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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2012年2月13日(月)18時26分〜18時53分 
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました) 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://www.ustream.tv/recorded/20421384
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■質疑
○世論調査の受け止めについて郵政改革について衆議院の選挙制度改革について大阪維新の会について年金制度改革について宜野湾市長選挙の結果について高校無償化について小選挙区での選挙協力について
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■質疑 

○世論調査の受け止めについて 
 
【朝日新聞・二階堂記者】朝日新聞が週末に実施した世論調査で、政党支持率は民主 
党が17%、自民党が12%で、二大政党合わせても3割を切る厳しい数字となった。一 
方で、橋下大阪市長の維新の会の国政進出には54%の方が「期待している」。国民 
は、なかなか進まない政治にいら立って、維新の会に期待している感じになってい 
る。幹事長として、二大政党制について危機感はおありか、また、どうやって今後不 
信感を解消していくお考えか。 
 
【幹事長】二大政党に対するご不満がここまで大きくなっていると。そういう二階堂 
君の質問だけれども、「二大政党」というと自民党さんのことも同時に言うことにな 
る。私は人のことを批判したりそういうことをあまり好まないので、民主党が、政権 
与党が、最大の責任がある、ここは厳粛に受け止めて信頼回復に専念しなければいけ 
ないだろう、そういう結果だろうと思っています。 
 
【読売新聞・小坂記者】読売新聞の世論調査でも、支持政党がないいわゆる無党派層 
が半分を超える結果が出ている。こうした現状についてどのようにとらえていらっ 
しゃるか。 
 
【幹事長】二階堂君に答えたとおりで、それだけ政権与党として国民から見れば期待 
にこたえていないのではないかと、しっかりしてもらわなければ困るぞと、こういう 
意思表示だと思うので、それは真摯に受け止めて、きちっと政権与党としての責任を 
果たしていく。 
 
【産経新聞・坂本記者】FNNと産経新聞の世論調査でも内閣支持率が3割を切るな 
ど、政権与党に対しての厳しい国民の声があると思うが、幹事長は具体的に支持率低 
下の原因は何と考えていらっしゃるか。 
 
【幹事長】支持率の低下というのはいろいろな原因があるでしょうが、全部それを私 
が分析してわかる話ではないでしょう。いろいろと総合してこういう結果が出ている 
と。こういう国民の皆さんの意思が反映しているということですから。 

○郵政改革について 
 
【通信文化新報・園田記者】本日の実務者協議について、何か報告を受けているか。 
 
【幹事長】問題点はかなり詰まってきています。もう少しのところへ来ているので、 
そこも見させていただきながら、この国会で必ず成立させるという方向に入っていき 
たいと思っています。 
 
【通信文化新報・園田記者】あと何回ぐらい実務者協議を開くことが必要だとお考え 
か。 
 
【幹事長】何回やればゴールに到着するかということにかかわるわけで、それは実務 
者の皆さんが判断してくれることですから、私のほうで「あと何回やればそこで終わ 
りになるよ」とか、そういうことはなかなか言い切れないでしょうね。 

○衆議院の選挙制度改革について 
 
【毎日新聞・高橋記者】2月25日の区割り審の勧告期限まで間もないが、「一票の 
較差」是正、定数削減、抜本改革の3点同時決着の見通しについてどう思われるか。 
昨日、幹事長ご自身が発言されたようだが、較差是正を先行させるのは難しいとお考 
えか。 
 
【幹事長】この問題は、毎回記者会見でも言っているように、3点セットで決着して 
いかなければ、1つだけというわけにはいかないでしょう。そういう協議会での各党 
の確認が出ているわけですから、その方向で今も進んでいる。ただ、25日という日 
が迫ってきていますから、ここをどうするのだという、今日もそういう話し合いを党 
の政治改革本部でも確認したようです。今週末までにはまた協議会を樽床座長のもと 
に開催していきたいと、そういう報告は受けています。 
 
