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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年7月17日(火)17時02分〜17時23分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)
       
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/24051353

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■冒頭発言
○九州の豪雨災害について
■質疑
○3議員の離党届提出について党運営について社会保障と税の一体改革について前原政調会長の訪韓についてオスプレイについて補正予算案について菅前総理について
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■冒頭発言

○九州の豪雨災害について

【幹事長】東京でも、気象庁によるとつゆ明け宣言がされたと聞いていますが、
この3連休中の九州地方の大雨による被害に遭った方々に、とうとい命を亡く
された方々に、心からのご冥福とお見舞いを改めて申し上げたいと思っていま
す。
 先ほど常任幹事会を終えて、この後、樽床代行のもとに「九州北部豪雨対策
本部」として、対応していく。総理にも現地に行ってもらったらどうだと、そ
ういうような常幹での話もあります。
 また台風も追っかけ来ている。つゆの終末には豪雨も予想される。何として
もここはきちっと対応していかないと大変なことになるという思いでいっぱい
であります。

■質疑

○3議員の離党届提出について

【TBS・加古記者】民主党の女性の参議院議員3名が離党届を提出したが、
受け止めをお願いしたい。

【幹事長】私のところへ、3名の女性議員が離党したいという申し出がありま
した。お預かりをしました。この問題についても早急に対応しなければいけな
いと思っています。

【読売新聞・小坂記者】今後の対応ということだが、これまで離党届を出した
参議院議員には「離党届を受理」という形だが、この3名も同じ対応になると
いう理解でよろしいか。

【幹事長】まあ、そういうことになるでしょう。

【読売新聞・小坂記者】3名はこれから記者会見をするということだが、原発
再稼働に対する反対を主な理由に挙げている。社会保障と税の一体改革以外の
ことでの反発が広がり、それが離党につながっている現状について、幹事長は
どのようにごらんになっているか。

【幹事長】私も常々、社会保障と税の一体改革にまつわる消費税、この問題も
まだまだ国論を二分し、反対する人のほうが多いという実態を踏まえていかな
ければならない。原発再稼働をめぐる問題についても同じことが言える。2つ
とも避けて通れない歴史的課題だとすれば、それを国民の皆さんの理解と納得
をどう得られるかというところにカギはあるわけですから、それに向けてきち
んと対応していかなければいけない。
 菅前総理もこの問題で相当心を痛めた。責任者であったわけで、「人災」と
いう調査報告もあるわけで。これを受けて、あらためて菅前総理に、これから
の日本のエネルギー政策がどうあるべきかということを幅広く議論いただいて、
きちっと提言していただくように、きょうの常任幹事会でお願いしたところで
あります。

【TBS・加古記者】この3名の離党の動きは以前から把握していたか。その
場合、慰留に努めたか。

【幹事長】そのことはここで申し上げないほうがいいでしょう。

【フリーランス・安積記者】この3名とも次の選挙で改選だが、早速、候補の
選定にかかるお考えか。

【幹事長】それは今後の問題として、きょうも衆参とも選挙に向けてのまずマ
ニフェスト、国民との約束をきちんとできるように、そこが基本になるでしょ
う。それと、この間の全国幹事長会議でも、高木選対委員長から「民主党の空
白区はなくしていきたい。原則として空白区には候補を立てていくことを県連
と綿密に相談して対応していきたい」、それがすべてですから、今後そういう
方針で対応していくことになります。

【フリーランス・安積記者】舟山さんは1人区だが、行田さんと谷岡さんは3
人区で、2人が民主党から出ている。次の選挙には原則としては2人出すおつ
もりか。

【幹事長】そのことも含めてどう対応するかは、今後の選挙対策委員会を中心
に議論をしてまいりますと申し上げたとおりであります。

【産経新聞・坂本記者】本日午後、谷岡議員らが参院会長室に入った後に、鹿
野道彦さんも部屋に入ったと思う。そのときは幹事長と一緒に、離党届を持っ
てきた議員とお話をされたのか、それとも別途話をされたのか。鹿野さんとは
どのような話をされたのか。

