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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年2月27日(月)18時01分〜18時26分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/20734909
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■冒頭発言
○鷲尾悦也元連合会長のご逝去について本日の役員会について

■質疑
○議員歳費削減についてTPPについて郵政改革法案について配偶者控除について鷲尾元連合会長について安全保障研究会議について平成24年度予算案について企業年金の運用受託会社について総理の沖縄訪問について政調会長記者会見における特定新聞社の排除について対馬市長選挙について年金制度について
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■冒頭発言

○鷲尾悦也元連合会長のご逝去について

【幹事長】鷲尾元連合会長がお亡くなりになった、そういう連絡を受けて驚いていま
す。日本の労働運動、官民統一をなし遂げていただいた方で、非常に驚き、残念でた
まりません。ご冥福をお祈りしたいと思います。

○本日の役員会について

【幹事長】子どもの貧困ということが言われて久しいわけで、この問題について、私
たちはマニフェストに子育てと教育を第1番目に掲げています。そういう原点から、
離婚してしまって子どもさんの養育費もままならないという実態を、何とかみんなで
解決していかなければいけないという意味合いで、党として「子ども貧困問題対策
キャンペーン」を、3月16、17日の2日間、「養育費ホットライン」という形
で、いろいろ悩んでおられる皆さんの相談相手になろうと。そういう趣旨でそういう
ものもやりながら、同時に、社会保障と税の一体改革を国民の皆さんにご理解いただ
くための対話運動を300小選挙区で、それも成功させたい。
 そういう運動も行いながら、私たちはもう一度、政権交代に期待していただいた国
民の皆さんの思いに立ってきちっとやっていこうと。その1つのあらわれでもあろう
かと思います。そんな運動を、国民運動委員会・近藤洋介委員長のもとにやっていく
ことを先ほどの役員会で決めてまいりました

■質疑

○議員歳費の削減について

【読売新聞・小坂記者】議員歳費の削減について、ここ数日、樽床幹事長代行や城島
国対委員長から「検討すべきだ」という発言が出ているが、幹事長は常々「順番があ
る。まず難しい議員定数削減からやっていく」とおっしゃっている。議員定数削減の
議論が、なかなか先が見えない中で、議員歳費削減の議論を始めることを幹事長はど
のようにお考えか。

【幹事長】私はずっと「一番難しい問題から早く手をつけてやっていこう」と。そし
て「自ら身を切る」「隗より始めよ」という国民の皆さんの声にもこたえていかなけ
ればいけない。予想したとおりといいますか、議員定数削減、選挙制度改革は非常に
難しくて、まだまだ先が見通せる状況ではない。この29日にも、国家公務員の給与
法案も野党の皆さんにご協力いただいて何とか成立の見通しも出てきた。とすれば、
次に「国会議員の皆さんはどうするのですか」という話は、当然、物の順序として出
てくるでしょう。それにきちっとこたえていかなければならないと思っています。

【毎日新聞・高橋記者】議員歳費削減について党内で議論する際に、どのようなプロ
セスを経て検討していくのか。「身を切る改革」をするとおっしゃったが、総理が消
費税増税法案を提出する覚悟を示している。それとの兼ね合いでどのようなタイミン
グで歳費の検討を始めるのか。

【幹事長】それはどこでどういう議論をやっていくのかと。私は常々、歳費の問題は
そう時間もかからないでしょうし、野党の皆さんとも、じゃあどういう形でどのくら
い身を切るんだと、そういう話さえ解決すれば、すぐできる話ですよね。そういうこ
とをたびたび申し上げた。だからまず、政権与党として、わが党としてどうするかと
いうことが先でしょう。そうしなければ野党の皆さんにも提案できないわけですか
ら。どこでどういう形でというのは、これから早急に考えていきます。

【朝日新聞・二階堂記者】議員歳費削減を民主党として考える時期は、国家公務員給
与の引き下げが成立すれば、衆議院の選挙制度改革に絡めて、比例定数削減ができな
くても、議員歳費の削減を考えるというお考えでよろしいのか。

【幹事長】どっちが先だ後だという話ではないわけで、われわれは議員定数の削減
も、それから歳費を含めるそういう問題についても、自ら身を切るという、そういう
範囲の中で考えていくと。1つのトータルで、セットで考えていく。しかし、議員定
数のほうはなかなか。うちは、案は出しているつもりです。「0増5減」「比例定数
80減」。それがなかなか野党の皆さんと合意が得られない、そういう見通しがなか
なか難しい中で、「じゃあ何もやらないのか。それで消費税だけがどんどん前に出て
くるのか」というご批判でしょう。われわれはそういうつもりでやっていないし、そ
ういう方向で考えてもいない。だから、いつ、どこでやるのかというのはこれから考
えていきます。先ほど高橋さんに答えたとおりです。

