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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2012年1月17日(火)15時05分〜15時25分 
編集・発行/民主党幹事長室 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://www.ustream.tv/recorded/19818816
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■冒頭発言
○党大会の報道について

■質疑
○政治改革に関する岡田副総理の発言について党大会での野田総理の発言について地方制度の議論について与野党協議について社会保障と税の一体改革について
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■冒頭発言 

○党大会の報道について 
 
【幹事長】1つだけお願いをしておきたいと思います。お願いというのは、昨日、大 
会を開催いたしました。その前には全国幹事長・選挙責任者会議、政策担当者会議が 
行われました。その政策担当者会議での皆さんの新聞記事をめぐって、ある県連から 
「発言もしていないのに発言したという、大変不愉快であり事実でないことが堂々と 
報道される。党としてこのことにきちんと対処してほしい」ということでありました 
ので、昨日から今日にかけて、今、対応をしつつあります。 
 どうか皆さんに、正しい情報を国民の皆さんに的確に報道していただいて、正しい 
理解を国民の皆さんができるように、ぜひお願いをしたい。 
 以上であります。 
 
■質疑 

○政治改革に関する岡田副総理の発言について 
 
【時事通信・市川記者】岡田副総理が議員歳費の削減について言及された。個人的な 
見解だというお考えのようだが、これを党として議論していく考えはお持ちか。議論 
されるなら、いつごろまでの法案化を考えていらっしゃるのか。 
 
【幹事長】歳費の問題を今すぐに議論する必要もなければ、しません。それよりも今 
やらなければならないことは、議員の定数をどうするかということに集中してまいり 
たいと思っています。 
 
【NHK・長谷川記者】岡田副総理は同じ番組の中で政党助成金についても言及され 
ているが、これについて幹事長はどのようにお考えか。 
 
【幹事長】今の問題も、今やることは議員定数の削減をどうするか、国家公務員の給 
与をはじめとする行革をどうするかということだと思います。 
 
【毎日新聞・高橋記者】岡田副総理はテレビ番組の中で、議員定数の80削減につい 
て「比例にはこだわらない。小選挙区も含めて全体で80を減らす」とおっしゃって 
いた。輿石幹事長は従来から比例定数の80削減で法案を提出するとおっしゃってい 
たが、その方針に変わりはないか。 
 
【幹事長】今の高橋さんのご質問は、岡田副総理と私と意見が違うのではないかとい 
うニュアンスでお聞きになったのかもしれませんが、これは違っていないと思いま 
す。私たちは「比例80削減します」というのがマニフェストの国民へのお約束であ 
ります。しかし、岡田副総理は幹事長時代に自分でずっとこの問題も手がけてくれま 
した。政治改革を仕切ってきた責任者として、他党のことを考えれば、自分の党だけ 
で比例80と言ってもなかなかそういう話にはならないだろう。とすれば、そのこと 
も含めて、比例80だけにはこだわりませんという意味でそういう発言をされたと理 
解しています。 
 
【読売新聞・小坂記者】岡田副総理は、社会保障と税の一体改革で国民に負担をお願 
いする前提として、議員歳費や政党助成金の削減も考えるべきだという趣旨の発言 
だったと思う。幹事長は議論の優先順位としては低いというお考えだと思うが、国民 
に負担をお願いするかわりにやはりそこを見直さなければならないという考え方につ 
いては、どのようにお考えか。 
 
【幹事長】それは優先順位とか議論の順番というか、そういうものがあるでしょう。 
総花的に何もやる、これもやる、これもやると言って何もできなかったというのは大 
変失礼になるし、今、一番やらなければならないのは議員定数の削減であり、公務員 
給与の問題だと。これはもう待ったなしで避けて通れないという確認のもとに、これ 
を最優先でやりたいというのが私の意見です。 

