トップ > 幹事長会見記録 > 輿石東幹事長/記者会見要旨 2011年12月13日

幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2011年12月13日(火)16時03分〜16時25分 
編集・発行/民主党幹事長室 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20111213koshiishi.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
*********************************************************** 
■冒頭発言
○今後の党日程について行政改革調査会の発足について

■質疑
○内閣支持率の低下について郵政改革法案について消費増税法案の素案について党規約改正について沖縄訪問について羽田雄一郎議員について社会保障と税の一体改革について行政改革調査会について
*********************************************************** 
 
■冒頭発言 

○今後の党日程について 
 
【幹事長】役員会、常任幹事会を今終えてきました。常幹でもあいさつで申し上げま 
したように、この2011年は私たちにとって忘れられない日、忘れられない年、忘 
れてはいけない年だったと思います。 
 しかし、あと2週間余りでこの年も終わるわけで、新たな年に向けて、私たち政権 
をいただいて2年、まだまだ国民の皆さんのご期待に十分こたえているとは言えない 
状況だと思います。まさに「さあ、これからだ」、そういう新たな思いで新しい年を 
迎えていきたいと思っています。 
今後の私どもの党の日程を申し上げると、連日いろいろな会議が行われていますが、 
とりわけ税制の問題や次の予算の問題等について各部署で夜を徹して議論が行われる 
予定であります。週が明けて19日の月曜日には役員会、20日には常任幹事会、そ 
して21日にはそれを受けての両院議員懇談会も開催し、この年を締めくくっていき 
たい。 
 中身については、1月には党大会があり、党の活動方針や今年度の活動報告、党の 
規約・代表選挙規程の改正等の問題についてきちんと方針を確立するためでありま 
す。 

○行政改革調査会の発足について 
 
【幹事長】もう1つ、新たに私たちは、やはりマニフェストの原点に立ち返る、政権 
交代で国民の皆さんにお約束したことの原点に立ち返るという視点から、最初に掲げ 
た「国民の生活が第一。」「税金のむだ遣いを一掃していく」、そういう原点に返っ 
て、今度はいろいろなものを深化・発展させるという意味で、「行政改革調査会」を 
明日発足させ、総理もその陣頭指揮に立つという意味で、明日の第1回会議には総理 
自ら出席すると思います。そんなことも私のほうから最初にお知らせしておきたいと 
思います。 
 あとは皆さんからご自由に質問をいただきたいと思います。 
 
■質疑 

○内閣支持率の低下について 
 
【朝日新聞・二階堂記者】世論調査で野田政権の内閣支持率が低下している。内閣支 
持率が低い中、一方で年末に向けて消費増税の議論が本格化するが、増税にどのよう 
に理解を求めていくお考えか。 
 
【幹事長】党の社会保障と税の一体改革をきちんと議論していくという方針は何ら変 
わっていないわけですから、それは既定方針どおり粛々と、きちっとやっていけばい 
いので、内閣支持率とそのことを関連させて考えてはいません。 

○郵政改革法案について 
 
【日経新聞・黒沼記者】この後、与党の幹部で話し合いをされると思うが、今後の与 
野党協議に向けてどのような方針で臨まれるか。 
 
【幹事長】これはこの国会で何としても成立させたかったというものですから、引き 
続き野党の皆さんにもご協議いただいて、それにはまずパートナーである、連立を組 
んでいる国民新党の皆さんともきちんと心合わせをしていかなければならんというの 
で、今日16時半から行います。 
 
【通信文化新報・園田記者】次期通常国会の冒頭で審議することは現実に可能なの 
か、その根拠を教えていただきたい。また、閉会中に審議を進めるというのは、どう 
いう段取りでやっていかれる方針か。 
 
【幹事長】それは衆議院のほうの郵政特別委員会、そこを中心にやってくれています 
から、その延長線上できちっとやっていかなければならないし、私自身もその問題に 
ついては積極的に参加させてもらうと、こういう意思表示もしていますので、どうい 
う形がとれるのか、野党の皆さんとも、修正協議をはじめいろいろなことを模索して 
いきたいと思っています。その結果は、今の時点ではわかりません。 

○消費増税法案の素案について 
 
【時事通信・市川記者】9日の記者会見で樽床代行が「素案段階で党の意思が決定す 
るものではない」と発言されたが、幹事長も同じお考えか。 
 
【幹事長】この問題は、中心は総理を先頭に政府内で議論していただくと。党の税調 
と、政府にも税調があるわけですから、政府の税調が中心的に素案をつくってくるで 
しょう。そのことを、党の税調として議論を積み上げてきたものと突き合わせていか 
なければならないという意味で、今のレベルでそれが党の決定と言えるものではな 
い、というニュアンスで代行は言われたんだと思う。私も同じ考えですから、それは 
変わっていない。わかりにくいかね? 
 
