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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨 
2012年3月26日(月)18時00分〜18時26分 
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました) 
 
★会見の模様を以下のURLで配信しています。 
http://www.ustream.tv/recorded/21378489
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■冒頭発言
○中国訪問について

■質疑
○世論調査の受け止めについて社会保障と税の一体改革について中国訪問について
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■冒頭発言 

○中国訪問について 
 
【幹事長】23日から2泊3日で、無事に中国訪問を終えて帰ってきました。一番よ 
かったのは、3日間とも天気が非常によかった。北京はガスが強くて青空が見えない 
というけれども、青空が見えた。だから私は、冒頭に習近平国家副主席にも「東京は 
雨だったけれども、北京に来たら青空も見えたし、陽も差した。この日中国交正常化 
40周年という記念すべき機会に、光が差してくるような二国間になればいいです 
ね」、こういうお話も申し上げました。それから、そこに私のSPの瀧口君もいます 
が、「こんなに警備に万全を期してくれたのは、大変なことです。日本でいえば皇室 
か国賓並みの警備だったと思いますよ」と。そのくらい気を使って迎えてくれたとい 
うことに感謝したいと思っています。 
 それから、いる人をみんな名指しでお世辞を使っているように見えるかもしれない 
けれども、記者会見の司会をやってくれている松井議員以下、今回私は成功したと思 
うが、その下ごしらえをしてくれた。そういうものがあったからこそ成功できたと 
思っています。 
 じゃあ具体的に何が成功したと思っているのか。1つは、中国共産党と民主党で 
ホットラインができた。重層的ないろいろな正しい情報を、お互いにきちっと正確な 
情報で冷静な判断をして、二国間の平和と繁栄に向かって頑張ることに尽きると思 
う。それができたことは1つの成果だったと自負しています。 
中身についてはもうご案内のとおりですから繰り返しませんが、1つは、東日本大震 
災に伴う風評被害、食品とか農産物、この規制を早く解除してもらってということ、 
人の往来を早く盛んにしたいという点から、私どもは沖縄だけではなくて、被災3県 
についても、数次ビザを発給する用意がありますということも申し上げた。そういう 
確認ができた。 
 東シナ海の問題やその他の問題は、それぞれに継続して頑張ろうという話だったと 
思います。 
 以上が中国訪問にかかわっての私からの話です。あとは皆さんからご質問があった 
らお答えします。 
 
■質疑 

○世論調査の受け止めについて 
 
【産経新聞・坂本記者】産経新聞とフジテレビの合同世論調査で、野田内閣の支持率 
が前回調査より6.1ポイント上がって32.5%、3割台を回復した。また消費税法 
案の今国会の提出については反対が59.1%、6割近くになった。この2点につい 
てお考えを伺いたい。 
 
【幹事長】内閣の支持率が上がった下がったで一喜一憂しているという、そういうも 
のでもないでしょうけれども、支持が上向いてきたことは、私たちもホッとしている 
面もあります。それ以上言及する問題でもないでしょう。しかし、ここで消費税法案 
を出すことについてはまだ十分理解されていないという結果だと、そういう意味合い 
ですね。そのことは理解していただくべく今後も継続して頑張るということだと思い 
ます。 
 
【フジテレビ・西垣記者】フジテレビと産経新聞の合同世論調査で、党内の消費税の 
議論で大きな焦点となっている景気条項について、「具体的な数値を入れて審議すべ 
きか」という質問に対して、「盛り込むべきだ」が74%、「そう思わない」が2 
1%。この結果についてどうお考えになるか。また、今日も党内で議論が行われる 
が、今後どう進めるのか伺いたい。 
 
【幹事長】この景気条項にかかわって、デフレ下で消費税を強行してくることは、少 
し経済的にも、国民感情としても、よろしくないのではないか、そういう意味合いが 
あるかと思います。当然そういう思いは、現在では出てくるに違いない。だから、数 
字を入れなさい、そうすれば理解される、ということでもないでしょう。ここは大変 
議論を要するところで、今晩も、もう始まったのかな、そういう議論も含めて真剣に 
やってもらえると思いますので、その推移を見たい。今日も、前原政調会長とその点 
について私も話し合いをしました。したがって、速やかに結論が出せるようにお互い 
に頑張ろうね、ということです。 

○社会保障と税の一体改革について 
 
【毎日新聞・高橋記者】本日、山田正彦議員と面会され、消費税については「丁寧に 
議論してほしい」という申し出をされたと思う。「年度内に閣議決定を強行すれば党 
が割れる」という意見も党内にはあるようだが、年度をまたいででも時間をかけて議 
論していく用意はあるか。 
 
