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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年7月30日(月)18時32分〜18時58分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)
       
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/24353277

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■質疑
○参議院の選挙制度改革について山口県知事選挙の結果について各級選挙における候補者擁立についてエネルギー政策について「脱原発」デモについて社会保障と税の一体改革について郵政改革について次期総選挙について国会運営について大都市特別区設置法案(大都市地域における特別区の設置に関する法律案)
について「子ども国会」について民社協会について代表選の日程について党のキャッチコピーについて
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○参議院の選挙制度改革について

【読売新聞・小坂記者】きょう平田健二参議院議長のもとの検討会が開かれた
と思うが、その中で輿石幹事長から、いわゆる「4増4減」の法案提出につい
てどのような発言をされたか。

【幹事長】政権与党としてきょう申し上げたのは、議長のもとに協議会から検
討会へ上がったと。11回やってもらった。考えてみると9月8日まで6週間、
40日を切ってしまった。こういう状況の中で、この国会で成案を得るという
最初の約束でスタートしていることから、もう法案化作業に入らないと、この
国会に間に合わない。そういうタイムリミットもあることから、座長のこの私
案をきょうは了承してもらって、法案化作業に向けて政権与党としてはご了解
をいただきたいと、こう申し上げました。
 最終的には、反対だという会派もありましたが、「賛成」「やむを得ない」
を含めて議長のほうで取り計らい、今国会で成案を得るという立場で法案化作
業に入ることは了承されたと認識しております。

【読売新聞・小坂記者】民主党として法案提出する際、「賛成」あるいは「や
むを得ない」という会派に向けての共同提案の呼びかけについてはどのように
お考えか。

【幹事長】きょうもその点について私自身も触れさせていただいて、単独提案
になるのか、自民党さんなんかは「よろしい。賛成だ」と、こう言われていま
すから、少なくとも自民党さんとは共同提案という形になる可能性は大きいだ
ろうと思っています。

○山口県知事選挙の結果について

【朝日新聞・田伏記者】昨日、山口県知事選挙があったが、前回の参院選以降、
国政選挙の補欠選挙や地方の選挙で、民主党は負けたり不戦敗の形が続いてい
る。この受け止めと、また、総選挙、参院選に向けて、今後の地方選挙に民主
党としてどのように態勢を組んでいきたいとお考えか。

【幹事長】これは各県の地方の選挙というだけでは済まされないでしょう。民
主党への政権交代の熱い思いや期待が大きかった、その反動でもあるし、国民
の皆さんの期待にこたえられなかった、そういう結果でもあると謙虚に受け止
めなければいけない、そう思っています。
 だからこそ、自分たちの選挙も含めて、地方選挙も含めて、いかに国民の皆
さんからもう一度期待され信頼される党に再生できるかどうか、そういうこと
だと思います。

【日経新聞・黒沼記者】今回、脱原発を掲げた候補、既存政党の推薦を受けな
い候補がある程度の票を獲得したことについてどうお感じか。特に次期衆議院
選挙を見据えた中で、第3極の動きについてどのようにお考えか。

【幹事長】原発問題というのは、オスプレイの問題にもつながる話で、今「安
全・安心・信頼」は21世紀のキーワードだと、私はたびたびそういう発言も
しています。だから、このような問題はまず安全を最優先するという国の姿勢
が問われているのではないか。その反映だと思いますので、それをきちっと方
向づけるという政権与党としての責任があるということであります。

○各級選挙における候補者擁立について

【毎日新聞・高橋記者】地方の選挙もしくは国政選挙などで候補者擁立は各県
連に任されていると思うが、今後の擁立作業はどのように進めていくお考えか。

【幹事長】空白区が71とか、そういう数字も出ているのかなと思いますが、
空白区をできるだけゼロに近づける、なくすと、こういう努力は当然、政権与
党としてしなければいけないでしょう。
 もう1つは、各県連と地方との特殊事情もいろいろ地域によってあるわけで
すから、そことしっかり協議して、候補者擁立に全力を尽くしていくことにな
ろうかと思います。

