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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2011年11月8日(火)16時01分〜16時23分 
編集・発行/民主党幹事長室 (※発言項目ごとに編集しました。) 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20111108koshiishi.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○西岡武夫参議院議長のご逝去に際して復興財源についてTPPについて

■質疑
○TPPについて後任の参議院議長人事について復興財源について特別会計について大阪府知事選・市長選について
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■冒頭発言 

○西岡武夫参議院議長のご逝去に際して 
 
【幹事長】既に皆さんご案内のように、西岡参議院議長が突然、お亡くなりになられ 
た。私どもも、驚くというよりも、この現実をなかなか信じられない、そんな気持ち 
でいます。 
 西岡議長の葬儀も終わり、42年間にわたり、人生のすべてを日本の政治にかけて 
こられた、そしてまた一番、日本の国を、日本の政治を心配されたその議長が、もう 
いない。その穴は大きい。だからこそ、議長のご遺志を継いで私たち民主党が政権与 
党としてしっかりやっていかなければという、あらためて悲しみの中から我々が進む 
べき覚悟を持ったという思いでいます。 

○復興財源について 
 
【幹事長】昨日、国会に戻りまして、18時10分から院内で自民党の石原幹事長、 
公明党の井上幹事長と、3党合意を踏まえての、復興債の償還期限について「25 
年」という提起をさせていただき、今日お昼の再度の会議で了承をいただきました。 
したがいまして第3次補正予算、関連法案含めて、この月内にはどんなことがあって 
もしっかりすべて仕上げようと、そういう確認もし合えたと思います。 

○TPPについて 
 
【幹事長】なお、TPPをめぐる党内の議論も、夜を徹して協議をしていただいてい 
ますので、方向性を確認しながら、これへの対応もきちっとしてまいりたい。私のほ 
うからは以上です。 
 
■質疑 

○TPPについて 
 
【読売新聞・小坂記者】明日の総会でPT(民主党経済連携プロジェクトチーム)と 
しての提言をまとめる方向のようだが、推進派と慎重派の意見の隔たりがまだ埋まっ 
ていないように見える。この提言は推進の立場と慎重な立場の両論併記ということは 
あり得るか。 
 
【幹事長】両論併記という形で集約の文書が出てくるのかどうか、それは今の時点で 
は私にはわかりませんので、コメントのしようがありません。 
 
【日経新聞・黒沼記者】反対・慎重派の中には超党派でTPPの交渉参加に反対する 
国会決議を目指す勢力があるが、こうした動きについて幹事長はどのようにお考え 
か。 
 
【幹事長】それだけ心配をされている、慎重にやるべきだという方々の思いだと思い 
ますから、それについて私どもが「こうしてはいけない」とか「ああすべきだ」と言 
うものではないと思っています。 
 
【日経新聞・黒沼記者】個々の議員の主張はあると思うが、野党と協力して何か事を 
起こそうということが、仮にあった場合、党としての処分は検討されるのか。 
 
【幹事長】すぐに、何か党の方針に従わない者は処分するという発想はとっておりま 
せん。 
 
【フリーランス・横田記者】国会決議に関して、「過半数を超える勢い」という報道 
もある。もし過半数を超えた署名が集まった場合、TPPを国会で批准するときに否 
決されることになると思うが、となると、これから参加表明をしても交渉がムダに 
なってしまうことになる。国会での議論を踏まえた、合意をある程度受けたうえで参 
加表明するべきだという考えに対してどう思われるか。 
 
【幹事長】慎重にやるべきだという考えの方が、今、横田さんが言われた思いと同じ 
だと思いますね。それはその方々の1つの貴重な意見ですから、そういうことも踏ま 
えたうえで党としてどうするかということを、今、意見集約中であります。 
 今、「反対派の人たちが過半数を上回る」とか、「決議に」とか、「交渉に入っ 
たってそれは無効になるのではないか」というご指摘もありますけれども、そのこと 
も踏まえながら、きちっと方向性を出していこうということになろうと思います。 
 
【フリーランス・横田記者】反対の決議がされた場合でも、野田総理は参加表明する 
可能性があると考えてよろしいか。 
 
【幹事長】総理のご判断を、今、私がこの時点で「こうなるだろう」とか「こうする 
だろう」と、そういうコメントは差し控えたいと思います。大変失礼なことにもなる 
と思います。 
 
