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幹事長会見記録

岡田克也幹事長/記者会見要旨 
2011年5月23日(月)16時02分〜16時27分 
編集・発行/民主党幹事長室 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110523okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言 
○全国幹事長・選挙責任者会議について横粂勝仁・衆議院議員の離党問題について本日の震災復興特別委員会の議論について 
 
■質疑 
○復興基本法案の審議について横粂議員への対応について全国幹事長・選挙責任者会議について両院議員総会の開催について内閣不信任案について千葉県議選浦安市選挙区の結果について韓国国会議員の国後島訪問についてエネルギー政策の議論について 
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■冒頭発言 
 
○全国幹事長・選挙責任者会議について 
 
【幹事長】まず土曜日の全国幹事長・選挙責任者会議について。もちろん、厳しい意 
見も率直にいただきましたが、全体として非常に前向きな、今後の党の立て直しとい 
いますか、将来に向けてのあり方の議論などいただいたと思います。3月に開催した 
ときも思ったのですが、やはり幹事長の皆さんは政治家としての経験を経た地方議会 
の議員の方が大部分でありまして、何とか政権をしっかり支えていこうという思いが 
伝わってまいりました。 
 なお、報道を見ますと、発言していない人が発言したことになっている部分もあり 
ます。栃木県の福田(昭夫)さんなどは会議で全く発言しておりません。そうでない報 
道もあったように思いますが、その辺はブリーフもしておりますので、きちんと確認 
していただければありがたいと思います。 
 
○横粂勝仁・衆議院議員の離党問題について 
 
【幹事長】今日の役員会で、私のほうから、神奈川県の横粂衆議院議員の件について 
報告させていただきました。経緯を申し上げますと、金曜日に彼がやってきまして、 
離党届を提出したいということでありました。たしか20分ぐらいお話をしました 
か、しかし私が、後お客様が待っておられましたので、その場では「もう一度よく話 
をしよう」ということで、日曜日午後、党本部でお会いしたところであります。 
 ご主張の点は、必ずしもよくわからないところもありますが、とにかく民主党を離 
れて自らの政治活動をやっていきたいということでありましたので、横粂さんが比例 
で当選しているということ、つまり離党というのは、支持してくれた有権者の期待を 
裏切ることになるのではないかということ。それから政治活動というのは1人ではな 
かなかできない。議院内閣制に対して疑問があるということでありましたが、そうい 
うことであれば、まさしく、憲法改正が必要でありますので、1人というよりは、党 
の中で大いに議論したらどうかということも申し上げました。 
ただ、既に離党の話はメディアに出ておりましたので、しかも、今日、月曜日に(地 
元で)支持者を集めてお話をされるということでありましたので、日曜日の段階で 
は、私のほうから、離党届は受理しないということと、私がそう言っていたことも含 
めて、よく有権者の皆さんと相談してもらいたい、と申し上げたところであります。 
 まだ20代の若い、将来のある議員だし、私も選挙応援に行ったりして、彼のこと 
を非常に将来を楽しみに思っている1人でありますので、離党届はもちろん受理せ 
ず、というか今回、彼は持ってこなかったというか、金曜日のときは持ってきたので 
お返ししたのですが、今回は示さずにそのまま帰ってしまいましたので、当然、受理 
をせずというのが現状であります。少し冷静に、地域の支持者の皆さんとも話し合い 
をされればどうかと考えております。 
 
