力のありかが簡単に
変わるものかどうかということがあると思います。もっと注意深く見なければならない 
と思います。加えて北朝鮮に関しては、今、韓国を中心にですね、日本政府も交流につ 
いては慎重にということですので、そういう状況の中で党が党間交流だということは基 
本的に考えられないところです。もう少し平時になった時にどうするかというのは、そ 
の時点で考えていくということではないかと思います。
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