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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年8月6日(月)17時36分〜18時01分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)
       
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/recorded/24514144
http://www.youtube.com/watch?v=13Ac27T5Fn4&list=PL5C5C00D65D686349&ind
ex=1&feature=plpp_video
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■冒頭発言
○原爆投下から67年社会保障と税の一体改革について
■質疑
○社会保障と税の一体改革について党所属議員との懇談会について公共事業について不信任案について
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■冒頭発言

○原爆投下から67年

【幹事長】皆さんご案内のように、きょうは8月6日、67回目の広島の日を
迎えて、9日には長崎の日を迎える。世界で唯一の被爆国、尊い命をこういう
惨事によってなくされた方々に、あらためて心から哀悼の誠を捧げなければな
らない思いでいっぱいであります。

○社会保障と税の一体改革について

【幹事長】国会のほうは、皆さん、もう情報が入ったかどうか、「政治生命を
かける」と総理自身が言った「社会保障と税の一体改革」の法案も大詰めに来
て、3党合意を踏まえて8日には自公の要求どおり採決、そして法案を仕上げ
ていくという提起を、参議院が舞台ですから、池口参議院国対委員長から脇自
民党参議院国対委員長に申し上げました。その後の展開については、この問題
に野党各党の皆さんがどのようにうちの提案を受け入れてくれるのか、あるい
はどういう対応をしてくれるのか、静かに見守っていきたいと思っています。
 私のほうからは以上です。

■質疑

○社会保障と税の一体改革について

【テレビ朝日・山口記者】自民党側は8日の採決に関して、解散の確約がなけ
れば応じられないと言っている。民主党としてはどう対応されるか。

【幹事長】解散にかかわる話は、解散権は皆さんもご承知のとおり総理にしか
ないわけで、それは総理が中心に考えられることではありますが、それをすぐ
に「じゃあ解散をしてまいります」ということにはたぶんならないと思ってい
ます。

【テレビ朝日・山口記者】仮に解散という選択肢をとらなければ自民党の協力
が得られず、総理が政治生命をかける消費税増税法案も成立しない。政権に与
える影響はかなり大きくなると思うが、その点はどうお考えか。

【幹事長】なぜそういう3党合意がほごにされるのかと。その点も含めて国民
の皆さんも冷静な判断をしていただけるのではないかと思っています。

【朝日新聞・田伏記者】自民党はかなり強硬姿勢だが、一方で公明党は採決前
の不信任案・問責にはかなり慎重な姿勢を崩していない。自民党は実際に提出
できるとお考えか。

【幹事長】それは田伏君、自民党に聞いてください。私が提出するんじゃない。
わかりません。

【テレビ朝日・山口記者】自民党が急速に強硬姿勢に変わってきたその背景に
は、何があると幹事長はお感じか。

【幹事長】それはわからないし、一概に言うことは非常に危険だと思います。

【読売新聞・小坂記者】きょう採決日程が提案されたが、前回20日を提案し
たときに、選挙制度の話や特例公債なども勘案してということだが、今回8日
ということで自民党の要求をのんだ理由についてはどのように説明されるか。

【幹事長】それは、私どもは理想的にはこの一体改革と同時に、「隗から始め
よ」、自ら身を切るという議員定数の問題や「一票の較差」の問題、それから
特例公債も、91兆を上回る予算の4割はこの法案が通らないとアウトになる。
地方公共団体も麻痺してしまう。そういう結果は招いてはいけない、政権政党
の責任として。そういうことがありますから、少なくともこの2つは目鼻をつ
けたい、そういうことでお願いしてきた経過がありますから。そういう意味で、
社保と税一体改革も大事だが、同時進行でお願いできませんかと。それには2
0日ぐらいのものもなければその処理もできない。そういうふうに考えました
ので、そういう提案をさせていただいたと。
 しかし「8日でなければ」「8日でなければ」と再三言われましたので、じ
ゃあ1つ1つ片づけていきたいということで、まず先行しているこの法案を言
われたとおりに採決していただきましょう、こういう提案を申し上げたという
経過であります。

【時事通信・市川記者】20日から8日に採決の日程を前倒しするにあたって、
首相官邸や総理とはどのようなやりとりや指示があったか。

【幹事長】それは市川君にいちいち説明する必要のある問題ではないと思いま
す。きちんと連絡はとり合っております。

【フジテレビ・羽山記者】特例公債法案と選挙制度改革法案について、もし8
日に採決したら、今後この2つの法案を採決していくにあたってどのように野
党に協力を求めていくか。

【幹事長】それは少しも変わらないでしょう。私ども民主党だけでは成立しな
いわけですから、「ぜひご協力をお願いします」と、お願いはし続けるつもり
であると。

【産経新聞・坂本記者】8日採決の提案と、また自民党が解散を求めているこ
とに関して、まだ決着がついていないと思うが、1つの打開する道として党首
会談を行うことも考えられると思う。幹事長としては党首会談を行うべきとお
考えか。