【時事通信・市川記者】樽床幹事長代行が明後日の協議会で私案を提示するというお 
話だが、具体的にどのような内容になるのか。 
 
【幹事長】それは樽床代行に聞いてくださいよ。樽床代行の私案だから。輿石東の私 
案ではないですから。 
 
【時事通信・市川記者】抜本改革について、公明党などは連用制の導入を求めている 
が、幹事長ご自身は連用制についてはどのようにお考えか。 
 
【幹事長】公明党さん以下少数政党の皆さんも、連用制を考えるべきではないかとい 
う意見がかなりあることは、樽床座長からも聞いています。それについて幹事長はど 
う思うかといったって、私はあまり連用制を勉強もしていないし、今の制度は政権交 
代可能な二大政党を目指すということでつくってきた。連用制はそういう理念ばかり 
ではないだろうと。そのくらいの違いしかわかりませんね。あまりわからない人間 
が、こちらがいい、あちらがいいと言うのは非常に危険だと思いますので、そこは差 
し控えたいと思っています。 
 
【中日新聞・岩崎記者】「一票の較差」是正、定数削減、抜本改革、3つとも一遍に 
実施することを指して「3点同時決着」というのか。 
 
【幹事長】そのとおりです。だから、なかなか難しいのじゃないですか、しかも25 
日までにその結論を出すのは大変難しいことだと思いますと、再三私も申し上げてき 
た。 
 
【毎日新聞・高橋記者】「一票の較差」是正が25日までに難しいということだが、 
自民党の大島副総裁は、最高裁の判決にこたえる覚悟なしに今から先送りするのは、 
立法府の権威を失うことだ、と批判されている。政権与党として、また立法府とし 
て、違憲状態を引き延ばすことについてどう考えられるか。 
 
【幹事長】もう既に違憲状態だと、今のままではと、こういうふうに最高裁が判決し 
ていることは大島副総裁も十分理解をされて、だから、早くやらなければだめじゃな 
いのということでしょう、今の大島副総裁の発言は。私もまさにそのとおり。だから 
野党の皆さんが早く解散しろ、解散しろと言ったって、解散できる状況じゃないじゃ 
ないですか。その解散できる環境づくりもしなければいけませんねと。そういう意味 
では避けて通れない課題でしょう。 
 私どもは、比例は80削減してまいります。「国会議員自身が身を切りなさい。増 
税よりもそちらのほうが先でしょう」という世論があることは確かですから、それに 
こたえるべく、私たちは比例を80削減させていただきますと。マニフェストにもう 
たってある。繰り返しそれを言っているわけですから、そのことも含めて「一票の較 
差」の是正、抜本改革、そしてどういう形にするかという、これは3点セットだと 
言っているわけです。本当に3点セットでやらなければいけないということであれ 
ば、それを急ぎましょうよと、各党持ち帰っていただいて。うちでも1つの試案を出 
しているわけですから。そういう状況にあると思います。 
 大島副総裁の発言もそのとおりだと思うんです。この違憲状態では解散もできなけ 
れば、前に進まないわけですから。 

○大阪維新の会について 
 
【TBS・井本記者】維新の会の政治塾に民主党議員からの応募があったことの受け 
止めと、この後19時から維新の会が政策を発表するが、政策の内容いかんによって 
は話し合う余地はあるのか。 
 
【幹事長】維新の会の皆さんとどういう協議をするかという前に、私どもがやらなけ 
ればならないことがいっぱいある。課題が山積している。今の政治改革の問題も、社 
会保障と税の一体改革も、郵政の問題も、国家公務員の問題だって早く決着をつけ 
て、この復興にお金を積みなさいという、そういう世論でしょう。それが今、国民の 
皆さんの大多数のご意見じゃないですか。それが前になかなか進まないので、「今の 
政治は何しているのか」という無党派層が多くなっていると。支持政党がない人たち 
が多くなっている原因もそういうところにあるのじゃないですか。それにこたえるわ 
けで、維新の会の皆さんと明日から、政策が出たから協議するという前に、やらなけ 
ればならない課題がいっぱいある。そのほうへ専念したい。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】民主党の高橋昭一衆議院議員が「維新塾」に応募したこと 
がわかった。地域政党が衆院選の候補者擁立を念頭に置いた政治塾に、現職の民主党 
所属国会議員が応募したことについて、幹事長はどうお考えか。 
 
【幹事長】ご本人から直接まだ聞く立場にもないし、聞いてもおりませんから、どう 
いう考えでそういう行動をとられたか、それもわからないうちにコメントはいたしま 
せん。 
 