【テレビ朝日・澤井記者】城島国対委員長が、国家公務員給与の削減幅が7.8%を
下回ることはないだろうとおっしゃっている。幹事長として削減幅についてはどのよ
うにお考えか。

【幹事長】だいぶ今日は歳費削減の質問が多いが、そんなに心配しないでください。
私1人で決める話でもないので、今ご指摘があった点も含めてきちっと協議して、結
果を出していきたいと思っています。

○TPPについて

【フリーランス・横田記者】2月7日のアメリカとの事前協議で外務官僚が、アメリ
カから全品目を交渉対象にするようにと強く言われてオーケーしてしまった。日本の
国益にかなったものに限って交渉対象にするという閣議決定の範囲を超えているので
はないか。慎重派の議員からは、その外務官僚を交渉の場から外すべきだという声も
出ているが、このことについてどうお考えになっているか。また、野田総理はそのこ
とを知ってオーケーしたのかどうか。

【幹事長】外務官僚といっても……。

【フリーランス・横田記者】八木毅経済局長。

【幹事長】八木経済局長がそう言われたと。今初めて聞きました。

【フリーランス・横田記者】新聞報道もされています。

【幹事長】私、あんまり新聞報道を信用しないので、はい。総理が知っていたかどう
かは、聞いてみないとわからないと思っています。また、あまりそれを意識して総理
と話し合ったことはありません。

【フリーランス・横田記者】一般論で構わないが、外務官僚が閣議決定の範囲を超え
て外交交渉した場合に、処分対象になるかどうか。また「TPPのひな型」と米国が
言っている米韓FTAについて、ソウル市長が市の条例を撤廃しないといけないおそ
れがあると。その中には給食に遺伝子組み換え食品を使わないという条例も含まれて
いるが、食の安全にかかわる問題としてソウル市長が米韓FTAを問題にしている。
アメリカは「米韓FTAを超えるものがTPPだ」と説明している。このことについ
てどうお考えになっているか。

【幹事長】八木局長が範囲を逸脱していた場合に、処分の対象にならないのかと。そ
れは事実関係がわかりませんし、今、ここで私が「逸脱している」とか「処分に値す
る」とか言うのは非常に危険だと思いますので、きちっと私自身も確認してみたいと
思っています。
それから食の安全の問題で、ソウル市の条例違反になる可能性があるとかないとか、
かなり微妙なお話でしょうから、ここもそう一概に言い切る話ではないと思っていま
す。

○郵政改革法案について

【通信文化新報・園田記者】自民党の郵政見直しのプロジェクトチームの議論や全体
会議の議論がまとまらなかった場合に、民主党執行部として今国会での成立は厳しい
とお考えか。

【幹事長】継続して協議をしていただいているので、今、結論めいたことを私が言う
べきではない。しかし私自身も、この問題については一歩前に出て進めるように頑張
りますと公にしていますから、その辺もお酌み取りをいただいて。

○配偶者控除について

【産経新聞・坂本記者】マニフェストには廃止と明記されているが、岡田副総理はそ
の見直しの検討を示唆された。幹事長はどのような考えをお持ちか。

【幹事長】そういう個々の話を、幹事長どう思うか、どう思うかという質問が時々来
ますが、それはこういう場で言っていいことと悪いことがあると思いますので、そう
いう個別の問題にはコメントしないことにしています。

○鷲尾元連合会長について

【朝日新聞・二階堂記者】鷲尾会長は旧総評系と旧同盟系の政治活動を一本化した
が、民主党にとってどのような方だったとお考えか。また幹事長自身、鷲尾さんとの
思い出とかエピソードがあればお聞きしたい。

【幹事長】私も何回か直接お話ししましたし、新進党から旧民主党、新しい民主党に
至るまでのちょうど一番大事なときに連合会長をやっていただいて、いろいろなご指
導もいただきました。「働くことを軸とした安心社会をつくりたい」、そういう理念
を鷲尾会長、笹森会長、そして古賀会長と受け継いでいただいているのでしょう。私
も組合運動もやった一人として、尊敬してきましたし、やはり働く者が汗をかき報わ
れる世の中にしなければいけない。鷲尾元連合会長のご遺志も継いでいかなければな
らないとあらためて感じています。

○安全保障研究会議について

【NHK・国田記者】先ほどの役員会で、安全保障に関する研究会の設置はお決めに
なったのか。

【幹事長】それは確認をしました。

【時事通信・市川記者】研究会のトップは決まったか。

【幹事長】北澤俊美元防衛大臣。

【時事通信・市川記者】役職は「会長」でよろしいか。

【幹事長】「安全保障研究会議」だから「議長」になるかもしれないし、それはそち
らで考えてもらえばいい(笑)。「会長」でも「議長」でもいいじゃないですか。呼
び方だから。

