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幹事長会見記録

輿石東幹事長記者会見
2012年4月16日(月)18時27分〜18時52分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)
	
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/21892599
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■質疑
○世論調査の受け止めについて前田国土交通大臣について大阪維新の会について原発の再稼働について衆議院の選挙制度改革について大連立構想について社会保障と税の一体改革について党役職者の辞表提出等について
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○世論調査の受け止めについて

【テレビ朝日・澤井記者】週末に行われたANNの世論調査で、内閣支持率が
(野田政権発足後)過去最低となる20.6%と、1ヵ月前の調査から9ポイン
ト低下した。この間、社会保障と税の一体改革、原発再稼働の党内の混乱、北
朝鮮のミサイル対応の遅れなどがあったが、大幅下落の受け止めと原因につい
て幹事長はどうお考えになっているか。

【幹事長】今ご指摘のあったもろもろの要素があってそういう結果が出たので
しょう。なお一層気を引き締めていかなければならないと思っています。

○前田国土交通大臣について

【読売新聞・小坂記者】下呂市長選をめぐる件で、きょう大臣は衆参の委員会
の理事に対して説明された。先ほどの役員会でこの問題に関する議論あるいは
発言はあったか。また、大臣は結果責任は十分感じているとおっしゃっている
が、大臣としての責任について、また責任のとり方について、幹事長はどのよ
うにお考えか。

【幹事長】役員会では前田大臣のことは一切出ていません。議論にもなりませ
ん。
 それから大臣の会見なり何なり、それを聞いていませんのでよくわからない
が、私の知る範囲では、前回の会見でそのことについてご本人が、何も知らな
くて署名してしまった、国会に来てもう長い時間いるのに軽率だったと。だか
ら軽率のそしりは免れない、そういうことでしょう。それ以上でもそれ以下で
もない。今、私の認識も以上です。だから責任のとり方とかあり方ということ
は考えていません。

【NHK・長谷川記者】自民党は、谷垣総裁が大臣の自発的な辞任を求め、脇
参院国対委員長が「辞任がなければ問責決議案を出す」と言っている。仮に問
責決議案が出されても辞任の必要性はないとお考えか。

【幹事長】問責云々じゃないでしょう。これは公職選挙法違反かどうかという
ことでしょう。本人が「中身を知らなくて名前を書いてしまった。その軽率の
そしりは免れないけれども」ということですから、それでいいんじゃないです
か。

【中日新聞・岩崎記者】大臣に署名を依頼した民主党の議員もいると思うが、
その方の責任と、事情調査はしているのか。

【幹事長】大臣と、お願いに行った議員との事実関係の調査を終わったのか終
わらないのか、その辺もまだ定かでないので、やたら私がその議員を呼んだり、
どういうことかと言うことは、するつもりはありません。

【産経新聞・坂本記者】幹事長は「責任のとり方は考えていない」というお答
えだったが、この件について任命権者である野田総理と話し合われたのか、野
田総理はどういうお考えなのか、お聞かせいただきたい。

【幹事長】総理と私がなんで前田大臣のことで話し合わなければならんのか、
その理由を教えてください。そんなことはない。

【北海道新聞・佐藤記者】過去、参議院で問責決議が可決されると、閣僚が引
責辞任する形がほとんど慣例化していると思う。そういう状況について幹事長
はどのようにお考えか。

【幹事長】今まで結果的にそうなっているということを言われているわけでし
ょう。
問責決議は法的な拘束力はないということが1つ。だから安易に問責は打つべ
きでないと、私は野党時代に、打つ側だったときに、申し上げてまいりました。

【共同通信・河内記者】現段階では、辞任する必要はないと幹事長としてはお
考えか。

【幹事長】なぜ辞任しなければいけないのかと。そういうことです。ある議員
か、秘書だかなんだか知らないけれども来て、「これに署名してくれますか」と。
それを軽率、うかつにも署名してしまった、それだけのことでしょう。本人は
そう言っているわけですから。中身は何も知らないと。そのまま署名してしま
ったと。だから、そういう点は軽率だったのではないかという責任、その部分
の責任は問われるでしょうが、それが公選法違反だということにはならないで
しょうと、そういう理解だということです。

【テレビ朝日・澤井記者】前田大臣の政務秘書官が辞任することになった。大
臣が辞任せずに秘書官に責任を押しつける形にもとれるが、どうお考えか。

【幹事長】押しつけたわけではないでしょう。そんなことご本人に聞いてみな
ければわからんけれども。今の澤井さんの発言でいえば、「政務秘書官に責任を
とらせて、自分は責任をとらんのか」、そういう発言はちょっと行き過ぎている
んじゃないですか。