○本日の震災復興特別委員会の議論について 
 
【幹事長】今日の国会の質疑ですが、震災復興特別委員会ができて総理出席のもとで 
議論が行われたことはよかったと思います。これからまさしく、復興のしっかりした 
議論をしていっていただきたい。そして、早期に復興基本法や内閣法改正について、 
結論を出してもらいたいと考えております。 
 ただ、トップを切った谷垣自民党総裁の約60分の質疑は、私は谷垣さんらしくな 
いなと思って聞いておりました。非常に追及型ですが、せっかく復興委員会で議論が 
始まったので、これからの復興のあり方について議論を展開していただいたら、より 
よかったのではないかと思っております。 
 質疑が終わった後、報道によりますと、総理の答弁に対して「嘘の上に嘘を塗り固 
めている」とコメントされたそうですが、私は質問直後に、そういう発言をすること 
は適切でないと、少なくとも野党第1党の総裁として適切でないと思います。もし、 
そう思うのであれば、それは質疑の中で明らかにすればいいわけであって、質疑の中 
で明らかにできなかったからといって、それを嘘だと、「嘘の上に嘘で塗り固めてい 
る」と言うのは、私は国会審議に対する冒涜であり、自らの質問の力が足らなかった 
ことをそういう形で言い訳したと受け取られても仕方がないと思います。 
 ぜひ野党第一党の党首として、時に鋭く、時に建設的な質疑を次回は期待したいも 
のだと考えております。 
 
■質疑 
 
○復興基本法案の審議について 
 
【日経新聞・恩地記者】今日の審議を通じて、自民党、公明党、それぞれとの隔たり 
はまだ大きいと考えるか。最大の焦点は、復興を担う組織である「復興庁」だと思う 
が、自民党は「各省庁の権限を切り離して、強力な実施主体」とまで書いていると思 
うが、この点について民主党としてはどこまで応じられるのか。 
 
【幹事長】これは審議を通じて、あるいは特別委員会の理事間でよく協議をされたら 
いいと思います。今の段階で私がコメントすることは、時期尚早であると考えていま 
す。 
 
【毎日新聞・野口記者】自民党が言う「復興再生院」、大きな権限を持つ新たな省庁 
をつくることによるメリットもデメリットもあると思うが、その点について幹事長の 
お考えを伺いたい。 
 
【幹事長】まず、もう少しご説明いただいたほうがいいと思うんですね。復興に関し 
てだけなのか、根っこからなのか、どの範囲なのか、東北6県なのか、それとも被災 
3県だけなのか、その辺をよく聞かせていただかないと、既存の地方支分部局との関 
係をどう整理しようとしているのかということがはっきりしませんと、なかなかコメ 
ントしにくい。そういうことも含めて、よく各党間で議論していただいたらいいので 
はないかと思っています。 
 例えば道路にしても、復興だけとなりますと、通常の道路は地方支分部局がつく 
り、復興に関するものだけは新しい役所がつくることになって、「どこまでか」とい 
う議論が常に出てくることになります。根っこから、すべて地方支分部局を統合し 
て、1つの独立した役所をつくるということであれば、そういう問題は排除できると 
思いますが、中央集権時代の発想ではなくて、今や都道府県や市町村が、かなり自ら 
の判断と権限を持ってやっていくことになりますと、そことの切り分けをどうするの 
かという議論も出てくるということで、その辺の整理が必要だと思います。 
 私、否定的に言っているわけでは必ずしもないのですが、きちんと整理されないと 
かえって混乱する。とにかく、この重要な復興をどういう姿でやっていくことが最も 
効率的か、被災者の皆さんにとって意味があるか。そういう視点で議論すれば、おの 
ずと答えは最終的には収れんするのだろうと思っています。 
 
【日経新聞・恩地記者】自民党案と公明党案には、復興のための財源、復興債を明記 
せよということだが、この点は4月29日の3党合意で民主党としても確認されてい 
る。これを基本法案に盛り込むことについてはいかがか。 
 
【幹事長】基本的に私は、それが盛り込めるのであれば、望ましいことだと考えます 
が、そして3党合意でもそういうラインに立って合意されていると私は理解しており 
ます。 
 ただ、これは全体で1つのパッケージみたいなところもありますので、1つ1つ切 
り離してあまり私がコメントしないほうがいいと思います。もうコメントしちゃった 
かもしれませんが。 
 
○横粂議員への対応について 
 
【NHK・広内記者】幹事長としては、横粂議員と支持者が話した後に、もう一度会 
われるのか。 
 
【幹事長】いずれにしても、(離党願を)まだ預かってもおりませんし、もちろん受 
理はしておりませんので、これから断続的に、時々話をしていきたいと思っていま 
す。 
 