【時事通信・市川記者】通常、政府と与党が一体となって素案を決定するものだと思 
うが、今回それを分ける理由はどこにあるのか。 
 
【幹事長】いや、分けていないですよ。全然、分けていない。分ける必要もない。わ 
かりにくいでしょう、と言ったのはそういう意味だね。 
 素案というものはまだまだ、我々は「ああ、これが素案か」というものを誰も知ら 
ない。そのレベルで、この素案でいいのか悪いのかとか、党と税調で突き合わせるか 
とか、これからです。これから連日でもそういう協議をしていくことになるでしょ 
う。 

○党規約改正について 
 
【NHK・国田記者】先ほどの常任幹事会のごあいさつで、党の規約について来週の 
常幹で諮るとおっしゃったが、これは今日決める予定だったものが延びたのか。 
 
【幹事長】いえいえ、それは失礼な話じゃないですか。これ10枚もあるペーパーを 
出して、せいぜい1時間ぐらいで常幹は終わるのに、まだ読んでもいないものを提示 
して、「これでいかがか。はい、採決します」という話じゃないでしょう。 
 だから、細川座長のもとに規約・代表選挙規程の改正委員会をつくっていただい 
て、それから答申を受けて、今日、役員会で議論をしたと。役員会では議論をしまし 
た。それを踏まえて、「これを是とする。これでいいでしょう」という役員会の決定 
を常幹に諮って、役員会ではそういうことになっていますから、15日までに読んで 
いただいて、ここはこう直すべきだというご意見があったら事前に事務局に出してく 
ださいという提案をしました。 
 それだけで終わるのではなくて、来週の火曜日の15時に常任幹事会を再び開い 
て、そこで最終決定をする。それを踏まえて、翌日の両院議員懇談会でも諮ってみん 
なのものにしていく。こういう手順です。 

○沖縄訪問について 
 
【読売新聞・小坂記者】今日の午前中に沖縄県知事と会談された中で、知事からぜひ 
沖縄訪問をしてほしいという要請があったと思う。沖縄訪問についての幹事長のお考 
えを伺いたい。 
 
【幹事長】知事の要請ですから、私自身もそのときに「承りました」と。よくまた、 
訪問する時期とか、沖縄の皆さんとどういう形でお会いするか、知事ともどういう意 
見交換ができるか、こういうものを議論して「適切なときにお邪魔をします」と、こ 
うお答えしておきました。 

○羽田雄一郎議員について 
 
【信濃毎日新聞・牛山記者】羽田孜元首相(衆議院長野3区)が引退を表明している 
こともあり、地元や方々では「子息の羽田雄一郎参議院国対委員長をその後継に」と 
いう話が出ている。岡田前幹事長は「雄一郎氏の場合であっても、これは党が禁じて 
いる世襲にあたる」という見解を示していたが、輿石幹事長はこの件についてどのよ 
うなご見解をお持ちか。 
 
【幹事長】羽田雄一郎参議院国対委員長が、お父さんである元総理が引退されたら、 
鞍替えして衆議院で出るのではないかと。地元紙だけにそういう関心がおありという 
ことですね。それに対して、世襲はいけないと前幹事長が言って、それは許されるも 
のではないんだというニュアンスの報道をされていると、そういう意味でしょう。そ 
れをどう考えるのかと、こういうことですから、それは党のいろいろな方針なり今ま 
で議論してきた経過もありますので、今ここで私の個人的な見解を述べたり、「こう 
だ」とコメントするのは適切ではないと思っています。 
 
【信濃毎日新聞・牛山記者】先日、県連代表に復帰した北澤俊美前防衛大臣は、雄一 
郎氏を有力な候補と認めているところで、今後、党本部とも話し合いをしたいとおっ 
しゃっていた。そういった面で、今後ともこの問題は党にとっても1つの課題になる 
と思うが、何らかの形でご検討される考えはお持ちか。 
 
【幹事長】北澤民主党副代表がそういうお考えがあるということは、今初めてお聞き 
しましたから、そういうものが長野県連の意見集約として上がってくれば、その時点 
から検討もいたしますし、どうするかを考えていきたいと思っています。 