【中日新聞・岩崎記者】既に幾つかの県連からは、もう地方では難しいので党
本部に頼りたいという声も聞こえる。そういう相談があった場合は、党本部が
主導して公募なり過去の公募の洗い直しをする準備はあるか。

【幹事長】まあ、そういうことも考えながらやっていくこともあり得るでしょ
う。それは各県連と今ヒアリングというか、選対委員長を中心にやってもらっ
ていますから、その結果を見ながらだと思います。

○エネルギー政策について

【テレビ朝日・澤井記者】山口県知事選挙では脱原発を訴えた飯田氏がかなり
善戦した。週末のテレビで古川元久国家戦略担当大臣は、2030年の原発の
割合を定める新たなエネルギー政策策定に関して、「丁寧にやるべき」として
先送りに言及した。今後の民主党の原発政策に与える影響はいかがか。

【幹事長】原発、新しいエネルギーへ向けての考え方というのは最大のテーマ
でしょう。これは世界的なテーマでもあろうと思います。だからこそ、こうい
う大きなテーマにいろいろな角度から対応していく、そして日本のエネルギー
政策の方向づけをはっきり定義していく、そういうことが必要でしょう。そう
いう一環として古川大臣の発言にもつながっていると思っています。

【朝日新聞・田伏記者】今、野田政権で見直し作業を行っている中で、203
0年の段階で原発の比率を「0%」「15%」「20〜25%」という選択肢
の中で議論を進めるということだが、幹事長としてはどのようにお考えか。
 もう1点は、核燃料サイクルの方向性について、現行は全量再処理だが、こ
れについてどのようにお考えか。

【幹事長】きょうも役員会でエネルギー問題については真剣に議論しました。
私も、忙しい中だが、参議院の環境委員会にもおると。だからその議論もお聞
きをしていて、今の15%とか20%とか、何年にという、そういう3つのパ
ターンを政府は提示しているが、細野豪志原発担当大臣も、これは1つの議論
のたたき台として出しているのであって、という答弁もしていますから、この
3つしかないというような政府の姿勢ではないと。だから、いろいろな角度か
らきちんと議論をしていくということだと思います。
 廃炉の問題も含めて、きちんと「安全が第一」という視点でこの問題は取り
組んでいく必要もあるでしょうということだと思います。私の考えということ
になれば、そういうことですね。

【中日新聞・岩崎記者】先週、党内の議連の「脱原発ロードマップを考える会」
が、幹事長に脱原発の道筋を示す法案化の要請に来たそうだが、きょうの役員
会で法案の要綱案を政調にかけるのか、幹事長室直属の菅さんのチームにかけ
るのか、その結論は出たのか。
 また、政府で先ほどの3つのパターンを検討している以外に、党として議論
する意義についてはどのようにお考えか。
 
【幹事長】今の政策決定のシステムは、政調を中心にやるという1つのルール
がある。もう1つは、それを超えてもっと大きな問題として、党全体で考えて
いくテーマもあるでしょう。原発問題は相当大きい問題。ずーっと皆さんの質
問にも常に出てきている。そういう問題意識のとらえ方からきょう、今後どう
しようかという話は役員会の最後の「その他」の項で多少議論しました。

【中日新聞・岩崎記者】どこに諮るかというのは。

【幹事長】いやいや、どこに諮るかという具体的なことではなくて、原発の問
題は大きい問題だから、どういう角度で今後進めたらいいのか、みんなで真剣
に考えていこう、そういうお話し合いはしました。