【読売新聞・小坂記者】PTの提言が両論併記という形になると、政権与党として1 
つの方向性を出すことにはならないのではないか。 
 
【幹事長】それは当然、両論併記ということは「どっちなんだ」という話になるで 
しょう。どっちなんだという、そういうことはなるべく避けたいということで今、意 
見集約中ととらえています。 
 
【西日本新聞・河合記者】明日のPTの総会に幹事長みずからが出席されて、何か意 
見あるいはお考えを述べる可能性はあるか。また、そういった要請なりお話は幹事長 
のほうには来ているか。 
 
【幹事長】現時点でそういう話が来ているかどうかというお尋ねですから、現時点で 
来ておりません。そういう要請があったら、そのときに考えるということになろうか 
と思います。 
 
【通信文化新報・園田記者】もしTPPの問題で離党する議員が出た場合に、いろい 
ろな法案の成立に影響してくるとお考えか。 
 
【幹事長】離党というようなことが不幸にして起こったら、これからの法案審議に影 
響がないのかと、そういうご指摘ですね。 
それは直接ないにしても、党にとって好ましくないことですから、そういうことにな 
らないように一生懸命、執行部としては努力しなければいけないだろうと思っていま 
す。 
 
【フリーランス・横田記者】交渉に関して、今日の朝日新聞に載っていたが、アメリ 
カ側が「今から参加しても遅過ぎる」と、米通商代表部の聞き取りのメモがあって、 
公明党の国対委員長も、ルール策定への日本の参加が実質的に困難になりつつあると 
いう米側が指摘した内部文書の有無を問いただされている。野田総理はTPPに参加 
表明してルール策定に関与できるというメリットを訴えて参加表明するということ 
だったが、その前提が崩れて、結局国民をだましたりウソを言ったりして参加表明す 
るのではないかということになると思うが、この点についていかがお考えか。 
 
【幹事長】総理が国民をだまして、ウソをついて参加することは絶対あり得ないし、 
そんな総理は国民から信任されもしないし、信用もされないでしょうから、そういう 
ことは絶対あり得ないと信じています。 
 
【フリーランス・横田記者】米側が「今から参加しても遅過ぎる」という政府の内部 
文書について、公開される予定はあるか。幹事長はそれをごらんになったことがある 
かどうかもお聞きしたい。 
 
【幹事長】私は見ていません。それに報道関係者の皆さんが、よくその種のお話があ 
るわけですが、それが本物かどうか、どういうところから流出されたかということも 
きちっと確認しないと非常に危険な面もありますので、そういうことも精査をしなけ 
ればいけない。私はまだ見ていません。 
 
【フリーランス・横田記者】「開国フォーラム」を3回まで開いて中断している。被 
災地選出の国会議員に聞いたら、ただでさえ震災・原発事故で打撃を受けている農家 
の方は、TPPに参加したらさらに追い打ちをかけられる、就労意欲をなくすという 
絶望感に浸っている。最低でも被災地で「開国フォーラム」を開き、なぜ野田総理み 
ずから行って被災地でTPPについて説明しないのか。その理由をお伺いしたい。 
 
【幹事長】かなり被災地へ行き、総理自身も少しでも時間があればという努力はして 
きたし、そういうことをやってきたと思います 
 日程的に今、国会は予算委員会の質疑のまっただ中です。これを後にしてそういう 
ことができるか、それから国際会議もある、そういう状況で開かれていないというこ 
とであって、それはわかっていただけるのではないかと思っています。 

○後任の参議院議長人事について 
 
【産経新聞・坂本記者】先ほど「西岡議長の遺志を継いで」という言葉があったが、 
西岡議長は選挙制度改革に強い思い入れがあったと思うが、後任の議長に関しては選 
挙制度に関して積極的に取り組む方を頭の中に描いていらっしゃるのか。 
 
【幹事長】どなたが選ばれても、あなたの質問を逆にとれば、選挙制度をいいかげん 
に考えるとか、そんな人は民主党には誰もいない。だから、そこは心配されなくても 
いいのではないかと思っています。 
 