○社会保障と税の一体改革について 
 
【朝日新聞・二階堂記者】社会保障部分での負担増を避ける動きが党の部門会議には 
ある。消費税の前提となる社会保障の充実のためには、それに見合う負担増をやり切 
る必要があると思うが、幹事長のお考えをお聞かせください。 
 
【幹事長】そういう議論は当然あるでしょう。国民の皆さんに消費税という形で、逆 
進性が強く、弱い立場の人も平等に負担しなければならないこの消費税をお願いする 
には、それ以前にやることがあるだろうと。「自ら削る、議員の定数はどうなるん 
だ」「公務員制度の改革はどうなっているんだ」「行政改革はこれで十分か」。だか 
ら、先ほど申し上げたように税外収入、税に頼らない、国民の皆さんに負担をなるべ 
くかけないという、むだ遣いがあるかないかをもう一度、政権交代の原点に立ち返っ 
て洗い直してみるということで、行政改革調査会を立ち上げたということでしょう。 
 そういうことをしてもなお、この社会保障を確立するために、国民の皆さんに何ら 
かのご負担をしていただかなければならないときには、それだけの国民の皆さんの理 
解と納得を得る手だてをしながら、理解を図る以外にはないんじゃないですか。 
 それがどういう時期でどういう形でやるのかは、これからでしょう。 
 
【産経新聞・坂本記者】消費税増税に向けた素案を年内にまとめるという考えがこれ 
まで政府・与党内にあったと思うが、幹事長として年内に素案をまとめるべきだと現 
段階で考えておられるか。 
 
【幹事長】1つの結論を得るのに、私は常々、政権与党としてはスピード感を持って 
結果を出すことも大事だと言い続けていますから、そういうことから言えば、いつま 
でも議論をしていて結果が出ないということも許されないでしょう。さりとて、何で 
も強引に結論を急ぐという話でもないでしょう。これだけ国民的な議論がある課題で 
すから。だから、総理自身もそのことを踏まえて、「どんどんやってください」なん 
て言っていないでしょう。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】鈴木克昌筆頭副幹事長が消費税増税反対の署名活動をして 
いる。野田総理の方針と異なるこのような活動は理解を得にくいと思うが、鈴木筆頭 
副幹事長のこの対応と、こういう動きがあることについてどのようにお考えか。 
 
【幹事長】鈴木筆頭副幹事長が署名の先頭に立っておられると、私も承知しておりま 
す。それはそれでいいんじゃないですか。党内の議論を政府にも、私たち党にも、総 
理ご自身にも、理解してもらいたいという、そういうことですから、決してけしから 
ん行動でもなければ、そういう話でもないと思います。 

○行政改革調査会について 
 
【中日新聞・岩崎記者】今の段階でわかっているメンバー、それから今後どれくらい 
のスパンで議論して、結論をどうされるとか、わかっている範囲で教えていただきた 
い。 
 
【幹事長】メンバーは、会長が岡田克也前幹事長、副会長に大島敦さん、中塚一宏さ 
ん、長妻昭さん、城島光力さん。事務局長が階猛さん、筆頭事務局次長に参議院の行 
田邦子さん、それから事務局次長に大勢います。 
 議論はできるだけ早く、本予算にも反映させたいと、こう言っていますから、明日 
から、「夜を徹しても」という言い方をしていましたから、かなり議論を急ピッチに 
やってもらえると。特別会計改革ワーキングチームとか、国有資産見直しワーキング 
チームとか、独立行政法人改革とか天下り問題、決算行政監視、公益法人、こういう 
ものにもう1回きちっと当たろうと。 
 特にこのことは、私自身もぜひやってもらいたいと思っています。なぜならば、税 
金の使い方は、もう一度申し上げると、「予算」は、税金をどう使うかという設計 
図。「決算」は、税金がどう使われたか。会社ではその年の決算が承認されないと次 
年度の予算は組めない仕組みだけれども、なぜか国会は、一番大事な国会でありなが 
ら、決算がわりあいないがしろにされている、と言うと語弊があるかもしれないが、 
そうでしょう。それを会社並みに、決算が承認されなければ次の予算は組めないぐら 
いにきちんと、税金がどう使われたかということが一番大事だ、ということで決算重 
視の参議院。行政監視委員会も重視する。ODAも重視する、ODAの人道的貢献と 
いう立場で日本の外交は成り立つ。そういう3つを参議院は重視していることから 
いっても、これはきちっとやってほしいと思っています。
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.