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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年6月4日(月)18時04分〜18時35分
編集・発行/民主党幹事長室
(※項目ごとに編集してあります)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/23077546

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■質疑
○社会保障と税の一体改革について野田第2次改造内閣について山口県知事選について野田総理と小沢元代表の会談について衆議院の選挙制度改革について参議院の人事について
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■質疑

○社会保障と税の一体改革について

【NHK・長谷川記者】自民党は「採決のスケジュールを明示しないと協議に
は応じられない」と言っている。幹事長としては、中央公聴会の日程も含めた
スケジュールを示すお考えはあるか。

【幹事長】中央公聴会の日程を私が決めて申し上げるのが適切かどうか。本来
ですと国対委員長がやってもらえる話でしょう。しかし、そのことも含めて「
日程がはっきりしない」。はっきりしないことは事実で、採決の日を決めろと
言ったって、それは無理な話でしょうから。そういうことであればいろいろあ
るでしょう。直接お会いしてお願いするという方法をとれば。電話では「言っ
た」「言わない」という話になるでしょうから、そういうことも考えたいと思
っています。

【朝日新聞・田伏記者】先ほどの修正協議に関する総理の記者会見で、「協議
が整わないで採決で否決というのは困る」とおっしゃる一方で、「これからの
約20日間は日本の将来を左右する大きな決断のときになる」「今決まってい
る6月21日というおしりを見据えて、それまでに衆議院で採決する」と明言
されたが、これは実現可能だとお考えか。

【幹事長】実現可能かどうかという最後の質問には答えられないでしょう。だ
けど6月21日に向けて採決もしてもらう、参議院のほうも賛成してもらえる
と、そういう方向で6月21日を迎えたいと思っています。

【NHK・長谷川記者】自民党側は、自民党が出している対案を丸のみせよ、
それが修正協議に応じる条件だと言っている。こうした意見について幹事長は
どのように対応されるか。

【幹事長】そんなことを言ったら我々の政策、マニフェストは全面否定ですか
ら、それでは協議には入れないでしょう。お互いにお互いの案を出して、どう
歩み寄れるのかというのが修正協議の目的じゃないですか。いずれも「うちの
案を丸のみしろ」「こちらを丸のみしろ」と言っていたのでは、協議はスター
トできないと思います。

【朝日新聞・田伏記者】総理は先ほどの会見で、「基本的にそれぞれのつかさ、
つかさにお任せしますが、毎日的確な情報を上げるように、そして必要な判断
は私がするということを政府・民主(三役会議)で伝えた」と話された。これ
まで修正協議は幹事長を筆頭に党側で担ってきたと思うが、民主党の体制とし
て、これからは党代表である総理がグリップしていくことになるのか。

【幹事長】いやいや、総理はそういう意味で言われたのではなくて、総理は官
邸におられるので、「党内外のきちんと正しい情報が私のところに届いていれ
ばいいのだけれども、そうでない場合に私自身が判断を誤っては困るので、正
しい情報が正しく伝わるようにしてほしい」ということで、「党の議論を私が
チェックしています」という意味で言われたものではありません。

【産経新聞・坂本記者】今後、与野党協議に関しては全党に呼びかけるのか、
またはどこかに絞って声をかけられるのか。また、この協議自体、幹事長とし
ては自ら一歩前に出て進めていくお考えか、それとも1回やって、後は現場に
任せるというお考えか。

【幹事長】郵政のときに、ずっと詰まって滞っているから「一歩前に出る」と
言ったのをよく覚えていていただいて、総理が政治生命を一番かけているこの
法案に輿石が前に出るのかと。言わせてもらうと、一歩も三歩も前に出ている
思いです。
 それから「全党にやるのか」、これは毎日私に質問しているじゃないですか。
幾回言えばおわかりでしょうかね。与野党協議といえば、自民党だけと協議す
るという意味ではない、賛同してくれる人とは話し合うという意味ですね。だ
けど、消費税は絶対だめよと言われている政党とは話しません。おのずから決
まってくるでしょう。そういう意味の中心になるのが自民党であることは間違
いありません。うちも5%を10%にする、自民党の皆さんも公約で消費税を
10%まで持っていくことで一致しているわけです。方向は一致しているわけ
ですから、そのゴールを目指して修正協議は必ずできるだろうと、そう思いま
す。
 このぐらい申し上げればもうわかってもらえると思うが、同じ質問を次々
次々、毎日していただくことも、ちょっといかがなものかなと思っています。