【フリーランス・安積記者】先ほど幹事長は横粂議員の主張の中で「わからないこと 
もあるが」とおっしゃったが、どういう点でわからないところ、理解できないところ 
がおありなのか。 
 
【幹事長】例えば議院内閣制について疑問をお持ちで、大統領制がいいと言っておら 
れる。しかし、それを実現しようとすれば憲法改正が要る。まず党内の議員を説得せ 
ずして、どうやって3分の2を取っていくのかということは私にはよくわかりませ 
ん。 
 それから今回の内閣法改正で3人の大臣が必要であることについて、少しご意見を 
お持ちのようでしたので、3人の大臣というのは、法律上は暫定的なものであること 
と、それから原子力とか、あるいは復興ということで必要だということを説明いたし 
ました。 
 その説明を納得されたわけではないと思いますが、もう少し事前にコミュニケー 
ションをとれればよかったのかなとは思っております。 
 
【フジテレビ・橋本記者】横粂議員は昨日フジテレビのインタビューに、この内閣法 
の改正には現時点では反対すると明言されていた。反対することについて、離党願を 
受理していないので民主党員だが、党として処分の対象になるのか。 
 
【幹事長】私は、こういう場で若い議員を追い込むようなことは言いたくありませ 
ん。それから、理由もよく聞いておりませんので、あまりご質問に端的にお答えしな 
いほうがいいと思います。粘り強くしっかりコミュニケーションしていく必要がある 
と思います。 
 
【中日新聞・関口記者】佐藤ゆうこさんも離党したが、一連の動きについて、菅政 
権・執行部に対し、党内が求心力の低下なり流動化の事態に陥っているという認識は 
お持ちか。 
 
【幹事長】それは特にありません。 
 
【日刊スポーツ・中山記者】横粂議員は、明日、記者会見をセットする動きがある 
が、幹事長としてはまだ説得すれば打開策があるとお考えか。 
 
【幹事長】まだ離党願は受理されておりませんので、私も彼の将来を買っている1人 
ですから、しっかりとコミュニケーションをとっていきたいと思います。 
 
○全国幹事長・選挙責任者会議について 
 
【朝日新聞・南記者】統一地方選挙について、党本部としての総括を示されたと思う 
が、その中で「執行部にも責任がある」と明確に書かれた。このことは幹事長のご意 
向も入っていると思うが、どのような思いでこの文言を明確に入れたのか。 
 
【幹事長】執行部に責任があるのは当然だと思います。今回の選挙で中央の問題で、 
それだけとは言いませんが、主として中央の問題で議席が取れなかった、あるいは減 
らしたわけですから。 
 
○両院議員総会の開催について 
 
【共同通信・中久木記者】地方の幹事長と統一選の総括について議論されたが、国会 
議員向けに両院議員総会や両院懇談会を開いて議論するお考えはあるか。 
 
【幹事長】今日の役員会で議論いたしまして、明日は常任幹事会の日程ですので、常 
任幹事会でもご議論いただきます。その後のことは、そういった全体の状況を踏まえ 
て考えていきたいと思っています。 
 
【TBS・細谷記者】今日の役員会で参議院側から、両院議員総会や両院懇談会をし 
たほうがいいのではないかという提言があったと思うが、その点について幹事長はど 
うお考えか。 
 
【幹事長】平田健二参議院幹事長からそういうご提案がありました。それに対して、 
別に反対というわけではないのですが、タイミングの問題とか、今の国会状況、非常 
に重要な内閣法改正案や復興基本法案の質疑を衆議院で行っている、あるいは重要法 
案をそれぞれ衆参で採決している状況も踏まえながら考える必要があるのではないか 
という声が出まして、それはそのとおりだということで確認されたと思います。 
 
○内閣不信任案について 
 
【産経新聞・宮下記者】最近また自民党の大島(理森)さんや公明党の漆原(良夫)さん 
が、内閣不信任案を出したいという趣旨のことをおっしゃっている。一方で自民党・ 
公明党とは、震災やこれからの国会運営について協力していく趣旨の3党合意があ 
る。そういう合意がありながら、一方で不信任案に言及する姿勢について、幹事長と 
してはどう認識しておいでか。 
 