【神戸新聞・佐藤記者】高橋昭一議員から直接今回の件に関して事情を聞くお考えは 
あるか。その返答いかんによっては党としての処分も検討されるおつもりかどうかも 
含めて、教えていただきたい。 
 
【幹事長】何か起きるとすぐ「処分か」と、こういう話ですが、まだ事情も何もわか 
らないのに処分を考えることはないでしょうね。今のところ私の立場ですぐに、高橋 
さんですか、聞くつもりはありません。 
 
【テレビ朝日・澤井記者】維新の会が次期衆院選に向けて「船中八策」という骨格を 
今日発表するが、その中で、今の参議院を廃止して、それにかわる首長と兼務の国会 
議員による国と地方の協議の場を設置する、あるいは首相公選制の導入など憲法改正 
を伴うテーマについても取り組む姿勢を示している。参議院会長でもある輿石幹事長 
として、この政治姿勢に対してどうお考えか。 
 
【幹事長】私は、二院制は必要だと思います。そして二院制を一院制にするのには、 
橋下さん自身が言っているようだが、憲法改正が必要でしょう。そういう先にやらな 
ければならない問題があるわけです。それは参議院のあり方にもかかわる話でしょ 
う。そういう大きい問題ですから、そう簡単にいかないと思っています。 

○年金制度改革について 
 
【フリーランス・横田記者】橋下市長は、世代間格差が是正される年金制度の抜本改 
革案として、賦課方式から積立方式への移行を提唱しており、維新の会の政権公約・ 
基本方針にもしたいということだ。民主党の社会保障と税の一体改革案は、年金制度 
を世代間格差があまり是正されない賦課方式のままにしており、改革度がかなり違う 
と思う。その辺も支持率低迷の原因だとお考えかどうか。橋下市長のように世代間格 
差を是正する年金制度改革に踏み込むつもりがあるのかお聞きしたい。 
 
【幹事長】世代間格差を解消していくという橋下市長のお考え、それも当然貴重な意 
見として、私どもも年金制度の改革の中でそういう議論をきちんと、各界・各層、わ 
けても公の党はそういう責任があるじゃないですか。そして心配の要らない年金制度 
につくり変えていくということでは、いろいろな意見を多様に採用していける、そう 
いう協議の場をつくりたいというのが私どもの主張ですから、貴重な意見として承っ 
ておけばいいし、それも検討していけばいいと思っています。 
 
【フリーランス・横田記者】先ほどの質問に関連して、世代間格差を是正する年金・ 
社会保障制度の抜本的改革案を与野党協議に向けて出す用意があると理解したが… 
…。 
 
【幹事長】いや、出す用意があると言ったわけではなくて、維新の会はそういう年金 
に対するお考えだと言うから、いろいろな考えがあるでしょうと。これからの年金制 
度を、「100年安心プラン」と自民党の皆さんも言ってくれた、うちも1つの改革 
案を出している、最低保障年金、2階建てにしたいと。こういうものをつくっていく 
のにはいろいろな意見を聞いて、今度は間違いのない、国民の皆さんが安心できる年 
金制度をつくっていかなければならん。その1つとして、考え方として維新の会はそ 
ういうお考えがあると。それもお互いに大いに出し合って協議していけばいいのじゃ 
ないですか、という意味です。 
 
【フリーランス・横田記者】民主党の新しい年金制度改革ですら賦課方式のままで、 
世代間格差の是正につながらないという批判がある。にもかかわらず、世代間格差を 
是正する新たな案をつくろうとされないのか。 
 
【幹事長】そのことも1つのご意見として。自分の出した考えを捨てて、新しいもの 
が出てきたからそれにしましょうという話でもないでしょう。 
 
【フリーランス・横田記者】民主党の今の社会保障・税一体改革だと、約1億円ある 
世代間格差がいくらになるのか、新年金制度だとそれがいくらになるのか。小黒一正 
一橋大学准教授は「事前積立制度を入れれぱ、世代間格差は今の3分の1になる」と 
提唱しているが。 
 