【フリーランス・安積記者】昨日行われた市長選で、前田大臣がお墨付きを与
えた候補が落選したが、この結果についてはいかがお考えか。

【幹事長】それは下呂市の民意ですから。民意は民意として受け取ればいいの
ではないですか。

【フリーランス・安積記者】その民意の中に、今回の件が影響したとお考えか。

【幹事長】影響したかしないか、それはわかりません。

【時事通信・市川記者】自民党政権時代に政治家本人の責任が問われたときに、
よく秘書のクビを切って決着させる手法があったと思う。民主党はそうした自
民党の伝統的な手法を批判して政権政党についた面もあると思うが、こうした
手法で国民の理解が得られるとお考えか。

【幹事長】そういう“手法で”とかなんとか、まだ事実関係もきちっとできな
いのに、誰が責任をとったことになるとか、そういうものではないでしょう。
事実関係をきちっとして、どこに本当に責任があるのかないのか、そういうこ
とを今精査中でしょう。だから、それが自民党時代の手法と一概に言えないと
思います。

○大阪維新の会について

【朝日新聞・田伏記者】幹事長は京都での記者会見で「大都市構想やエネルギ
ー政策について明確な政策を打ち出して、国民の皆さんに選択していただく」
と発言されている。特に大都市構想についてはワーキングチームをつくって議
論されているが、選挙に向けて大阪維新の会との違いを明確に出す政策を打ち
出していくお考えか。

【幹事長】明確に維新の会との違いを出すと、一概にそういうわけでもないで
しょう。私、まだ維新の会の大都市構想というのを理解していないのに。うち
のそういう大都市対策も、今、審議の途中じゃないですか。それを両方ともで
き上がって明確にしたところで、同じなのか違うのかと。エネルギー政策につ
いても。
 私の「それは受けて立つ」という言葉は、「野田政権、民主党政権ではだめな
んだ。だから、打倒するんだ、倒すんだ」という(橋下市長の)言葉に対して、
「倒す」ということであれば、受けて立ちましょう、ということです。そこで
明確に政策的にも我々と橋下さんとどこが違うのか、同じなのか。橋下市長も、
なんで打倒、今の政権を倒すと言うのか、その理由も明確じゃないでしょう。
そのことについては受けて立ちましょうと、お互いに。そういう意味です。

【日経新聞・黒沼記者】昨日の幹事長の「受けて立つ」という発言に呼応する
形で、きょう橋下市長は「徹底抗戦でやる」と、民主党との対決姿勢をさらに
鮮明化している。こういう形で民主党と維新の会とが対立状況になっている現
状をどうお考えか。

【幹事長】言葉のやりとりで対決したとかしないとか、そういう中身じゃない
でしょう。政策の中身できちっとお互いに議論すればいい話だと思っています。

【テレビ朝日・澤井記者】橋下市長はきょう、「維新の会が国政に進出するかど
うかの前に、民主党に統治のあり方で変わってもらわないとならない。目指す
方向は同じなので、今さらではあるが話し合いの場を持ってもらえるのかどう
か、お願いベースで調整したい」とおっしゃっているが、そういう場合には話
し合いの場を持たれるか。

【幹事長】あなたたちは何にしろ、何かものが起きると対立へ、対立へと持っ
ていきたがる傾向があるが、いつ「維新の会と対立しなければいけない」と。
そんな発言はした覚えはありませんし、いつでもどことでも話し合って、日本
の政治がよくなるように、政治が国民の信頼を取り戻せるように、汗をかいて
まいります。

○原発の再稼働について

【共同通信・河内記者】橋下大阪市長は大飯原発の再稼働に関して、原子力安
全委員会が安全性を判断すべきだと言って、政府が今回再稼働の判断に至った
手続きを問題視している。幹事長自身は、今回政府が妥当だと判断するに至っ
た手続きやプロセスについては問題ないとお考えか。

【幹事長】今の問題は、河内君の指摘は、大事なところですから、(会見開始が
遅れて)こんなに皆さんをお待たせしたのも、役員会としてその経過とかそう
いうものを確認し合った、それで時間がかかった面もあります。今回の政府の
判断はそれでよかった、そう思っています。

【TBS・加古記者】幹事長は前回の会見で、再稼働に関して党内の反対派の
意見を無視して強引にやることはない、とおっしゃっていた。反対派の議員が
まだ党内に数多くいる中で、政府が今回このような判断を下したことについて
はどうお考えか。

【幹事長】きょうも(民主党参議院)議員総会で原発再稼働の問題にかかわる
ことについて3人ほど意見が出たことは事実です。そのことも踏まえて、きょ
うの役員会でも議論をし、それを強引に押し切って振り切ってやったという話
ではない。だから、そういう経過も含めてきちんと再度説明する場なり何なり
をすれば、必ず理解もし合えると思っています。

【朝日新聞・田伏記者】役員会で確認し合ったということだが、きょうの役員
会では具体的にどのような議論があり、党としてどうしていこうとなったのか。

【幹事長】参議院議員総会でも、そういうふうに考える人たちもいる、あまり
に早急にやってしまったのではないかという心配もある、そのことはきちんと
みんなで理解し合わなければいけないねと。そういう場もつくる必要があれば
つくっていこうと、そういうことです。