【幹事長】前回の記者会見でも、年度をまたぐのか、またがないのか。総理は「年度 
内にぜひお願いしたい」と言われている。だから、総理の意向をきちっと我々も受け 
止めて、議論の前提にしていますから、年度内にそういう方向でまとまってもらえる 
ように今夜も努力してくれると思っています。 
 先ほどフジテレビさんと産経新聞さんの合同世論調査と言ったが、それでちょっと 
思い出したのだが、日中でも国民感情がいろいろあるので共同で、フジテレビと産経 
新聞と同じように、世論調査をしようということも決めてきましたので、念のため 
に。 
 
【NHK・長谷川記者】役員会の前に前原さんと会われたときに、年度内に閣議決定 
して法案を出すことを確認されたということでよろしいか。 
 
【幹事長】総理も、あれだけ「年度内にお願いしたい」ということを、全党を挙げて 
言っているわけですから、「その方向で政調会長も頑張ってもらいたいし、私もそう 
いう気持ちだからね」と、そういう確認は今日もいたしました。 
 それからもう1つ、先ほどの高橋さんの質問に答えなかったので。山田正彦さんと 
東祥三さんが私のところを訪れてくれて、「このままあまり強硬なことをしますと党 
が割れる」という意見も出ている、それについてどうなんだと。さっき、そこら辺を 
ちょっと答えなかったかなと思うので、それについて。そういうことのないように、 
間違っても党が割れることにならないように、今議論を一生懸命やっているわけです 
から。それは大丈夫だと思っています。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】法案に数値を明記するかしないかで党内の議論が分かれて 
いるが、年度末が迫っている中、なかなか妥協点が見つからない現状について、どの 
ような認識をお持ちか。 
 
【幹事長】なかなか妥協点が見つからないが、見つかるのかと。さっきフジテレビさ 
んにもその点は答えたので、同じ答えになるわけだけれども、今日、今やってもらっ 
ている議論を待ちたいと思うし、その辺も詰めてもらえるし、理解し合えることに 
なってもらえるだろうと思っています。 
 
【時事通信・市川記者】幹事長は北京での内政懇で、年度内に党内の了承を得たいと 
いうお考えを示されたが、閣議決定と提出についても年度内にしたいとお考えか。 
 
【幹事長】常識的に、閣議決定するということは、閣法として国会に法案を提出する 
という手続き上の問題で閣議決定するわけでしょう。だからそれが前提ですね。その 
考えはそのとおりだと思っています。 
 
【時事通信・市川記者】確認ですが、閣議決定と法案の提出も年度内を目指すという 
ことでよろしいか。 
 
【幹事長】だから、閣議決定するということは、続けて国会に法案を提出しますとい 
う手続き上の前提ですから、それは連動していると、そうとっていただいて結構だと 
思います。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】党内手続きが年度内にまとまらない場合は、採決というこ 
とも考えられる手段の1つとお考えか。 
 
【幹事長】今の二階堂君の質問は、この議論がなかなか交わらないから、最後のもの 
を決めるルールとして多数決をとって決めるのかということですね。だけど、これは 
参加者が幾人なのかと、そういうことにもなるでしょう。衆参で民主党の議員は40 
0人ぐらいいるわけですから、その中の100人で採決するのかという話にもなりか 
ねないでしょう。そういう採決を前提に議論をしているということではないと思いま 
すので。 
 
【毎日新聞・高橋記者】景気条項をめぐって反対派と折り合いがついていないようだ 
が、反対派の気持ちをくみ取って幹事長自身が総理の説得に当たるような場面はある 
か。 
 
【幹事長】私と総理と話し合ってどうするという話じゃないでしょう。高橋さんの話 
の延長線上だと、私が反対側の代表で、総理がやりたいほうで、交渉して話をつける 
と。そういうものではない。しかし私自身も、前原政調会長を中心に藤井党税制調査 
会長も入ってもらったりしていますので、それを見守りながら、最終判断をするとき 
には一緒に判断させてもらう場面があるかもしれません。 
 
【TBS・加古記者】党を束ねる幹事長として、反対派の議員に呼びかけをしたり、 
小沢元代表と話をしたり、自ら何か行動を起こされることはあるのか。もしあるとす 
れば、どういうタイミングでと考えておいでか。 
 
【幹事長】今のところ私は、すぐに分裂してしまうとか、そういうふうに思っていま 
せんので。今、議論していただいて必ず1つの結論が得られると信じていますので、 
それを見守っております。 
 
【朝日新聞・二階堂記者】年度内に閣議決定ができなければ、総理の進退にかかわる 
という認識でよろしいか。 
 
【幹事長】あまりおどかさないでください。総理の進退にかかわるなんて、そんなこ 
とになるんですかね。そういうことになりませんよ。 
 
【北海道新聞・佐藤記者】目標は今国会中の消費税関連法案の成立で、年度をまたぐ 
かまたがないかは1日2日の話で、個人的にはそれほど重要ではないのではないかと 
思うが、年度内に閣議決定することの意義をどのようにお考えか。 
 