【幹事長】鹿野前農水大臣は舟山さんと同じ山形ですから。鹿野さんが県連の
代表だと思います。だからそことも相談をした。そういう意味では鹿野県連代
表も非常に心配をして、私のところへ来てくれたということです。

【産経新聞・坂本記者】離党を思いとどまらせる説得という点で、幹事長の中
に、こういう方針でという思いや考えはあるか。

【幹事長】それは同志なのだから、本当にとことん話し合ってということにな
るでしょうし、誰も、きょうの3人の方々も、好んで党を離れたいと思ってい
るわけではないわけで、そこのところがどう理解し合えるかということになる
わけでしょう。

○党運営について

【ニッポン放送・畑中記者】幹事長は両院議員総会でも「第一党の座を守る」
という決意を示していたが、今回の件で、第一党を守るという意味での危機感
はどのようにお感じか。

【幹事長】それはきょうの常幹でも、党の役員会でもみんな、崖っぷちに立っ
ている、そういう危機的状況、これを共有しなければ大変なことになるねと。
国民の信を問う前に、政権が崩壊するということだよと。そういう認識を一人
一人きちっと持っているのかと。そういう上で、好き嫌いだとか何グループだ
とか言っている場合ではない。
 先週金曜日の全国幹事長会議で、ほとんど地方議員の皆さん、有権者・国民
と毎日接触している方たちが、「今ならまだ間に合う。民主党への期待は必ず
戻ってくる。だからお互いにしっかりやっていこう」「心合わせから力合わせ。
まだ十分心合わせができていないのではないか」、こういうご指摘もあります
ので、それに向けて全員で一致結束していく、それしかないと思っています。

【産経新聞・坂本記者】一体改革の問題から現在まで、政務三役や党の役職に
ある方の離党や役職の辞任が相次いでいる。政権発足時には現在の大きな政策
の方針は打ち出されていて、その内閣と党の役員を受けておきながら、すぐに
辞めてしまう動きが続いていることに対して、幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】そういう意思を出してくるということは、それだけの強い思いがあ
るわけでしょう。それぞれの思いと決断と、そういうことがあってのことです
から。それはむやみに、好んで辞職していくという話ではないでしょう。そう
いう原因に立ち入ること、そういうものが次々出てくること、そういう党をき
ちっと早く、そうでないものに立て直していくことがまず大事だと思っていま
す。
 ついでに申し上げると、きょう常幹で私が常々思っていることも確認し合い
ました。よく皆さんの報道の中に、「複数の政府関係者が語った」と言いなが
ら、TPPを例にとると、「8月には参加する」、これをトップ記事で報道す
る。それを総理が委員会等で質問を受けて、「そんなことは全くありません」。
古川担当大臣もそのように言わざるを得ない。そういうところに報道の仕方に
も問題がありはしないか。
 そういう意味から、「『政府関係者が』とか『総理側近が』とか『党幹部が』
という報道に惑わされ党内がゴタゴタしていくことはいち早く卒業しよう。そ
こから脱皮しない限り、国民の信頼も政権の安定も(ない)。国民の皆さんは
1日も(早く)落ち着いた、安定した政治を求めている」と申し上げて、そこ
は共通認識が図れたと思いますので、そういう認識で皆さんも対応してほしい
と思っています。

【時事通信・市川記者】幹事長は就任以来、党内融和に腐心してきたが、現状、
離党者が続出している。この事態についてご自身の責任をどのようにお考えに
なっているか、ご自身の言葉で語っていただきたい。

【幹事長】いや、いつも私自身の言葉で語っているじゃないですか。それは、
言われて対応する問題ではありません。

【朝日新聞・田伏記者】今後、社保・税の参院での採決やTPPの問題といっ
た大きな課題が残っているが、いずれも新たな離党者を生みかねない大きな課
題だ。今、幹事長は、国民の理解を得られるかどうかにカギがあるということ
だが、党内向けにはどのように政策議論なり党運営をしていくお考えか。

【幹事長】党?