【幹事長】まだ今の時点で党首会談をやろうという申し出もないし。こちらか
ら党首会談を呼びかけるということは、まあ、総理がそういう意思を持つなら
ば別ですが、党としてはありません。なぜならば、たぶん解散を確約しろと、
こういうお話になるでしょうから。

【日経新聞・黒沼記者】一体改革法案の成立と衆院解散とが条件のような形で
リンクしている議論になっているが、この現状についてどのようにお考えか。

【幹事長】それは国会の責任として各党がどういうようにとらえられるかとい
うことと、国民の皆さんがこういうものを、解散という政局絡みで3党合意も
できなくなることについて、どう判断されるかということは今後の問題でしょ
う。

【報知新聞・樋口記者】党首会談をすると解散を確約しろと言われるから、と
いう話だが、解散を確約することはないと考えてよろしいか。

【幹事長】確約することがあるとかないとかいうのは、これはたびたび申し上
げるように、解散権というのは総理ご自身の専権事項ですから。もう1つは、
今、直ちに解散することになればどういう状況になるのかということは、皆さ
んのほうがおわかりじゃないですか。選挙制度も答えが出ていない、特例公債
の法案も通っていない状況で、それでも解散をしなさいと国民の皆さんが判断
されるのかどうか。こういうことにもかかわるでしょう。

【テレビ朝日・澤井記者】党首会談の予定はないということだが、この3党合
意は幹事長間でサインをして合意している。もしこれが破棄される事態になれ
ば、打開するために幹事長会談を呼びかけることはあるか。

【幹事長】皆さんの情報からすれば、もう自民党さんは解散という確約がとれ
ない限り、何をやってもだめだと、こういうふうにも聞こえてくる中で幹事長
会談を呼びかける必要性はあまり出てこないのじゃないですか。

【テレビ朝日・山口記者】自民党が二者択一を迫ってきている中で、衆議院の
任期があと1年だから、数ヵ月後に解散の時期を明示して、消費税増税法案を
通すという選択肢はいかがか。

【幹事長】それは私がここであなたに答える話ではないと思います。

【NHK・長谷川記者】幹事長は「今は解散する状況ではない」と言われたが、
先ほどの党の役員会でも同じ意見は出されたか。

【幹事長】それは言わずもがなでしょう。「解散しましょう」なんて声は1つ
も出てこない。

【朝日新聞・田伏記者】自・公以外の野党の幹事長・書記局長会談がこれから
行われて、自民党とは別に不信任案をあす提出することを確認するようだ。こ
の不信任案を社保・税の採決前に衆議院で採決することはあるか。

【幹事長】いや、あしたの本会議も、きょう議運でもなくなったんじゃないで
すか。出てきても、あしたは処理できないじゃないですか。これは本会議で処
理するわけでしょう。それと7党が出してくる不信任案と、これからどういう
形で、自民党さん単独なのか、自公なのか、どういう形かは知らないけれども、
そこから出てくる不信任は目的が違うんじゃないですか。7党のほうは、「こ
の法案はけしからん。廃案にするんだ」という目的で出されるというように聞
いていますけれどね。やはり不信任案の趣旨説明も当然あるだろうし、「何の
ために」というのは。それは今後の国会対応を見なければ、今わからんでしょ
う。

【産経新聞・坂本記者】幹事長と総理は先週金曜日に国会運営等について意見
交換されたと思うが、きょう、自民党に20日(採決)を提案したと。金曜日に
その決断をしたのに、月曜まで持ち越した理由は何かあったのか。

【幹事長】月曜日まで持ち越した? 何を?

【産経新聞・坂本記者】金曜日に8日採決を自民党に提案することはできなか
ったのか。

【幹事長】いやいや、総理と私で、いつ採決するなんてことは曜日を言って決
めた覚えはないです。総理が言っているじゃないですか、「幹事長と話し合っ
た結果、この問題は柔軟に対応しましょうと」。それ以上でも以下でもないわ
けですから、柔軟に対応しているんです。

【フリーランス・横田記者】3党合意に、増税で余裕分ができたのを公共事業
に回す、と読める条項が入って、前原政調会長が批判されている。増税分で自
民党が言っている「10年間で200兆円の公共事業を防災でやる」ということに
対して、幹事長のお考えを聞きたい。

【幹事長】消費税をやったら200兆余ってくる、簡単にそんなものが出てくる
ようじゃ、大変うれしい話だけれども、200兆円、「強靱な国土形成をするんだ」
という自民党さんの案に対しておまえはどう思うのかと。久しぶりに横田さん
出てきて強烈な質問してくれますけれども、それは全然考えていません。