【幹事長】皆さんの報道の中にもあるでしょう、「また何も決められない政治、決め 
ない政治」とか。私自身も、政権与党の責任として、スピード感を持って結果を出す 
ことも重大な役割だと。そういうことからすれば、またいで4月の幾日になればこれ 
が円満にうまくいくという保証でもあれば、それもよろしいでしょう。そして一応、 
総理も「年度内にお願いしたい」ということですから、私もそうですから、これは何 
としても年度内に結論を出してもらって、そして閣議決定もし、ということで今はそ 
れに全力を尽くすのみですね。 
 
【テレビ朝日・澤井記者】年度内の閣議決定となると、法案の印刷などの問題もあ 
り、明日がタイムリミットかと思うが、明日までにまとめるお考えか。あわせて、明 
日総理がソウルからお戻りになるが、総理が合同会議に出席することはあるか。 
 
【幹事長】それは、今やっていただいていますから、その推移を見る以外にないし、 
印刷がどうだこうだという話もありますが、印刷よりももっと大事なのは党内の合意 
を得ること。それを最優先します。総理の出席は、今考えておりません。 
 
【読売新聞・小坂記者】議論の推移を見守りながら、幹事長自身も一緒に判断するこ 
ともあるかもしれないとおっしゃったが、これは党内議論の取りまとめの際に幹事長 
も参加してまとめるということか、あるいは党内議論がまとまらない場合に政府・民 
主三役会議などで最終的に方向性を出すということか。 
 
【幹事長】小坂君の前半の、今日か明日に議論に入って参加をしてまとめる役をやる 
のかと。今までのところで私は一度も議論に入っていないので、議論に入って何か発 
言することのほうが、かえってよろしくないと私は思っていますので、そういうこと 
は現時点で考えていません。それから、政府・民主三役会議をやるのかやらないのか 
という、これも政調会長を中心に今やってもらっているから、政調会長のほうで「こ 
れは政府・民主できちんと最終判断をしよう」という話になれば、そういうことを考 
えていけばいいわけで、今、仮定の話をする必要はないと思っています。 
 
【西日本新聞・河合記者】土曜日に総理が講演の中で「不退転の決意で政治生命をか 
けてこの問題を前進させる」とおっしゃったが、この総理の発言についての幹事長の 
ご感想を伺いたい。小沢元代表を中心に反対されているが、先ほど幹事長は「必ず1 
つにまとまる」とおっしゃった。どういったところをもってそう思われているか、お 
聞きしたい。 
 
【幹事長】土曜日の総理の発言は、それだけ強い決意を示されたということであり、 
できるだけ早く結論を出してほしいという意思表示だと思っています。それから、小 
沢元代表をはじめとする慎重な方々と決裂して党が割れることはありませんと、こう 
言った。あんた自信がありそうだが何をもってそういうことが言えるのかと、そうい 
う質問ですね。それは何か「こうやれば必ずまとまる」なんていう、そういうものは 
あるわけではありません。必ずや、同じ党なのですから、思いは同じなわけですか 
ら。民主党でもって政権交代してよかった、そういう国民の期待に、もう一度原点に 
立ち戻ってやっていこうというところでは必ず一致できる、それを信じていますの 
で、間違っても党が分裂していく方向にはならないと確信しています。 
 
【フジテレビ・西垣記者】自見大臣を出している国民新党は、閣議決定について「賛 
成・反対を党として示す場だ」「このままでは反対」と言っている。民主党としては 
国民新党に対して、閣議決定についてどのような考えで説明し、臨んでいくお立場 
か。 
 
【幹事長】この問題で先日も亀井代表と私が1対1で話す機会がありました。もし閣 
議決定をする事態になれば、当然、総理も亀井代表に対してお願いの要請をするで 
しょう。必要があれば私もしたいと思っています。 

○中国訪問について 
 
【フリーランス・安積記者】習近平氏などの高官とお会いになったが、中国船が日本 
近海に出没したり、尖閣について日本の実効支配を中断しようという発言などの報道 
がある。こういう領土問題については話題に上ったか。 
 
【幹事長】東シナ海のような問題は領土問題にもかかわってきますし、主権の問題に 
もかかわると。そうするとそこが国民感情という状況にもなる。だからこそ、きちっ 
とみんなで心合わせができて、力合わせにつながるような、そういう意味合いで東シ 
ナ海の問題も、5月13、14日に同じく北京で日中韓のサミットもある。その折に 
は首脳会談も行われるでしょう、そういうときには中断している交渉も再開ができる 
ようにお互い努力しましょうと、そういう確認はし合いました。
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