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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2012年1月30日(月)18時00分〜18時20分 
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました) 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://www.ustream.tv/recorded/20110238
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■冒頭発言
○通常国会について

■質疑
○年金制度改革について郵政改革法案について宜野湾市長選挙について衆院選大分2区について出生率について各種会議の議事録について
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■冒頭発言 

○通常国会について 
 
【幹事長】明日から国会も(衆参予算委員会の)集中審議、それから補正予算審議と 
入っていくと思います。心して、国民の期待にこたえるべくやっていきたいと思って 
います。 
 
■質疑 

○年金制度改革について 
 
【NHK・長谷川記者】年金制度改革の全体像ですが、現時点で野党側に示す案は具 
体的にどのような内容を想定されているか。例えば最低保障年金を創設した際に、い 
くら財源が必要になるといったことまで盛り込まれるのか。関連して、今いくつか報 
道されている試算の取り扱いはどのようになるか。 
 
【幹事長】全体像をどのように考えて、どのように国民の皆さんにも見ていただくの 
か、こういう話でしょう。これはこれからですから、きちんと国民の皆さんにもご理 
解いただくべく、鋭意、出せるときにきちっと出していくことになると思っていま 
す。 
試算というのは、今ないと思います。いっぱい数字が飛び交っていて、それに関して 
申し上げると、ある世論調査、私の手元にありますが、びっくりしているわけです。 
「消費税を最大17%程度に引き上げる必要がある最低保障年金をどう思うか」と、 
既にそういう項目で問いかけをしている。この17%という数字が、どこから、何を 
根拠に出されているのか。 
それと連動するのかしないのかわからないけれども、今、長谷川君も「試算」「試 
算」と言うから、ぜひ、その試算の数字があったら逆に見せてほしいと思っていま 
す。 
 
【読売新聞・小坂記者】前回の記者会見で「全体像を示す際に、こういう年金制度に 
すればどれぐらいの新たな増税が必要になるかも含めて野党に示すのか」という質問 
に対して、「結論的にはそうなると思う」と幹事長はおっしゃったが、そのお考えは 
変わっていないのか。 
 
【幹事長】それは出せる範囲で出せばいいわけでしょう。それは今、一生懸命政調を 
中心にやってくれていますから。逆に、数字だけがもうひとり歩きしている。ここで 
もってその説明をする必要はないと思うけれども、今の年金制度を新しい年金制度に 
変えるのには40年かかるという言われ方をしているわけでしょう。だから、40年 
後の日本がどうなっているかも頭に入れて考えていかなければならんでしょう。 
そういうことも含めて、そういう数字が出せるならきちっと出していくと。また、そ 
ういう方向でなければ、ただ「こうやります」と言うだけではなかなか説明にならな 
い部分もあるでしょう。だから、どういうものをどう出せるのかということは、これ 
からやっていくということです。 
 
【日経新聞・福山記者】民主党は、マニフェストに最低保障年金は消費税を充てると 
書いてあるが、最低保障年金の財源について消費税以外も検討する可能性はあるの 
か。 
 
【幹事長】「消費税しか使いません」という言い方はしていないと思います。マニ 
フェストをお互いにもう一回きちっと見る必要があると思っています。 
 
【日経新聞・福山記者】2009年のマニフェストには、消費税と書いてあると思う 
が。 
 
【幹事長】この年金問題で、これから何日かたてばそこは明らかになってくると思い 
ます。年金制度に対する私どもの考え方は、いくつもある年金を一本化・一元化す 
る。そして1階建ては最低7万円くらいの最低保障として支給したい。2階建て部分 
は比例報酬という形で、現行制度のような形でいく。こういう考えのもとに、消費税 
は社会保障に使いましょうという、福祉目的という性格があることは確認しています 
が、「消費税だけで」という切り方もしていないと思います。中身でいえば、税で1 
階部分は考えていきましょうと。その辺もこれから詰めていけばいい。そういうもの 
をすっきり形づくっていく。そういうことを、国民の皆さんに示していく作業が急が 
れるということだと思っています。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】今日、野田総理は参院本会議で、消費増税を協議する前提 
として自民党・公明党が示すように求めている新年金制度改革の全体像については、 
党が判断して取り扱うとおっしゃったが、党内でどのような議論を進めていくお考え 
か。 
 