【毎日新聞・宮田記者】総理が今国会中の採決を明言されている中で、反対の
意思を表明されている小沢元代表に対して、これからどのようにお話しされて
いくおつもりか。

【幹事長】それは必要があればお互いに話し合い、必要がなければやらないと
いうことになるでしょう。それはこれからの推移を見てやればいいと思います
ね。

【毎日新聞・宮田記者】「必要があれば」というのは、幹事長が必要と判断さ
れれば自ら動いていろいろな場所をセッティングしていくという意味か。

【幹事長】そういうことも含めて、ですね。

【毎日新聞・宮田記者】小沢元代表が反対という立場を変えないままで採決に
至ることはあり得るか。

【幹事長】それは採決時点まで行ってみなければわかりません。

【フリーランス・安積記者】先ほど幹事長は、自民党は話し合いができる党だ
とおっしゃったが、自民党の溝手参議院幹事長が6月2日に広島で輿石幹事長
のことを「ヤマタノオロチかヌエみたいな怪しげな男である。なぜヌエかとい
うと、何も考えていないからだ」と評したという報道があった。こういうこと
を言う自民党に対して、話し合いができるかどうか。

【幹事長】そう思われて、ある面ではそれだけ私に注目していただいてありが
たいと思っています。

【読売新聞・小坂記者】小沢元代表は三者会談後に「法案に反対である」と明
言された。このまま衆議院で採決された場合も反対票を投じるという意思表明
だと思うが、その場合は党議に反することになり処分も当然出てくると思う。
その点についてどのようにお考えか。

【幹事長】そうなれば小坂君の言うような状況になることも考えられますね。
それはその時点で考えればいいと思っています。

【読売新聞・小坂記者】処分にはいろいろな種類があると思うが、総理が政治
生命をかけている法案なので一番厳しい「除籍」を求める声もあると思うが。

【幹事長】それはそうなったときに考えればいいので、今、処分の種類を考え
ようかなんていうことじゃないでしょう。

【時事通信・市川記者】修正協議について、自民党が設定しているハードルは
なかなか高いのではないかと思うが、幹事長としても今後の道筋は困難が多い
と認識しているか。

【幹事長】やってみなければわからないけれども、そう簡単にいくかなぁと。
先ほど誰かが言ったように、丸のみしてくれれば、お互いにどっちかが丸のみ
すれば早いでしょう。だけど、丸のみをし合うことは、お互いになかなか党内
が許さないのではないですか。

【NHK・長谷川記者】確認だが、野党側に修正協議の幹事長会談は既に投げ
かけたのか。投げかけたとすると、いつぐらいを考えているか。

【幹事長】それは、きょうだっていいですよ、都合がつけば。なるべく早くや
りたいと思っています。

【日経新聞・黒沼記者】どちらかの案を丸のみしないとすぐにはまとまらない
という話だが、そうすると現実的には21日の会期までには厳しいのではない
か。会期延長についてはどのようにお考えか。

【幹事長】そういうふうに、まだやる前から、厳しいから21日までにできる、
できないと決めないでください。やってみなければわからないわけですからね。

○野田第2次改造内閣について

【読売新聞・小坂記者】今回、防衛大臣を民間から迎えたことが1つの目玉だ
と思うが、全般的に今回の改造の評価をお願いしたい。

【幹事長】これは総理ご自身が、この内閣の体制の強化と言われているわけで
すから、それはそのとおりでしょう。

【毎日新聞・高橋記者】防衛大臣に民間人を登用したことで、野党側からは批
判の声も上がっている。あらためてその狙いについてお聞きしたい。

【幹事長】民間から防衛大臣をお願いしたその意図、その狙いということ?
 それは総理ご自身が日本の防衛というものを考えて、精通されている森本敏
教授にお願いしたということでしょうね。

【TBS・加古記者】初の民間出身の防衛大臣ということで、党内からもシビ
リアンコントロールの観点からするといかがなものかと疑問視する声も上がっ
ている。それに対してどう思われるか。

【幹事長】今、「初の民間登用」と言われるが、この「防衛省」の前は「防衛
庁」といった。「防衛大臣」とは言わずに「防衛庁長官」と言った。その前身
の呼称というか呼び名もある。私が調べたわけではないが、日本の歴史の中で
2回ほど、そういう民間の方をお願いした歴史はあるそうであります。
 それよりも、シビリアンコントロールに関して、民間の方で大丈夫なのかと
いう、そういうご質問のように聞こえるが、それでよろしいですか、そういう
質問ですか?