○党大会での野田総理の発言について 
 
【TBS・井本記者】今日、国対委員長会談で19日の幹事長会談を呼びかけたが、 
自民党側は昨日の野田総理の「参議院に送って法案をつぶしたらいい」という発言に 
対して、法案もまだ提出していない段階で国民に向かって恫喝するような発言だ、国 
会軽視だ、と反発を強めている。野党のこういうちょっと過剰な反応についてどう思 
われるか。また、そこから19日の幹事長会談にどのように持っていくのか、お聞き 
したい。 
 
【幹事長】恫喝と言われたかどうか知らないけれども、皆さんも大会に参加されてい 
て、国民に対して、野党の皆さんに対して、野田総理が「恫喝した」と、そういう感 
じで受け止められましたか? 
そうでなくて、大変つらいテーマだけれども、これは「国民の生活が第一。」という 
ことを考えれば、避けて通れない歴史的使命の課題だ、だからやり切ります、という 
覚悟と決意を述べられたと私は理解しています。 
 そういうことを含めて、野党の皆さんは大変過敏な反応をしていますね、という意 
味ですね。それを受けて、明後日の幹事長会談は大丈夫かという意味ですか。それは 
必ず応じていただけるし、それは「明日の日本をどうするか」ということにつながる 
わけですから、必ず話し合いはしてもらえるし、協議にも入っていただけるだろうと 
信じています。 
 
【読売新聞・小坂記者】昨日の党大会で総理が「やるべきことをやり抜いてから信を 
問う」と、衆院解散を示唆するかなり強いメッセージを発信されていると思うが、こ 
の社会保障・税一体改革と衆院解散の可能性について、幹事長は今どのようにお考え 
か。 
 
【幹事長】解散に強い決意を示したというのではなくて、行政改革に強い決意を示し 
たのではないですか。だから社会保障と税の一体改革はやり遂げると、そういう意志 
が伝わったと思います。 
 
【NHK・長谷川記者】総理がそういう強い口調でおっしゃったことと、幹事長の 
「夏までが勝負だ」というご発言を重ね合わせると、通常国会の間に行政改革、社会 
保障の法案を通して、その後解散すると受け取れるが、そのあたりはいかがか。 
 
【幹事長】今日の皆さんはだいぶ解散が好きですねぇ、解散、解散と。解散は何のた 
めにやるのか。総理の専権事項でもあります。 
 私が「夏までが勝負だ」と言ったのは、私の言葉ではなくて、あのとき申し上げた 
と思いますが、全国幹事長・選挙責任者会議の中から、そういう言葉を使われた方が 
いるので、またそういう思いがその会議の中にも強くあったと。 
 この「夏までが勝負だ」というのは、「今の野田内閣は増税ありきで、弱い立場の 
人のことを考えてくれない。そういう“改革”をやろうとしているのではないか」と 
いう受け取り方が一般国民の皆さんに多いですよと。その実態を知ったうえで、「マ 
スコミの皆さんはなかなか書いてくれないけれども、政権交代して全部だめかのよう 
な報道が毎日出ているけれども、政権交代したからできたものもあるでしょう。だか 
らマニフェストの検証もきちんとして、ここまではできた、こういう効果があったと 
いうことも、国民の皆さんに伝えたり理解していただく手だてをとるべきだ」、「や 
やもすると、自ら身を切ることは二の次にして、国民に痛みを押しつけるだけではな 
いかと見えているので、ここはきちんとやってもらわないと、民主党政権がだめにな 
るのではなくて日本の政治がだめになりますよ」という意味合いの意見が大多数だっ 
た。 
 そして、社会保障と税の一体改革をやり遂げなければいかんという総理のかたい決 
意と考え合わせれば、そういう情報を中央から民主党・与党の責任としてきちっと国 
民へ伝える活動もやるべきではないか、そうすれば必ず国民の皆さんに理解してもら 
える。それも「夏までが勝負ですよ」という意味です。 
 それをやや勘違いもあって、国会でもって、総理もかたい決意だというから野党が 
何を言おうとガンガンやって、時期を見て解散に打って出るんだと、こういう決意表 
明を昨日、総理も輿石東もしたかのように受け取っている方もおありでしょう。どう 
受け取られるかはやむを得ないけれども、私たちの本筋は「やるべきことをやり抜い 
て、そのうえで民意を問う」と。総理の言葉も正しく理解していただきたいと思って 
います。 

