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幹事長会見記録

輿石東幹事長/記者会見要旨
2012年9月3日(月)17時03分〜17時32分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel#/recorded/25159111

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■冒頭発言
○今国会を振り返って党代表選挙について

■質疑
○世論調査の受け止めについて幹事長就任から1年を振り返って野田総理と幹事長の会談について党代表選挙について選挙制度改革について重要法案の審議状況について大阪維新の会について大飯原発について参議院会長選について

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■冒頭発言

○今国会を振り返って

【幹事長】この国会、8日に閉会するわけですが、月曜日に定例記者会見とい
う形で皆さんのご質問を受けてきましたが、あとは10日から代表選に入りま
すので、特別なことがない限り、こういう形での記者会見は最後になろうかと
思っています。
 私のほうから、この国会を振り返って、社保と税の一体改革、このことに民
主党、総理を中心に全精力を傾注してきたと、こういうことで、これは何とか
法案成立にこぎつけることができました。しかし、あと大事な「自ら身を切る」
という選挙制度の問題や、91兆円の予算が使えなくなる、4割、どうにもな
らなくなるという特例公債、この法案は7日まで何日もないが、最後まで頑張
ってみるということになろうかと思っています。

○党代表選挙について

【幹事長】代表選も(自民党)総裁選も大変にぎやかになってきていますが、
総理は日本のかじ取りですから。また自民党総裁も同じことが言えるでしょう。
きちんと、よって立つ基盤を、国づくりを、「こういう方向で国民の皆さんに
安心していただく」と。そういう代表選や総裁選になってほしいと思っていま
す。
 
■質疑

○世論調査の受け止めについて

【産経新聞・坂本記者】産経新聞とFNNの世論調査に関して、2点質問した
い。
 1点目は、「次期衆院選で比例代表でどの政党に投票するか」という問いに
対して、大阪維新の会が最も多い23.8%、自民党が21.7%、民主党が1
7.4%だった。この国民世論について、幹事長の感想を伺いたい。

【幹事長】これは産経さんが大変ご苦労をして調査してくれた結果ですから、
それは1つの参考資料として、よろしいんじゃないですか。私がコメントする
話でもないでしょう。

【産経新聞・坂本記者】もう1問。質問の中で、野田総理が参院での問責決議
を受けたことに関して、「決議に法的拘束力はないので、総理は特に対応をと
る必要がないか」という質問に対して、「とる必要がないと思う」と答えた方
が49.6%、「思わない」と答えた方が42.5%で、「特にとる必要はない」
という方が多かった。これに関しての幹事長のお考えをお聞かせ願いたい。

【幹事長】これは、私の考えというより国民の皆さんの考えでしょう。だから、
ザクッと言えば半分は、「法的拘束力がないので、そのまま続けてもいい」と
いう判断をされていると見てもいいのではないですか。

○幹事長就任から1年を振り返って

【日本テレビ・清田記者】幹事長の就任から1年がたった。ねじれ国会の中、
消費税増税法案を成立させ、輿石幹事長の手腕によるところが大きいと思う。
1年を振り返ってのご感想を伺いたい。

【幹事長】清田君は大変評価は高いけれども、逆のことを言う人もいるわけで
すから、それは一概には言えないでしょう。それはそれとして、私も私なりに
頑張ったつもりだが、それはいろいろな見方があるでしょう。

○野田総理と幹事長の会談について

【日本テレビ・清田記者】幹事長はきょう総理と40分にわたり会談されたが、
どのような内容だったか。

【幹事長】清田君もいろいろ心配してくれますが、きょうは11時半から政府・
民主三役会議が行われました。その後、15時に再度、総理のほうから2人だ
けで相談をしたいと、こういうことですから、私も16時から最後の役員会も
ありますから、これに間に合うように、いろいろ意見交換をしてきました。

【日経新聞・黒沼記者】「いろいろ意見交換した」という中には、代表選の話
も含まれていたか。

【幹事長】まあ、ここまで来ればそういう話もあったでしょうね。

○党代表選挙について

【毎日新聞・高橋記者】先週金曜日の夜に輿石さんが国会議員の皆さんと会合
を開いた中で、細野豪志大臣に代表選の出馬を要請する場面があったようだが、
それについて幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】いやいや、それも一部マスコミが大騒ぎしてくれたようですが、ま
あご案内のように、あの会は定期的に、たまには気楽に一杯やろうという会で
すから。私のもとで(参議院)幹事長をやってくれた高嶋良充さんが上京する
ということで、久しぶりに仲間と一杯やりたいということで、じゃあ、やろう
よという話。それで、今司会をやっている松井孝治さんも入ってくれているか
ら、松井さんによく聞いてください(笑)。