【TBS・加古記者】党内からも、シビリアンコントロールの観点からすると
(民間の)森本大臣はいかがなものかという声も上がっている。その声に対し
て、どう思われるか。

【幹事長】そういうふうに心配される人もいるということで、それでよろしい
のではないですか。

【テレビ朝日・澤井記者】シビリアンコントロールの観点から、議院内閣制の
根幹を揺るがすのではないかという声もあるが、幹事長としてあらためてシビ
リアンコントロールをどのように考えているか。

【幹事長】ちょっと加古さんの質問と似ているような、似ていないようなご質
問で。
  あなたはどう思いますか?質問しているあなたは。

【テレビ朝日・澤井記者】国民の負託を得た人が判断するほうが、それがシビ
リアンコントロールだと思います。

【幹事長】だから、民意というか、国民の声を代弁するのが国会議員、そうい
う形で選挙の洗礼を受けてやってきたと。だから、国民の声をきちっとこたえ
られるのはバッジをつけた国会議員だろうと。ところが、一川防衛大臣が「私
は素人だから、シビリアンコントロールの面では逆にいいだろう」と言ったら、
「とんでもない。素人発言で。そんなことはとんでもないじゃないか」という
議論と、今度はそういう専門的な方が、精通している方が出てくると「それは
民意を反映しないことだ」と、そういう議論になって、大変不思議な議論だと
思います。
 それは内閣が、最終的には総理大臣が責任者になるわけですから、シビリア
ンコントロールは、総理大臣のもとできちっとできると思います。

【読売新聞・小坂記者】防衛大臣を民間から登用したことで、党内に安全保障
を担える人材が払底しているのではないかという野党側の批判もある。そうい
う声にはどのようにお答えになるか。

【幹事長】その声もおかしいですよね。「精通している者でなければ、プロで
なければだめだ」と言ってみたり、「プロじゃだめだ」と言ってみたり、「人
材がいないじゃないか」と言ってみたり。まあ、それはいろいろご意見はある
でしょう。その程度にしておきましょう。

【産経新聞・坂本記者】民主党はこれまで「政治主導」と、官僚からの脱却を
目指してきたと思うが、防衛大臣という重要閣僚の1つに民間人を登用するの
は、「政治主導」に関して新たな考え方を持たれたのか。

【幹事長】民間の方を大臣に迎えれば政治主導ではない、なんていうことは言
えないのではないですか。だって、今までだって民間の人を、自民党時代も登
用していますよ。

【北海道新聞・佐藤記者】今回の改造は2閣僚の問責決議を受けての改造だと
幹事長は考えているか。

【幹事長】関係があるといえばあるでしょうし、ないといえばないでしょう。
それは人それぞれの思いだと思います。

【北海道新聞・佐藤記者】私の理解能力の低さか、もう少しだけちょっと。

【幹事長】もう少し説明しろというと、問責を打っていただいた2閣僚は確か
に辞任をされました。問責というのはどういう意味があるか。今までも問責で、
私も国対委員長をやっていた時代に、衆議院の内閣不信任案に匹敵するものだ
から、そう何回も打ったりするものではない、そのぐらい重いものでしょう。
だから打ったときには、打ったという目的とそういうものを果たしていかなけ
ればならんと。それは打つ側。今度は受ける側は、それを踏まえてどうするか
を対応する。私は、だから、この評価はいろいろあるでしょうと。それはそれ
ぞれに考えていただければいいと思っています。

【北海道新聞・佐藤記者】総理から森本さんの防衛相起用を聞いたときの、第
一印象を伺いたい。

【幹事長】あ、民間から登用されるんだ、これは画期的なことだな、これは総
理も相当考えての登用だな、と思いました。

【日経新聞・黒沼記者】内閣改造とあわせて党人事をかえることは検討課題と
して上がっていたか。また、消費税法案をめぐって、輿石幹事長が障害となっ
ているという話が党内から出ていて、その交代を求める声も出ていたと思うが、
このことについてどう思われるか。