○「脱原発」デモについて

【フリーランス・安積記者】昨晩、一般の国民が国会を取り巻くデモがあり、
民主党議員が演説しようとすると罵声が飛んだそうだが、これについて受け止
めを伺いたい。

【幹事長】その場所にいなかったし、それだけ心配して集まってくれた人たち
は「民主党何しているんだ。この問題にきちっと答えを出せ」、その裏返しか
もしれません。

【TBS・加古記者】安保以来の民衆による大規模なデモが広がりを見せてい
ること自体について、幹事長はとのように感じているか。

【幹事長】繰り返し、繰り返し、どう言えば(マスコミの)皆さんは理解して
もらえるんですか。「かなりこの問題は大きなテーマであって、真剣に考えな
ければいけない問題だ」と、繰り返し申し上げていることで、それ以上何を答
えればわかってもらえるのかと。もうそのぐらいでいいんじゃないですか。

○社会保障と税の一体改革について

【NHK・長谷川記者】この国民会議(「社会保障制度改革国民会議」)に、
幹事長としては国会議員が参加すべきとお考えか。

【幹事長】国会議員で各派代表も入ることになれば、きょうも選挙制度でも、
参議院は11会派あるんですよね。それじゃ2人ずつ入ろうかという話になれ
ば、それだけでも20人を超えると。そういうようないろいろな要素もあるで
しょう。ここは、国会議員ではなくて、専門家やその他の人たちで議論をして
いただいて、その意見を踏まえて国会の中で議員としての役割を果たしていこ
う、そういう会議の設置の目的だと思います。

【フリーランス・宮崎記者】法案のお盆前採決という話が出ているが、オリン
ピックの最中にこういう重要法案を採決することについてどう思われるか。

【幹事長】「重要法案とオリンピックとどっちが大事だ。オリンピックも見た
いからそこは外せ」と、そういう意味合いですか。

【フリーランス・宮崎記者】「オリンピック中に」というようなことを言われ
るのじゃないか。与野党ではなくて、国民に。

【幹事長】いや、そんなことはないでしょう。あなたの議論でいけば「オリン
ピック中は国会休めよ」と、そういう話にもつながるわけだけれど、それはで
きないでしょう。何があっても国会はやっぱり国権の最高機関で、法案を審議
するところですから、お祭りがあろうが、オリンピックがあろうが、やらなけ
ればならないものはやると。それを、お盆の前か後かと、最近記者会見をやる
たんびにそういう話が出るけれども、それは現場で審議を尽くしたという結果
が出ればそこで1つの結論に至るということであって、「前か後か」なんてこ
とは、私の立場で前にすべきだ、後ろにすべきだということに言及するほうが
おかしいのではないか。現場にお任せしております。

【TBS・加古記者】幹事長は以前、「参議院は衆議院のカーボンコピーであ
ってはならない」と、修正案の可能性についても言及された。このタイミング
で3党合意の修正案が提案された場合、早期採決を求めている自民党などが反
発する可能性がある。それでも幹事長は、修正の議論は大いにすべきというお
考えか。

【幹事長】あなたの質問はいつも極端に話を持ってくるね。私が「修正協議を
どんなことをしてもするぞ」なんて、1度も言ったためしはない。修正の必要
があればやればいい。そういうことです。

○郵政改革について

【通信文化新報・園田記者】民主党で郵政のフォローアップ・ワーキングチー
ムが会合を開いている。自民党や国民新党も支援のプロジェクトチームのよう
なものを立ち上げて、別に会合を開いている。共通する問題に関して、将来的
に超党派の議連に発展させるようなお考えはないか。

【幹事長】党を超えて1つの案にまとめていくというのは、議員立法という形
で今でも超党派でやっていますから、そういう手法は当然とっていただいてい
いのではないかと思います。

○次期総選挙について

【読売新聞。小坂記者】地方選で苦戦が続いている状況を受けて、早期の解散
は厳しい結果につながるので難しいのではないかという声が党内にあると思う。
こういう解散についての考え方についてどう思うか。