【読売新聞・小坂記者】自民党が3党合意を破棄した場合は、総理が政治生命
をかけると言った法案の成立が危ぶまれる事態に陥る。自民党の路線変更が主
な理由とはいえ、こうしたぎりぎりの状態になったことに対する反省点とか、
これまでの自民党との協議で反省すべき点はなかったか。

【幹事長】3党合意というのはお互いに相手を信じ合わなければ合意できない
でしょう。我々はあくまでも自民党さんも公明党さんも、この社会保障と税の
一体改革は一緒に最後までやり遂げていただけるものと確信をしていますので、
今でもあきらめておりません。

○党所属議員との懇談会について

【フリーランス・安積記者】今“期別懇”をされているが、これまでにどうい
う意見が出たか。

【幹事長】広範囲にわたっていますよ。社会保障と税の一体改革の問題もある
し、原発の問題もあるし、定数是正の問題、「一票の較差」、それから党の綱
領はどうなっているのか、政策決定のシステムを改めていきましょうとか、大
変広範囲に有意義な懇談会になっていると思っています。
 そのことを踏まえて、明後日8日の両院議員総会で皆さんから出た意見を踏
まえて、この問題はこのように進んでいます、ここまで来ています、というこ
とも議論をし合おうと思っています。
 
○公共事業について

【フリーランス・横田記者】自民党と連携して公共事業を進めることについて
は、輿石幹事長が、先駆けて去年の秋に、青木幹雄元参議院議員から言われて、
山陰自動車道の三事業区間を事業着手したことがあった。山陰自動車道は交通
量が少なくて、青木さんに献金している建設業者が落札しているところを、わ
ざわざ事業着手するという要請をなさったそのきっかけと理由をお聞きしたい。

【幹事長】すごい解説をしてくれるもんですねぇ。私も今その解説を聞いて驚
いています。中身は、鳥取、島根の関係者の知事さんたちが私に会いたいと来
た。青木・元自民党参議院議員会長は島根ですね。その朝、「きょううちの知
事がそっちの道路の関係でお願いに行くそうだから、よろしく」と電話が来た
から、それをそのまま当日に来た知事さんたちに「この問題で青木元会長も、
地元のことだということで、きょう、うちの知事はじめ幾人か要請に行くから、
よろしく頼みますよというお話がありました」と、こういうふうに伝えたんで
す。そしたら地元の地方紙が、青木さんに頼まれて輿石がその方向で働いて、
こっちの道路が一歩前に進んだと、そういうふうに報道されたと言って、島根、
鳥取の県連からクレームが来たと。それで私もびっくりして、その記事を送っ
てみてくれと。そのことは県連の皆さんにもご説明したら、「ああ、それだけ
のことですか」、それで終わっている話であります。
 今のような話がまことしやかに解説つきで出てくるから大変なんですね。

【フリーランス・横田記者】山口県知事選において自公推薦の山本繁太郎陣営
は、日医と長門市長の大西さんは「国交省のOBが知事にならないと、山陰自
動車道の建設が滞る」。長門市の俵山の道路のことなんですが、そういうこと
を平気で言っている。民主党政権にかわったから、国交省OBとか大政党が応
援する知事じゃないと道路建設が進まないというような古い政治は一掃したと
思っていたが、こういう話が知事選の真っ最中に出ること自体、民主党政権で
本当に政治が変わったのかということに対して、幹事長のご見解をお聞きした
いのと、善戦したといわれる飯田哲也さんは、民主党と自民党が実質的な大連
立をして公共事業を進めると。それを批判されて票を伸ばしたという見方もあ
る。要は、民主党が変質して、「コンクリートから人へ」を投げ出して、「人
からコンクリートへ」と、自民党と手を組んで路線変更したのじゃないかとい
う批判がある。それについて率直なところを伺いたい。

【幹事長】結論から言えば、変質はしていないつもりであります。それに、い
ろんな言い方はあるでしょう、選挙戦として。それはそれでよしとしなければ
ならないと思います。

○不信任案について

【日経新聞・黒沼記者】先ほど幹事長は、7党が出そうとしている不信任案と、
自・公両党が出そうとしている不信任案は目的が違うのだと。

【幹事長】自・公が一緒に出すとは言っていないですよ。

【日経新聞・黒沼記者】自民党が出そうと検討しているものとは目的が違うの
だというお話でしたが、一事不再議の原則から現在の状況に至っていると思う
が、これは2つ、別の不信任決議案としてみなされるというお考えか。

【幹事長】それは議運を中心にやることですから、私がどうこう言うとまた問
題になるでしょう。それは議運にお任せすればいいでしょう。国会運営上の問
題です。

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