○地方制度の議論について 
 
【読売新聞・小坂記者】今日、政府の地方制度調査会で大都市のあり方について議論 
が始まった。政令市や特別区のあり方、あるいは大阪都構想にもつながる話かと思 
う。この地方制度調査会の議論への期待と、また、野党側は地方自治法の改正などを 
大阪都構想に絡めて主張しているところもあるが、民主党としての考え方、この2点 
を伺いたい。 
 
【幹事長】これは昨日・一昨日の政策担当者会議や全国幹事長会議、地方代議員会議 
でも出て、前原政調会長のほうから、私どもは最終的に地方主権をうたっている。そ 
の地方主権の財源も権限もどこに持っていくんだ、どこが受け皿になるんだという意 
味合いで、それは最終的には道州制になるのか、広域連合という形になるのか、それ 
はこれからきちっと積み上げて、夏までにはきちっと結論を民主党としても出してい 
きたい。その過程の中で、大阪都構想という橋下さんが打ち出したことも考え方の1 
つでしょう。それも検討してみると、こういう中身を言われたので、私どももそうい 
う対応でいくということであります。 
だから、そういう政府と地方の協議の場とか、小坂君が今言われたような場所で、そ 
ういう議論をきちんとしていただければいいと思っています。 

○与野党協議について 
 
【中日新聞・岩崎記者】明後日の幹事長会談は、郵政や公務員給与など、それぞれの 
割り振りを決めるという位置づけか。 
 
【幹事長】なかなかよい質問をしてくれるじゃない。何のために19日やるんだ、仲 
よくしようよという会かね、そんな程度じゃ野党の皆さんに叱られるよと。ご心配し 
ていただいてありがとう。 
 私はそこでは、1つは与野党協議がどうしても避けられない大きな課題とすれば、 
社会保障と税の一体改革、そして皆さんが言われている議員定数の削減、この2つの 
大きな問題は1党、2党で「こう決めました」ということではないでしょう。だから 
この2つのテーマについては、ぜひ与野党協議、全体の協議という場でテーブルにつ 
いていただきたいという提案をしてまいります。 
 もう1つ、臨時国会で成立し得なかった郵政とか公務員給与とか派遣法とかいう問 
題は、もう一歩のところまで来ていますから、それは司、司というか、その延長線上 
でできるだけ早く成立するようにご協力をお願いしたい。こういう2つの目的で19 
日はお願いしようと思っています。 
 今日もうしゃべっちゃって、ちょっと野党の皆さんには失礼になるかもしれないけ 
れども。まあ、中日新聞に引きずられちゃったね(笑)。 

○社会保障と税の一体改革について 
 
【時事通信・市川記者】消費税を含む一体改革について国民の理解を求めていくとい 
うお考えを示されているが、具体的にどのように進めていかれるのか。 
 
【幹事長】全国幹事長会議でも政策担当者会議でも地方代議員会議でも言われたの 
は、今日こうやって3時間も4時間も議論をした、幹事長室中心に各地域へ行って1 
0ヵ所でブロック会議をしたと。今度は政策で、そういうブロック会議をして、1日 
も早く、まず民主党に結集する皆さんが正しく理解する。われわれ国会議員がきちっ 
と自分の考えや党の方針を消化して、そして地域に帰って皆さんにご理解をいただ 
く。あるいは広報、いろいろな、党から出ているそういうもので理解を図る。 
 その基本は、社会保障というのは、ある面では弱い立場の人に安心してもらう政策 
でしょう。年金も医療も介護も。そのことをきちっと理解してもらえれば。消費税 
は、逆進性の問題があって、弱い人も強い人も一律にいじめてしまうというふうにと 
らえられている。だけど社会保障、セーフティネットは何のためにあるんだ。弱い立 
場の人にこそ、こういうものをつくっていかなければならない。そこをきちっと理解 
してもらえるかどうか。そこがカギになると私自身は思っています。
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