【幹事長】この問題も忘れたころに出てくる話ですが、解散権は、もう幾回も
幾回も言って、総理の専権事項で、そこに言及して私はいつか、そういう真意
で言ったのでなくても、「ダブル選挙」という言葉を使ったとたんに大変な騒
ぎになったじゃないですか。これ以上騒ぎを大きくする必要がないと思います
ので、言及はしません。

○国会運営について

【時事通信・市川記者】自民党を離党し無所属であった長谷川参議院議員が、
自民党の会派入りを表明した。これで第1会派と第2会派の議席数の差は1議
席となった。もし逆転となり議長を野党にとられると、国会運営はさらに難し
くなると思うが、危機感とか現状認識について伺いたい。

【幹事長】あえて言う必要はないでしょう。

○大都市特別区設置法案(大都市地域における特別区の設置に関する法律案)
について

【日経新聞・黒沼記者】きょう7会派が共同でこの法案を国会に提出した。法
案が出て、今国会での成立に見通しが出てきたことに対する受け止めと、「大
阪維新の会」と政党としてどのようにつき合っていくお考えか。

【幹事長】前半の質問は、都構想も地域主権という理念ということで、超党派
でそういう方向になったと。「国から地方へ」、その1つの流れの象徴でしょ
う。それはそれでいいじゃないですか。
 橋下さんとどうつき合うかは、あまり積極的につき合おうとは思っておりま
せん。つき合うかどうかという質問ですから。

○「子ども国会」について

【フリーランス・安積記者】「子ども国会」が開かれて、幹事長はごあいさつ
されたが、感想を伺いたい。

【幹事長】「私も国会に来る前は小学校で先生をしていました。きょうは、皆
さんの笑顔を見てほっとしました」、そういう感想もそのまま申し上げました。
 そしてきょうも、総理も参加して、「子ども国会宣言」も私もじっと聞きま
した。今、民主党にとっても、各政党にとっても、日本じゅうの皆さんにとっ
ても、すばらしい宣言をしてくれたと思います。その言葉は、6項目の宣言の
中で4番目の宣言に、みんなで支え合い、助け合って、幸せな日本を、世界を
つくっていく、というような言葉があって、この言葉に感動を覚えたし、その
ような政治をやらなければいけない。そうしないと、きのう、きょうときた「
子ども国会」に参加している150人のあの子ども議員の皆さんに笑われる。
そういう感想を持ちました。

○民社協会について

【フリーランス・宮崎記者】8月1日で「友愛会」が創立100周年で、記念
式典があるかと思う。きょうあった役員会でも国対委員長、選対委員長、組織
委員長、あるいは国会でも議院運営委員長、衆参の予算委員長は民社協会に所
属している方たちだ。もちろん民主党議員として仕事をされているが、今、党
分裂という大きな出来事があった中で、民社協会の方たちは堅実に党を支えて
いるように思うが、幹事長として党運営の立場からどうお考えか。

【幹事長】あなた、よく分析してくれたね。今初めて聞いて、ああ、そう言わ
れればそうなのかと。それだけ民社協会の経験の人たちはすばらしいリーダー
だということですね。ありがたいことだと思っています。

○代表選の日程について

【ブルームバーグ・廣川記者】代表選は9月21日という報道があるが、その
方向で調整されているということか。

【幹事長】ま、そういうことですね。

○党のキャッチコピーについて

【日経新聞・黒沼記者】「国民の生活が第一。」にかわるものを公募して、き
ょうが締切だと思うが、現時点でどのようなアイデアが、何通ぐらい来ている
のか。次期衆院選を戦ううえでのキャッチコピーとして、どのようなものがふ
さわしいとお考えか。

【幹事長】最後の「どういうものがふさわしいか」と。それがわかれば苦労は
ないね。わからないから、みんなで探そう、みんなで出してほしいと、こう言
ったわけで。私もちょっとヤボ用が忙し過ぎて、どの程度応募していただいて
いるのかまだ聞いてもいないし、見てもいないので、何とも答弁のしようがあ
りません。いいキャッコピーが生まれてくれればいいなと願うだけです。

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