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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年4月9日(月)18時03分〜18時28分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/21714919
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■質疑
○党首会談について交付国債について社会保障と税の一体改革について衆議院の選挙制度改革について世論調査の受け止めについて山口県下松市長選挙の結果について次期衆議院選挙のマニフェストについて選挙制度改革について兵庫8区について原発の再稼働について鳩山元総理のイラン訪問について党役職者の辞表提出について小沢元代表について新名神高速道路について
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○党首会談について

【フジテレビ・羽山記者】きょう城島国対委員長が全党を回り、明日10日に向けて
党首会談を呼びかけたのに対して、自民党・公明党は「遠慮したい」と返答した。
きょうの役員会の中で、会談を延期するのか、それにかわる幹事長会談を開くのか、
今後どういう形で進めていくのか。

【幹事長】国対委員長からも若干その報告を受けましたが、今後どうするかって、党
首会談を受けてくれるかと向こうへお願いをしたわけでしょう。それがまだ全部き
ちっと返ってこない段階で、次をどうするかという話ではないでしょう。

【日本テレビ・清田記者】共産党は「応じる」と言っている。明日に関しては開催さ
れないということでよろしいか。

【幹事長】大きいところの自民党さんと公明党さんが「明日は応じられない」と。
今、清田君の報告を受けて、そうなれば、そうなるでしょう。

○交付国債について

【NHK・長谷川記者】今年度発行する予定の交付国債に対して、党内からも、交付
国債を撤回して別の手段をという意見も出ている。幹事長はこの取り扱いについてど
のようにお考えか。

【幹事長】これは年金の2分の1の部分とかかわる話でしょう。それは政調を中心に
今、どうするかを含めて協議をしてもらっているところでしょう。それを見守ってい
けばいいと思っています。

○社会保障と税の一体改革について

【産経新聞・坂本記者】法案が国会に提出されたが、党首会談もまだ日程が進まない
状況で、審議入りの見通しが立っていない。審議に早急に入るべきとお考えか、それ
とも、なお調整が必要とお考えか。

【幹事長】閣議決定をして政府が提出したわけですから、民主党議員、政権与党とす
れば、1日も早く成立を図ることに全精力を費やす。だから、早くやっていただきま
しょうと。そういう意味で総理ご自身が党首会談をお願いしたわけでしょう。だか
ら、党首会談が明日難しいということになれば、明後日QT、党首討論が行われるの
ではないですか。そうすると総理から再度各党に、各党というか、今度はみんなの党
も入るのかな、3党には少なくともそういう要請をされるでしょう。

【朝日新聞・田伏記者】明日、幹事長主催で閣僚経験者による会合を開かれる。これ
は党内一致結束してやることを確認される場にもなるかと思うが、一方で社会保障と
税の一体改革に関して党内にはまだ異論がある状態で、その2つを両立することは幹
事長としては可能だとお考えか。

【幹事長】党内が一致結束して野田政権を支えていくということですから、そういう
方向で意思統一をしていく、そういうことですよ。両立するとかしないとかいう話で
はなくて、そこへ向けて一致結束していくということです。

【フリーランス・横田記者】今約1億円と言われている年金の世代間格差が、消費税
関連法案が成立すると幾らになるのか。以前お聞きしたときはあいまいな答えをな
さっていたが、ここまで来ればさすがに計算していると思うが。

【幹事長】横田さんはよく研究されていて、きょうはあいまいな答えでなくて、き
ちっとこのくらいですということを輿石から、おまえなぜ返事をしないかと。私は、
相変わらずわかりません。今そういうことも含めて議論をしていただいているので。
それは政調とか、社会保障と税の一体改革とか、そういうところで専門的に議論して
いただいていますから、そういう問題も逐次明らかにしていかなければいけないし、
いけると思っています。

【テレビ朝日・澤井記者】自民党がきょう次期衆議院選挙に向けたマニフェストの骨
格をまとめた。前回の参議院選挙の公約を踏襲した形で、消費税を当面10%に引き
上げるとしたが、それが与野党協議や国会論戦に与える影響を幹事長としてどうお考
えか。

【幹事長】方向性は誰が見ても私どもと自民党さんは同じじゃないですか。だから、
協議をしていけば必ず一致点は見出せる。だから早く協議に入っていただきたい、そ
ういうことですね。

○衆議院の選挙制度改革について

【時事通信・市川記者】話し合いがなかなか進まないが、今後、民主党単独で法案を
提出する考えはお持ちか。

【幹事長】昨日、(民主党・地方連合会四国ブロック懇談会で)連合四国ブロックか
らも、国民にはなかなか見えにくい、何も決めない、決められない政治がまかり通っ
ているように見える、歳費の問題や議員定数の問題もしかりだと。民主党は政権与党
としてその辺はきちっと明確にしていくべきだ、単独でも法案を出したらどうかと、
こういうご意見もあります。そのことも含めて私どももきちっと対応してまいりま
しょうと。昨日の四国での記者会見でも私はそう申し上げたわけですね。
 今、歳費の問題だって、うちが300万円、約14.24%の削減になるわけだ
が、それを提案しています。いまだ答えを持ってきてくれない、そういうことでしょ
う。それから定数削減も「比例80減」、「一票の較差」は「0増5減」、こんなに
明確にこの3つの問題を、まず「隗から始めよ」「身を切ることが先だろう」、こう
いう国民の皆さんの声もあるわけですから、それを提起しているにもかかわらず、う
ちがサボっていてこれが前に進まないのではなくて、皆さんのほうがよくわかってい
るのじゃないですか、その事情や経過は。しかし、ここは単独でも出すという意思も
必要と判断すれば、出さなければならない時期も来るかもしれません。