【幹事長】終わりのほうから答えましょう。障害になっているというのなら、
取り除いていただきたいと思っています。
 党人事を変更するなどということは話題になりません。結果的に党人事とい
えば、参議院でいえば羽田国対委員長がかわるようになったので、そういう意
味では会派の人事は、参議院に限れば、そういうことに現実にはなったと。こ
れはやむを得ないと思っています。

【西日本新聞・河合記者】自民党側が「問責2閣僚の交代が前提である」とか、
また防衛大臣に森本さんを起用されたことによって、総理から自民党側へのメ
ッセージではないかという見方が出ている。幹事長は今回の改造人事をどのよ
うに見ているか。

【幹事長】それは自民党さんがどう受け取るかによるのですから、それはそれ
でいいじゃないですか。どう受け取ってくれるのか。ぜひ前向きに、修正協議
ができるように受け取ってほしいと思います。

【産経新聞・坂本記者】野田総理はTPP推進に積極的だったと思うが、郡司
農水大臣、佐々木農水副大臣ともにTPPには慎重だ。正副大臣は野田総理の
意向に沿って政権を支えてくれる立場だという理解でよろしいか。

【幹事長】そんなことを僕が個人的に、あの大臣は積極的だ、消極的だなんて、
そういう決めつけるような話は大変失礼でしょう。坂本君がそう思っていると
いうことでしょう、大臣も、副大臣も。総理は最適任者だと思って郡司さんも
佐々木さんも、大臣・副大臣に選んだわけだから、それでいいんじゃないです
か。

○山口県知事選について

【フリーランス・安積記者】本日、高邑衆議院議員が、来月行われる山口県知
事選への出馬を表明し、今月末で離党すると記者会見で述べた。この間も木内
議員や平山議員の離党が認められた。離党者が続くが、これについてどうお考
えか。
 また、山口県知事選について高邑議員は政党の支持を求めないと言っている
が、民主党として独自候補を立てる予定はあるか。

【幹事長】高邑議員がそういう発言をされたことは、マスコミ報道にあるとい
うことを聞いています。そのレベルでコメントは差し控えたいと思います。ま
だそのレベルですから、ご本人に聞いたわけでも、県連からお話を聞いてもい
ませんし、ということです。お答えしようがないということです。

○野田総理と小沢元代表の会談について

【日経新聞・黒沼記者】昨日の会談では消費税法案をめぐっては平行線が続い
たと伺っているが、新たな提案は総理、小沢元代表、あるいは輿石幹事長から
あったか。

【幹事長】いや、新たな提案があったかと言われれば、ないでしょうね。そこ
で確認できたのは、それぞれぶら下がりなりコメントも出されていますから、
それを総合的に判断していただければよろしいのではないかと思っています。

○衆議院の選挙制度改革について

【中日新聞・岩崎記者】幹事長・書記局長会談が先週行われずにストップして
いる。修正協議を石原自民党幹事長に呼びかけた際に、選挙制度のほうを動か
そうやという話にはなっていないか。

【幹事長】それが各党幹事長の今背負っている最大の課題ですね。それは当然
やらなければならん。もしお会いする機会があったら、さあどうしましょうか
という提案もしたいと思っています。

【中日新聞・岩崎記者】社会保障と税の修正協議をやりましょうという幹事長
会談で、選挙制度についても話をするのでしょうか。

【幹事長】お会いすれば当然その課題を申し上げなければなりません。そして、
案がないものを、集まっても仕方ないだろうと、こういうお話もあるやに聞い
ています。だったら、「お互いに案を出しましょう」ということになるのでは
ないですか。

【毎日新聞・高橋記者】「お互いに案を出しましょうという話になるのではな
いか」ということだが、輿石幹事長からも新しい案を出す構えがあるのか。

【幹事長】私も、「何も考えていない男だ」というご指摘もありますが、一生
懸命考えたいと思います。

【読売新聞・小坂記者】先ほど幹事長から、新しい案について一生懸命考えた
いという言葉があったが、次の呼びかけまでに何かしら新しい提案を出す可能
性があるという理解でよろしいか。

【幹事長】そのことも含めて、あまり頭のよくない輿石東ですが、一生懸命頑
張って考えますということです。

○参議院の人事について

【産経新聞・坂本記者】参議院の国対委員長と予算委員長に関して、先ほどの
役員会では何か議論があったか。また、きょうの役員会で何かテーマになった
ことはあるか。

【幹事長】役員会の協議した中身?特にありません。
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