【幹事長】それは私に聞いてもらってもわからないでしょう。 
 
【フリーランス・横田記者】先ほどの答えは、世代間格差について試算もしていない 
し、理解が広まっていない印象を受ける。橋下市長は若者世代に負担をかけない、別 
の増税方法として金融資産課税と、社会保障費確保のための年金デビットカード化、 
使い残したら没収する制度も提唱している。この資産課税と年金デビットカード化に 
ついてのお考えをお聞きしたい。 
 
【幹事長】そういう種類の話は、社会保障と税の一体改革ということで、わが党でも 
藤井税調会長を中心にどういう形が一番望ましいのか。世代間格差の是正とか、負担 
を分かち合うとか、そういうこともそこで検討してくれていますから、先ほど横田さ 
んがいろいろな学者さんの話も出ている、それから橋下さんのご意見もあると、そう 
いうものを総合して参考に、最もいいものをつくっていけばいいのではないか。 
 
【フリーランス・横田記者】世代間格差を是正する案を、いつまとめて、いつ出す予 
定か。 
 
【幹事長】世代間格差の是正法案なんていう、そこへ絞った話ではなくて、私どもは 
年金制度を抜本的に改革するという総合的なものをつくっていくということです。そ 
の中にいろいろなやり方があったり、いろいろな考え方があることを横田さんも指摘 
してくれたわけですから。そういうものも参考になれば取り入れていけばいいし、と 
いう話でしょう。 

○宜野湾市長選挙の結果について 
 
【日経新聞・黒沼記者】自公推薦の候補が勝利したが、その受け止めと、この選挙戦 
の中で民主党沖縄県連は野田政権の方針とは違う県外移設を主張されていたが、あら 
ためて普天間からの移設に向けて、どのように党として調整を図られていくのか。そ 
の2点をお願いしたい。 
 
【幹事長】選挙の結果は結果として受け止めていかなければいけないし、抑止力の維 
持と、沖縄県の皆さんの負担軽減と、この2つの大きな考え方は変わらないわけです 
から、それに向けて沖縄県民の皆さんにどういう理解を得てもらえるか。それで今月 
末にも総理も沖縄に入って、ご理解を得るべく対応していきたいと言っていますし、 
私自身についても沖縄の知事から、現地へ来て見てくれという要請もありますので、 
それに日程さえ合えば赴いていきたいと思います。 

○高校無償化について 
 
【朝日新聞・二階堂記者】今日の衆議院予算委員会で、自民党が高校無償化を記載し 
た3党合意をめぐって反発して、審議が止まった。途中で輿石幹事長から石原幹事長 
に連絡したと思うが、どのように伝えて理解を求めたのか、お聞きしたい。 
 
【幹事長】その中身を二階堂君の質問に答えてここで言う話ではないでしょう。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】民主党と自民党の国対委員長同士で何回か会合が行われて 
いたが、その中で自民党から謝罪・検証・反映について文書で確認してくれという話 
でやりとりがあったと思う。今後、民主・自民・公明3党の幹事長会談で、文書で何 
らかの確認をすることはあるのか。 
 
【幹事長】それは今、国対でやってくれているんでしょう。必要があれば、やらなけ 
ればならんという判断をすれば、そういうこともあるでしょう。 
 
【TBS・井本記者】高校無償化の見直しについて、24年度予算案に反映が不十分 
だったと野党側が反発しているが、野党側の主張に対してどのようにお考えか。 
 
【幹事長】高校無償化のどこが問題で、どこが不足しているかということが、今の時 
点で私にわかりませんので、それにお答えするわけにはいかないでしょう。無償化の 
どこが問題になっているので、どこがだめなんだと、そういうことをこれから明らか 
にしてもらえばいいし、それに民主党としてきちんと答える責任はあると思っていま 
す。 

○小選挙区での選挙協力について 
 
【西日本新聞・河合記者】次期衆院選に向けて、社民党との選挙区の調整など、今後 
のスケジュール的なものについて幹事長のほうで何かお考えであれば。 
 
【幹事長】まだ、どこと選挙協力をして、どことどうするなんていうのは。そういう 
問題もあるので早く、次の選挙をどういう形で行うのかということが先でしょう。そ 
ういうことが決まって、じゃあ、どこと協力できるのかできないのか、選挙協力があ 
るのかないのかも含めて、これからの課題になっていくと思っています。
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