○世論調査の受け止めについて

【読売新聞・池田記者】弊社の週末の世論調査で、内閣支持率が前回の35%から2
0%台後半に落ち、政権発足後最低となった。下がった要因について幹事長はどのよ
うに受け止めるか。

【幹事長】それはいろいろな問題があるでしょう。今の、何も決めない、決められな
いというふうにも見えているかもしれないし、党内で社会保障と税の一体改革でなか
なか1つにまとまっていないじゃないかと、こういう見方もあるのかもしれません。
いろいろな要素が考えられるでしょう。

【読売新聞・池田記者】世論調査では消費税増税について、「必要」が約5割だが、
民主党が出した法案に対して「賛成」は3割、「反対」は5割だ。国民の間で支持が
広がらない状況についてどうお考えか。

【幹事長】今も言うように、身を切るとか、先にやらなければいけないものが先にや
れていないじゃないですかとか、政治主導はどこに行ってしまったのですかと、そう
いう疑問や感情が国民の皆さんに厳然としてあるのだろうと思います。だから、その
ことは300小選挙区で車座集会とか、いろいろな形で政府も党も今やっています
し、連合の皆さんとのブロック懇談会とか、いろいろな形でご理解を得られるように
していきたいと思っています。

○山口県下松市長選挙の結果について

【フリーランス・安積記者】昨日、無投票で現職市長が当選した。この方は82歳に
なるが、「100歳までやれるかもしれない」とか「年齢にこだわったことはない。
いつも青春だ」というコメントを出されている。幹事長は来月76歳になられるが、
この市長の当選についていかがお感じになるか。

【幹事長】それはそこの市の民意の反映ですから、私がいろいろ言うべき話ではない
と思っています。

○次期衆議院選挙のマニフェストについて

【日経新聞・黒沼記者】自民党が次期衆議院選挙に向けて公約の原案をまとめたが、
民主党として次の選挙にあたって公約をいつ、どういう形でまとめられるか。

【幹事長】今、政調会長を中心にマニフェストづくりを、仙谷政調会長代行のところ
でやってくれています。

○選挙制度改革について

【毎日新聞・高橋記者】歳費と定数削減の問題について、「単独でも出さなければな
らない時期も来るかもしれない」とおっしゃったが、そのタイミング、どういった状
況になったらそういう判断をしなければならないのか。

【幹事長】今は歳費は議運(議院運営委員会)という場所でお願いをしています。そ
れから定数や政治改革の面は樽床代行のところの協議会でやっていますから、そこの
推移も見ないで、もう国民の皆さんも、決められない、決める政治になっていないと
いうことだから、よし、民主党だけで単独でやってしまえという、そういう問題でも
ないでしょう。だから、その辺の推移を見る。しかし、そこが全然結論を出してもら
えんとなれば、政権与党として判断しなければならない時期も来るでしょう。6月2
1日にはこの国会は終わってしまうわけですから、この国会が終わってもまだそこに
結論が出ないなんていう、そういう無責任なこともできないという意味で申し上げま
した。

○兵庫8区について

【神戸新聞・佐藤記者】新党日本の田中康夫代表が国民新党との統一会派を解消し
た。前回衆議院選挙で民主党は田中氏を推薦して、兵庫8区で独自候補を立てなかっ
たが、次期衆議院選挙での選挙協力はどうなるか。

【幹事長】田中さんのところの会派の問題が、今そういう意思表示をしたとあなたか
ら聞いた時点で、今後どうしますかという話をお答えするのはまだ早いと思います。

【神戸新聞・佐藤記者】この件に関して今後田中さん本人と話し合われるつもりはあ
るか。

【幹事長】必要があればやることもあるでしょう。必要がなければやりません。

○原発の再稼働について

【フリーランス・横田記者】再稼働をきょうにも決めるのではないかという見方があ
るが、橋下大阪市長はエネルギー問題の専門家を呼んで、ピーク時の工夫をして知恵
を絞れば、原発再稼働をしなくてもしのげるという結論を出している。民主党はなん
で党内議論をして詰めないのか、その理由を教えていただきたい。