【幹事長】今までの積み上げもあるでしょう。そしてこれからきちっと、そのことも 
含めて精力的に議論を開始していくことになると思っています。 
 
【毎日新聞・高橋記者】八ツ場ダムの建設再開などマニフェストの内容変更が相次い 
でいるが、「最低保障年金7万円」というのもマニフェストどおりにできるのか懸念 
する声もある。見通しについて伺いたい。 
 
【幹事長】「最低保障年金7万円」という目標を掲げたわけですから、それに向かっ 
てきちっと年金制度を形づくっていくことになると思います。 
 
【TBS・井本記者】試算というものはないとおっしゃったが、これが示されないこ 
とに対して野党側が反発を強めている。どう説得されていくか。もし年金制度改革を 
これから示すのであれば、スケジュール感はどのようなものを想定されているか。 
 
【幹事長】これはできるだけ早く私どもの考えを示さなければ、野党の皆さんの要求 
にもこたえられないということですから。 
それと、もう1つ皆さんにきちっと考え方を整理していただきたいのは、この年金制 
度の問題と、今私どもが提起している「社会保障と税の一体改革」の素案という法案 
とは、きちっと切り離して考えてもらいたい。切り離して考えていく、国会対応もそ 
うしていくということであります。 
なぜならば、年金は確かに最大の国民の関心事でもあるし、私たちも提起してきたけ 
れども、急ぐのは「社会保障と税の一体改革」のほうで、それを最優先に議論してい 
ただく、そういうふうに考えています。「年金が見えてこないから協議に入らない」 
という言い方をされている場合もあろうかと思いますが、そこはきちっと分けて、議 
論に入ってもらおうと思っています。だからといって、年金制度をことさら向こうへ 
提起していかないということではない。 
 
【時事通信・市川記者】試算を財源で示すのか税率で示すのかは別として、野党との 
交渉のときに試算を示すお考えはあるのか。 
 
【幹事長】そういうことも含めて、今検討しているわけです。お互いにそういう年金 
に対する考え方はいろいろな考え方があるし、ここまでは試算ができる、この辺は無 
理だということも含めて協議してもらえればいいと思っています。 

○郵政改革法案について 
 
【通信文化新報・園田記者】修正協議に自民党執行部が合意してこない状況が続いて 
いるが、今のままだと今国会で審議することも厳しいのではないかという意見もあ 
る。法案の今後の見通しについて、どのようにお考えでいらっしゃるか。 
 
【幹事長】結論から申し上げますと、「もう議論する余地がない。もうこの国会で法 
案も危ないのではないか」というニュアンスで聞かれたと思いますが、そんなことが 
あってはいけないし、そんなことはない。たぶんその問題で今夜も20時から実務者 
で継続してやってもらえると聞いていますので、そういうことはないと思っていま 
す。 
 
【通信文化新報・園田記者】第4次補正予算案の後に審議できる見通しは、他の法案 
との絡みで重要性をどの程度にお考えでいらっしゃるか。 
 
【幹事長】この問題は、私自身も、昨年の暮れに「3内閣6国会をまたいで、しかも 
4回にわたって継続審議になっている。もうぼつぼつ結論を出すときでしょう。政権 
与党として結論を出さなければならない。私も一歩前に出ます」、こういうお約束を 
していますから、必ずこの国会で成立すべく努力してまいります。 

○宜野湾市長選挙について 
 
【毎日新聞・高橋記者】地元の沖縄県連は自主投票を決めたようだが、政権与党とし 
て普天間飛行場の辺野古移設を掲げる候補を擁立する選択肢もあったかと思う。自主 
投票になったことの受け止めと、地元選出の玉城議員と瑞慶覧議員が県外・国外移設 
を主張する候補の支援に回るということだが、党本部の方針との整合性についてどう 
思われるか。 
 