【朝日新聞・田伏記者】党内での政策議論について、今後控える課題について、
どういう方針で臨んでいきたいとお考えか。

【幹事長】それは政調を中心に現在もやっていますから。その延長線でやって
もらえばいいのではないですか。
 それとは別に、この政策決定のシステムをもう少しきちんとやっていこうと
いう提起を両院議員総会でも出されているから、そのことについてはもう検討
委員会を発足させて、あすと言わずきょうからきちっとやってほしいというこ
とも、きょうの常任幹事会で確認しました。

○社会保障と税の一体改革について

【時事通信・市川記者】一体改革関連法案に対していまだ参院でも反対の意見
があるかと思うが、このまま国会審議をするだけで理解を得られるとお考えか、
それとも別の手だてを講じる必要があるとお考えか。

【幹事長】市川君が言う“別の手だて”って何ですか?あったら教えていただ
きたいと思います。

○前原政調会長の訪韓について

【フリーランス・安積記者】前原政調会長が韓国で柳佑益(ユ・ウイク)統一
相と会談された際に、「統一勘定」に募金したという報道があった。

【幹事長】何?

【フリーランス・安積記者】「統一勘定」という、たぶん南北統一の基金だと
思う。党外交として行かれていると思うが、幹事長のほうでこの募金について
内容をご存じだったら教えていただきたい。

【幹事長】内容は存じていません。したがって、コメントもできません。

○オスプレイについて

【テレビ朝日・澤井記者】総理は、配備の問題はアメリカ側の方針であって、
同盟関係にあるとはいえ、日本側から見直しや延期は要請できないという認識
を示している。幹事長としてはどのような認識か。
 また、国民新党の下地幹事長がけさ、民主党議員をアメリカに派遣する話が
あると言っていたが、それについても教えていただきたい。

【幹事長】その後半は聞いていませんので、コメントできません。そういうこ
とはないと思います。その問題ですぐに党としてアメリカに派遣するというよ
うなことは今のところ考えておりません。
 それから、総理は日米同盟のことで、アメリカが発信していることで、こち
らがいろいろ言う問題ではないと。これに対して党の幹事長としてどうなのか
と。「見解が違います」ということを言わせたいのかどうか知らないが、そう
いうことはないでしょう。政府と党はあくまでも一体ですし、そういう範囲で
きちっと対応していかなければならない。そういう意味では、きょうも防衛問
題、外交問題についても、副代表である北澤前防衛大臣にも、大所高所からよ
き提案ができるようにサポートしてほしいという要請もしておきました。

○補正予算案について

【フジテレビ・羽山記者】きのう総理は、8月の経済状況を受けたうえで本格
的に補正予算を検討し、自民党と公明党と連携していきたいという考えを示さ
れたが、これについて幹事長と総理の間で何か話し合われているか、総理から
何か指示が出ているのか。

【幹事長】これも同じような質問でもって誘導しようとしているわけでしょう。
「話がなかった」と言うと、「政府が一方的にやっているのか」と、こう書き
たいのでしょう。そういうことはないと申し上げているわけであります。「総
理はこう言ったが、幹事長はどうだ」というたぐいの話がたびたび出てきます
が、そういうご質問は、質問していただいてもむだになりますので、そういう
認識はやめてもらったほうがいいと思っています。

○菅前総理について

【産経新聞・坂本記者】菅前総理にエネルギー問題の議論をお願いしたという
ことだが、野田総理の現在の方針は再稼働で、菅前総理は脱原発で、対極にあ
るような感じだ。中立的立場での検討という意味では片方に寄っているのかな
と思うが、前総理が発言すれば海外の要人も反応すると思うし、原発はNPT
とか核不拡散の問題にも関連すると思う。菅前総理を任命した背景と、その発
言の影響力についてはどのようにお考えか。

【幹事長】それは坂本君が考えて、総理と菅前総理が対極にあると。(私は)
対極にはないと信じていますので。同じ方向だと信じているからなおのこと、
お願いしたということであります。

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