【朝日新聞・二階堂記者】既に政調の中に外交関係の部門会議があるが、これとの整
合性、役割分担はどうなっているか。

【幹事長】これは私自らが提案したものですから、既に政調にある党の調査会とか、
各常任委員長が持っている分野、そういうものとは別に、もっと大所高所から、われ
われ執行部に対していろいろな高いところからの提言をしていただきたい、こういう
のが目的ですから、今ある調査会とかPT(プロジェクトチーム)と重なったり競合
したりということはない。そのことは、今日の役員会でもはっきり確認をお互いにし
合いました。

○平成24年度予算案について

【読売新聞・小坂記者】予算の成立が年度を越えた場合の対応について、1991年
に当時の与野党で、1日たりとも空白をつくるべきではないという覚書を交わしてい
る。この覚書は今でも生きているというか、それを守るべきか、幹事長のお考えを伺
いたい。

【幹事長】1991年って、私が衆議院に来た次の年ですから、もうだいぶ前の話で
すね、21年前。覚書があれば、覚書の精神は大事にしなければならないのじゃない
ですか。

【読売新聞・小坂記者】そうすると、予算の成立が年度を越えた場合は、1日ずれた
場合であっても暫定予算をしっかり組んで対応すべきだという趣旨でよろしいか。

【幹事長】そう思うから、「覚書を尊重したほうがいいのじゃないですか」と申し上
げました。

○企業年金の運用受託会社について

【日経新聞・黒沼記者】AIJ投資顧問が運用受託している約2,000億円の企業
年金の大半が消失している事態が発覚し、金融庁も2月24日に業務停止命令を出し
ている。これに対する受け止めと、与党として何か対応することがあれば伺いたい。

【幹事長】「100年安心の年金」と、こういう言葉もあったわけですが、こんな年
金の運用をされたら、ますます年金に対する不安が大きくなるでしょう。これはき
ちっと捜査をし、きちんとしていかなければいけないだろうと思っています。

○総理の沖縄訪問について

【時事通信・市川記者】訪問されても普天間問題について大きな進展はなかったが、
この受け止めと、総理が沖縄訪問することに意味があったとお考えになるか。

【幹事長】総理が行けば辺野古への移設がすぐに解決するのなら、こんなに長い期間
悩まないでしょう。総理が行った目的は、やはり沖縄県民の皆さんの負担軽減に対し
て、政府は、総理自身はどう考えているか、抑止力維持のためにどうしていくかとい
う考えを、知事にもお伝えし、間接的ではあっても沖縄県民の皆さんにも理解してい
ただく。誠心誠意、ご理解を得るべくそういう姿勢も示していかなければいけない
し、犠牲になられた方々への総理自身の意思というか、平和、戦争の悲惨さというも
のを自らも心新たにしたと言われているわけですから、沖縄県民の皆さんにも、総理
が今回沖縄に行かれたという目的、気持ちはわかっていただけると思います。

○政調会長記者会見における特定新聞社の排除について

【産経新聞・坂本記者】前原政調会長が弊紙の報道内容に問題があるとして、記者会
見は党の主催だということで弊紙記者の出席を拒否された。これについて幹事長は追
認されるお考えか。また、民主党には政党交付金が出ている。そういう公的な機関で
特定の報道機関を排除することをどうお考えか。

【幹事長】「特定の報道機関を排除する」というふうに受け取らないでほしいと思い
ます。それは報道のあり方をもう一度、私自身も常々、皆さんには批判的な言い方
を、意識してやっている場合もあります。国民の皆さんに正確な情報がきちんと伝わ
る、それが大原則だと思いますので、そういう報道にぜひなってほしい。前原政調会
長の問題は、別に私がああだこうだというお話ではないでしょう。産経さんと政調会
長の間できちっとやっていただければいい話ではないですか。

○対馬市長選挙について

【フリーランス・安積記者】昨日、民主党と国民新党が推薦した候補は3位だった。
最近の地方選挙では民主党推薦の候補が負けている感じになっているが、これについ
ていかがお考えか。

【幹事長】われわれが推薦している候補が敗れる、非常に残念な結果だったと思いま
すし、これはきちっと真摯に受け止めて、次には勝てるような態勢をつくっていくこ
とだと思っています。

○年金制度について

【フリーランス・横田記者】前原政調会長は大阪の橋下市長と何度か会談されている
が、橋下市長がおっしゃっている年金制度の抜本改革、積立方式への移行について、
世代間格差を是正して高齢者激増に耐え得るようなもので、必要だという問題提起は
あったのか。

【幹事長】いや、聞いておりません。
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