【幹事長】こういう地方の各種選挙は、主体は地方ですから、地方の主体的な判断に 
ゆだねるというのが党本部の原則です。沖縄県連で自主投票と出された結果につい 
て、それを尊重し、そういう対応のうえに党本部としても対応していくということに 
尽きると思っています。 

○衆院選大分2区について 
 
【フリーランス・安積記者】大分2区で、「大分方式」を解消して独自候補を立てる 
という報道があるが、これについてはどうお考えか。 
 
【幹事長】まだ正式に大分からお聞きしていないので、コメントは避けたいと思いま 
す。 

○出生率について 
 
【読売新聞・小坂記者】出生率がやや改善していると今日、発表された。「社会保 
障・税一体改革」では子ども・子育て分野に7,000億円を投入するという部分が 
あると思うが、この政策や財政規模で出生率の上昇傾向を維持するのに十分だとお考 
えか。また、出生率が改善に向かったとして、将来の社会保障費を賄うために、年金 
の全体像を含めてどのようにお考えか。 
 
【幹事長】この出生率、赤ちゃんがなかなか生まれてきてくれないという実態を解消 
するのに、7,000億なんてちっぽけな金で解決するのかと。それは改善策の1つ 
の方法であって、それですべて解決するなどと考えてはいません。 
それと今、小坂君が言われたように、40年後、50年後の年金制度を考えるにして 
も、今言うように年齢構成はどうなるだろう、出生率はどうなるだろう、そのときの 
経済状況はどうだろう、そういうことも勘案して年金制度を考えていくということで 
すから、そんな簡単に試算として「これだけ消費税を上げればこうなるんだ」という 
のは出てくるものでもない。しかし、そういう難しい課題だけれども、きちっと考え 
方を示して、「こういう場合にはこんな数字も出てきますね」というのは、これから 
私たちも出していかなければならないと思います。 

○各種会議の議事録について 
 
【朝日新聞・二階堂記者】政府の会議で議事録を作成していなかったことがわかっ 
た。まず、この事態についてどのようにお考えか。 
また、野田政権の重要政策、方向性を決める政府・民主三役会議の議事録、その他党 
内の役員会、常任幹事会、党大会や両院議員総会、両院議員懇談会、それぞれ党の政 
策決定機関だと思うが、これについての議事録はあるのか。ないとしたら、その理由 
等をお聞かせください。 
 
【幹事長】政府・民主三役会議の議事録の性格について、議事録があるのかないの 
か。ないとすればなぜなのかと、こういう趣旨ですね。 
結論的には、政府・民主三役会議の議事録は、とりわけとってもいませんし、それを 
公表する考えもありません。なぜならば、この政府・民主三役会議は党主催の会議 
で、政府の公文書管理法の適用範囲に入っていないと考えています。こういう党のす 
べての会議の議事録を公表しろということになれば、今そういう実態にないし、その 
ために会議の後、どなたかが会議の様子を、話をしている。それが記者会見であり、 
いろいろな説明をしているはず。そういう形で、法律上も何ら問題ないと考えていま 
す。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】政府の会議で議事録を作成していなかったことについて 
は、幹事長はどのように受け止めておいでか。また事実関係で、役員会とか常任幹事 
会、両院議員総会等の議事録はないという認識でいいか。 
 
【幹事長】党の関係は、先ほど申し上げたように政府の公文書とは違う。政府の公文 
書というものは、公文書管理法を前年につくった。それに従ってきちっと議事録をと 
り、公開もしましょう、国民の皆さんに必要の範囲で公表しましょうというのが法の 
精神です。党主催の各種の会議はその範疇にない、そういうとらえ方で、わが党だけ 
ではなくて、すべての現状はそういうことになっているから、それでよしとしていま 
す。 
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