【幹事長】それは政局もありますので、いろいろなことがあるのだろうなと思いま 
す。しかし、重要なことは、やはり被災者の立場に立って、何とかしてこの厳しい状 
況にある被災者の皆さん、少しでも早い復興の段階に持っていかなければならない、 
原子力については安定した状況にしなければいけない、私はその1点だと思います。 
不信任案を出されることについて、私が「だめだ」と言う立場にはありませんが、少 
なくとも、そういった不信任案に関して党の中で「賛同する」とか、そういう動きが 
あるとすれば、私はそれは国民に対して、その信頼に全く応えていない動きであると 
思います。 
 
○千葉県議選浦安市選挙区の結果について 
 
【朝日新聞・南記者】昨日投開票が行われた千葉県議選浦安市選挙区の再選挙で、民 
主党公認候補が当選された。幹事長就任以来、選挙期間中に応援に行かれた候補者 
で、当選は初めてだ。今回の当選が今後の党運営に与える期待感のようなものを含め 
て、感想をいただきたい。 
 
【幹事長】ずいぶん細かく調べていただいてありがとうございます。私は全くそうい 
う認識は持っておりませんでしたので。 
 ご質問に対しては、特に答えることはありません。関係ありません。私としては、 
地元から要請があり、そして日程のやりくりがつけば、それが当選しそうであって 
も、当選しそうでなくても応援に行く、そういう基本姿勢でずっとやってきておりま 
す。これからもそういう姿勢を貫いていきたいと思います。 
 
○韓国国会議員の国後島訪問について 
 
【産経新聞・宮下記者】韓国の国会議員が国後島訪問を計画されている。昨日、日韓 
首脳会談で菅総理はこれについて抗議等も含めた言及は一切されなかった。領土問題 
は領土問題として取り上げるべきではなかったかという意見も出ている。国後島訪問 
と、昨日の首脳会談での対応について、幹事長のご認識はいかがか。 
 
【幹事長】おそらくそれは、政府の役職者ということではなくて、国会議員個人とし 
ての判断で行くということだったと思うんです。それに対して、政府のどのレベルで 
どういう反応をしているかは、私、承知しておりません。したがって、コメントは非 
常にしにくいのですが、ただ私、与党の幹事長として申し上げると、そういうことは 
避けていただきたいと思います。 
 
【産経新聞・宮下記者】「そういうことは避けていただきたい」の「そういうこと」 
とは、韓国国会議員の訪問を指すのか、それとも日韓首脳会談で取り上げなかったこ 
とを指すのか。確認で伺いたい。 
 
【幹事長】ちゃんと言わないと、産経新聞、正確に言わないと曲解されると困ります 
からね(笑)。 
 日本人についても「北方領土には行かないように」ということを、政府としてお願 
いしてきているわけです。韓国の「国会議員」がということになりますと、やはりそ 
れは、日本政府として決して好ましくないということになると思いますし、個々の国 
会議員の行動について、政府としてどのように物を言うべきかということは、議論は 
あるかもしれません。私、承知しておりませんが。しかし、同じ国会に籍を置く者と 
して、日本の政権与党の幹事長として、韓国のその国会議員の方に対して、「避けて 
いただきたい」と申し上げたいと思います。 
 
○エネルギー政策の議論について 
 
【朝日新聞・南記者】昨日、城島光力政調会長代理がテレビ出演された際に、「成長 
戦略を考えるところでプロジェクトチームを設置して、新しいエネルギー問題につい 
ても議論していきたい」と発言された。エネルギー問題についての党での議論の場 
は、こういう形で設置していくのか。 
 
【幹事長】私のほうにはまだ上がってきておりません。どこかの段階で政調会長から 
ご相談があると思いますが、どういう場でするかというのはさほど重要なことではな 
い、政調にお任せしていいことかなと思っております。 
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