【幹事長】党内議論を今やっていますよ。PT(プロジェクトチーム)も3つあるわ
けです。

【フリーランス・横田記者】バラバラで、なんでそれを統合してやらないのか。

【幹事長】3つのPTでもって検討していくことを決めて、エネルギーと、原発問題
と、経産省の関係の3つ、それぞれのポジションでそれぞれの角度から議論していた
だいている。そのことも踏まえながら政府も判断をしていく。橋下さんは「十分電力
は足りるのだ」という言い方もされている。わが党だってきちっと専門家にもご意見
を聞いたりして、そして今年の夏の電力需要がどうかということは当然検討して、こ
れから結果を出そうということですから、それでよろしいと思っています。

【フリーランス・横田記者】夏のピーク時までに、電力会社から十分データを出させ
たうえで結論を出すという理解でよろしいか。

【幹事長】1つの事例として、夏のピーク時の、電力が一番必要な時期にどうなるの
かということも、当然その検討の中身になっているでしょうと。それを橋下さんは
「十分足りるのだ」と、先ほどあなたからお聞きしたので、そういう話題に私のほう
で触れたということです。広範囲に検討してくれていると思います。

○鳩山元総理のイラン訪問について

【産経新聞・坂本記者】鳩山元総理がイランを訪問して大統領と会談された。これに
ついて内外からいろいろな声があるが、幹事長は今回の鳩山元総理の外交についてど
う思われるか。今回の外交はあくまでも個人という立場か。

【幹事長】ご本人がそう言っているでしょう。政府の代表でもない、党の代表でもな
い。個人の資格で行かれたと思います。帰ってくれば記者会見もしますでしょう、鳩
山元総理が。IAEA(国際原子力機関)ですか、勘違いをしたとかしないとか、批
判をしたとかしないという、ご本人も、かなりそういう情報も入っていて、「それな
らば私がきちっと、本人が報告するのが一番いいでしょう。それが一番正確でしょ
う」ということのようですよ。もう成田に到着したと聞いていますから。それが一番
正確な話ではないですか。きょうも夕刊にクエスチョンマークがついている記事も
躍っているようですが、その辺は気をつけていただきたい。正しい情報を国民の皆さ
んに正しく伝えてほしいと思っています。

【フリーランス・安積記者】鳩山元総理は民主党の外交顧問という肩書きをお持ち
で、民主党の外交姿勢と関連があるのではないかと勘違いされるおそれがあるが、こ
の件についてどうお考えか。

【幹事長】そういう“感じ”でものをとらえないで、事実できちっと判断していただ
くということに尽きると思います。

○党役職者の辞表提出について

【西日本新聞・河合記者】小沢元代表のグループの党役職者が辞表を提出されている
と思うが、現段階でどういった取り扱いになっているか。また結論を出す時期はいつ
ごろをお考えか。

【幹事長】それも昨日、四国でも同じようなご意見もあったし、事実関係は、樽床代
行のところでお預かりしているということです。これもそう時間をかけないで結論を
出します。

○小沢元代表について

【北海道新聞・佐藤記者】幹事長は土曜日のテレビ出演で、小沢元代表について「無
罪になると信じているから、その時点で党員資格停止は解除して、一緒に戦列に入っ
ていただく」とおっしゃっていたが、無罪になり党員資格停止を解除した場合は、何
か役職について活躍してほしいとお考えか。

【幹事長】いや、そんなことは考えていませんよ。党員資格停止を解く、それはきち
んと党内手続きをとって役員会にかけ、常任幹事会に諮って決定していく、そういう
手続きにのっとってやります。

【産経新聞・坂本記者】現段階で判断するのは党員資格停止の解除だけで、その後の
役職については現段階で考えていない、これは役職をつけないということではないと
いうことか。

【幹事長】そんなことは、まだ党員資格停止の身分でしょう。そのレベルで、解除し
たら役職についてもらう、ついてもらわないって、小沢元代表にも失礼ですよ。おれ
をつけてくれよと言ったのでもないし、お願いしたって断られることもあるでしょ
う。そういうものですよ、人事というのは。

【フリーランス・安積記者】先ほど幹事長は「無罪になったら」という仮定で党員資
格停止の解除に言及されたが、有罪になった場合のこともお考えか。

【幹事長】皆さんからそういう質問が来るから答えているでしょう、“たら”“れ
ば”という種類の話を。そういうことは私はなるべく答えないことにしているのだ
が、再三そういうお話があるので。それでいいんじゃないですか。

○新名神高速道路について

【フリーランス・横田記者】小泉政権時代に凍結した新名神が凍結解除になった。こ
れは「コンクリートから人へ」の民主党の基本政策を撤回したと受け取れかねない話
だが、ご見解をお伺いしたい。

【幹事長】「受け取れかねない」と、横田さんの気持ちも含めて言われたと思います
が、必要な道路はつくると、最初からそうマニフェストでも言っていますし、道路と
いうのは単に車が走るところということよりも、今、東日本大震災を受けて「命の
道」という役割が非常に強くなっている。そういう意味からいえば、「コンクリート
から人へ」、命を大事にするという視点でもう一度、まちづくりも道づくりも、国土
の形成もそういう視点から考えていくことが一番必要だと。国交省もそう考えている
のではないですかね。
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