【NHK・長谷川記者】後任の議長はいつぐらいまでに選出したいとお考えか。 
 
【幹事長】14日の10時に本会議を行って、議長の指名選挙になると思います。そ 
んなことを議運から聞いていますから。少なくとも14日、それ以降では間に合わな 
いですから、それまでに間に合わせます。 
 
【時事通信・市川記者】議長の選出は慣例で比較第1党から選ばれることが多いが、 
今回も慣例どおり比較第1党から選ぶべきだとお考えか。 
 
【幹事長】それは長年の慣例であるし、野党の皆さんもそういうご理解をしていただ 
けると信じています。 
 
【テレビ東京・宇井記者】次期議長にふさわしい方には、どういった要素が必要だと 
お考えか。 
 
【幹事長】議長の資格というのは、国会法とか規約とか、法律にうたわれているもの 
ではありません。議長にふさわしい人を選んでいきたいと思っています。 
 
【読売新聞・小坂記者】最近の参議院議長の人事では、第2党の自民党が白紙を投票 
したり、そういう形で選ばれる議長が続いていると思うが、今回の議長人事は全会一 
致で、自民党・公明党も賛成できるような人選がふさわしいとお考えか。 
 
【幹事長】皆さんに賛同してもらえれば、もちろん、全会一致で決まっていくこと 
が、やっていただく人も気持ちもいいだろうし、そういうことを願っています。 

○復興財源について 
 
【通信文化新報・園田記者】復興債の償還期限が25年になったことで、郵政株式の 
売却などの税外収入の位置づけがより重要になったと言う人もいたが、それについて 
はどのようにお考えか。 
 
【幹事長】ずっと野党の皆さんや多くの皆さんから、単に国民負担だけを求めるので 
はなくて、所得税をどうするとか、住民税をどうするかということではなくて、税外 
収入とか、もし国の売れるものがあったら売却してとか、歳出削減とか、そういう努 
力をするべきだと。そういうことは言われていますので、税外収入の1つとして、 
今、法案も提起をしております郵政改革法案等を早く通してもらえれば、その郵政株 
も場合によれば売却できるという要素もありますし、タバコ税も同じだと思います。 

○特別会計について 
 
【日経新聞・黒沼記者】お昼の3党幹事長会談で自民党のほうから「申し送り事項」 
という紙が出されているが、この中で、23年度末日までに特別会計を引き継ぐと。 
この話というのは、来年度につくるという話と同じ意味という理解でよろしいか。こ 
れ、どういう意味かよくわからないので。 
 
【幹事長】それは両方に読める文があるでしょう。したがって、その辺を、税にかか 
わる話ですから、3党の税調会長あるいは政調会長で詰めていくという作業になって 
いきます。 

○大阪府知事選・市長選について 
 
【毎日新聞・葛西記者】大阪府知事選挙について、民主党府議団は倉田候補を推薦し 
ているが、結果的に自民党と相乗り候補になった。政権与党として独自候補を模索し 
ていたが、結果として立てられなかったことについて、幹事長はどう思われるか。 
 
【幹事長】これは大阪府連が中心に対応をやってくれていますから。結果的に他の党 
の皆さんも一緒にやってくれるという形でしょうから、知事選も市長選もいろいろな 
パターンがあると思います。そういう経過はあっても、私どもも支持をする、あるい 
は推薦をするという形になれば、勝利を目指して全力投球していくということだと 
思っています。 
 
【中日新聞・岩崎記者】大阪のダブル選挙で、「既成政党」対「地域政党」という構 
図になっているが、野田政権発足後初めての大型地方選挙で、結果が国政に与える影 
響はあるとお考えか。 
 
【幹事長】「大阪維新の会」という、地域政党の象徴的なところだと思います。我々 
も「地域主権」と言っているわけですが、だったらなぜ「維新の会」の人たちとはで 
きないのか。これは、考え方が違うからということでしょう。同じ「地方主権」と 
いっても、全然手法やなにかが違う。これは野田政権の中で、地方の大型選挙、東京 
に次ぐ大阪ですから、それはかなり影響があると見なければウソになると思います。 
しっかりやる以外はないと思っています。
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