【フリーランス・宮崎記者】原子力の平和利用に関しては、結党時に労組系で
も意見が分かれており、党の基本理念はあるが、党綱領がない理由の1つと考
えられる。綱領の検討委員会がまた始まったが、党をまとめていくうえで原子
力の平和利用についてどのようにお考えか。

【幹事長】党の綱領というものが、エネルギー政策で労働組合に賛成派があり
反対派があるから、それで滞っているとかできないとか、そんなことは絶対に
ありません。綱領なんてそんなに狭いものでもないし、党の綱領というのはも
っと大きな、国でいえば憲法みたいなものですから。もっと重いものだから、
きちっと時間をかけて立派な綱領をつくろうと、こういうことですから。

【毎日新聞・高橋記者】先ほど幹事長は「説明する場を設ければ必ず理解して
もらえる」とおっしゃったが、全議員を対象に党として説明する場を設けるお
考えか。

【幹事長】それはどういう方法でということを、そこまできょうの役員会で議
論したわけではない。そういう必要があるのではないかと。

【フジテレビ・羽山記者】きょう仙谷政調会長代行が講演の中で、「原発を止め
た場合、日本が集団自殺をするようなことになる」という発言をされた。これ
は原発を停止することの危機感の表現だと感じ取れるが、「集団自殺」という文
言も含めて、この発言についてどのようにお考えか。

【幹事長】フジテレビさん?また言葉狩りですか。まあ、いいでしょう、はい。

【読売新聞・小坂記者】きょう役員会で経過を確認し合い、政府の判断はよか
ったという結論になったと紹介があった。党としての見解だと思うが、原発再
稼働の政府の判断が妥当であると確認し合えた根拠、その議論の経過、その考
え方の紹介を伺いたい。

【幹事長】役員会でそういう確認をしたし、これまでも党を抜きに政府だけが
重い結論を出したわけではないのだから。あとそれを皆さんがどう評価するか
は、皆さんにお任せする以外ないでしょう。

○衆議院の選挙制度改革について

【毎日新聞・高橋記者】樽床代行は、月内決着を目指し、連用制についても私
案に盛り込む可能性について触れられた。幹事長は連用制を盛り込むことをど
う思われるか。

【幹事長】代行が「連用制を盛り込む」と、はっきり言ったのですか。そうい
うことはないと思いますよ。連用制をどうするこうするという話は一切ありま
せん。

○大連立構想について

【日経新聞・黒沼記者】仙谷政調会長代行は講演の中で、ねじれ国会の中で政
策を前に進めるために、民主と自公両党が大連立を組むことも1つの選択肢で
はないかという考えを示している。あらためて幹事長は大連立についてどうお
考えか。

【幹事長】それは仙谷さんの個人的な見解でしょう。まだ党内で大連立をどう
するかという議論はしておりません。

○社会保障と税の一体改革について

【フリーランス・宮崎記者】衆議院の特別委員会の設置が今後決まった場合、
理事はずっと議論をしながら、かつ法案の修正協議、実務者協議も必要になる
と思う。一般の委員会では理事が実務者として各党とやることが多かったが、
かつて国会が経験したことのない人の動かし方になると思う。党の命運をかけ
るこの委員会の担当を、幹事長としてはどういった感じで任せていきたいとお
考えか。

【幹事長】45人の規模で特別委員会という議論の場をつくってやっていくこ
とは既に合意したようですから、あとは委員長を中心に、今ご案内のような、
理事を中心に特別委員会は動いていくでしょう。それに担当大臣は5大臣、4
領域11本という中身になるわけだから、さあ修正をしようと言えば、その都
度どういう形で修正ができるか、誰がやるか、そういうことはその委員会を中
心にやっていくことは間違いないのだが、いろいろな形も考えていかなければ
ならないと思っています。

【西日本新聞・河合記者】11法案を一括審議するのは前例がないことだと思
われるが、幹事長としては、いつごろから審議入りして、今国会中に成立させ
るという意思に変わりはないか。

【幹事長】当たり前の答えが返ってくるような質問をあまりしてもらっても…
…。そうでしょう、「1日も早く」ですよ。「会期内に成立を目指す」「全力を尽
くす」、誰に聞いたってそういう答えしか出てきませんよ。「ゆっくりでいいで
す」と言いますか?「この会期中にやらなくてもいいです」という答えが出て
きますか?

○党役職者の辞表提出等について

【北海道新聞・佐藤記者】前回の記者会見の際に、役職者の辞表と離党届を出
した方の問題について、「間もなくけじめをつける」とおっしゃっていたが、そ
の後どうなったか。

【幹事長】まあ、そう皆さんが「いつまで」「いつまで」と急ぐ必要もないでし
ょう。しばらく見ていてください。
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