【朝日新聞・田伏記者】細野大臣が立候補するのではないかという見方もある
が、幹事長ご自身として、もし出られたら代表候補としての資質をどう評価さ
れているか。

【幹事長】私はずっと、政府・民主でも総理とも、これは民主党の国会議員で
あれば今の規約でいえば誰でも立候補できる。推薦人さえ集まれば。だから、
立候補する意思がある人は堂々と立って、そしてみんなで、人の悪口ではなく
て、「私ならこの日本をこうする」、もっと子どもや若者に夢のある日本づく
りをしてもらうために政策論争をしてもらえばいいのではないかと。それだけ
です。誰が出れば、誰がどうすればなどという「たられば」の話、そんなレベ
ルの話ではないでしょう。

【テレビ朝日・澤井記者】別の野田総理の対抗馬を擁立しようとしている陣営
からは、主要な閣僚には出る資格がないという声がある。細野大臣は今、原発
担当という連続性が大事なポストについているが、現職閣僚が代表選に出るこ
とを幹事長はどう思うか。

【幹事長】細野大臣が「出る」と言ったわけでもないのに。それは大臣であろ
うと何であろうと立候補する資格はあるでしょう、たぶん。それ以上、別に。
立候補するかしないかは最終的には本人次第、本人が決めることです。

【NHK・長谷川記者】先ほどの役員会で、消費税法案の参議院での採決で反
対した6人の議員の処分を発議したか。もし発議されていなければ、今国会中
の役員会・常幹はもう終わりになるが、代表選挙後になるのか。

【幹事長】まあ、それは党で決めることです。それは別に今急いでやる必要は
ないと思っています。

【産経新聞・坂本記者】自民党政権末期に、民主党は「自民党は政権の先延ば
しをしている」と指摘していた。細野大臣の意思はまだはっきりしないが、仮
に出ることになれば、現に重要な閣僚が行政を途中で投げ出す形で代表選に出
ることは、民主党の政権維持を重視した動きともとれる。民主党政権の延命策
ととられかねないと思うが、どうお考えか。

【幹事長】最後の言っている意味がわからんね。細野君が、民主党が政権を維
持する延命装置のように、かわって候補に出てくるなんて、そんなことを考え
るはずもないし、細野大臣のことばかり出てくるけれども、本人がまだ「やる」
と言ったのでもないのに、いろんな解説をする必要はないじゃないですか。今
言われたご指摘ぐらいは、ご本人が十分わかっていると思いますよ。だから、
「出てはいけない」「出るべきだ」なんて、人が言う問題ではないということ
です。

【西日本新聞・金子記者】輿石幹事長としては野田さんの再選を支持する立場
か。

【幹事長】私が、今まだ幹事長をやっているんですよ。この時点で、だれを支
持するとかしないとか、これは言うべきではない。代表選が終わったら言いま
しょう。

○選挙制度改革について

【フリーランス・横田記者】橋下大阪市長が衆議院の定数半減を政策として提
言し、それに対して民意を反映しないのではないかという反論がある。それに
対して橋下市長は先週の会見で、今の衆議院議員でさえ民意をちゃんと反映し
ていないじゃないか、今の小選挙区だと冠婚葬祭などの行事にいっぱい出て、
民意を反映するちゃんとした政治的な仕事があまりできない、小選挙区の広さ
を倍にして定数半減にすればいいとおっしゃっている。
橋下市長の言うことが正しいとすると、参議院のほうが選挙区は広くて、衆議
院議員より参議院議員のほうがより冠婚葬祭に出なくて済んで、ちゃんと民意
を反映して政治的アウトプットが多いということになると思うが、実感として
そうお感じになっているか。あるいは、選挙区が広いほうが政治家として優秀
な人が多くなるという政治学者の説をごらんになったことがあるか。

【幹事長】今、横田さんの質問になかなか答えにくいですね。なぜかと言えば、
まあ橋下さんが何を言ったか知らないが、1つ言えるのは、政治家の使命は冠
婚葬祭へ一生懸命に行くことではなくて、日本の国民のために政治家として何
をするか、これが本来の仕事でしょう。それに専念してもらうのに、今の選挙
制度が諸悪の根源だとすれば、その選挙制度を改めていくしかないのではない
ですか。
 それから、参議院は現行でも全県1区ですね。私も山梨だが、全部、知事選
と同じ。全県下回らなければならん。といえば、冠婚葬祭というか、全県を対
象にしなければならん。そんなことができるわけがない。それなら広いほうが
民意を反映できるかどうかというのも、一概には言えないでしょう。答えには
ならないでしょうが、冠婚葬祭に一生懸命汗を流さなければならんということ
自体が政治の本来の姿ではない。それはやはり変えていかなければならないで
しょう。こういうことだと思います。

【フリーランス・横田記者】現行の小選挙区の広さ、人口当たり1選挙区とい
うのが、当選するためには冠婚葬祭に時間を割かざるを得ないと。その辺の指
摘についてはどうお感じになっているか。参議院議員のほうがそういう数が少
なくて政策的アウトプットが多いという実感があれば、選挙区を広くしたほう
がいいだろうということになると思うが、その辺の率直なご意見をお伺いした
い。

【幹事長】冠婚葬祭に対応するために選挙区を広くするか狭くするかという発
想ではなくて、そんなことを言えば参議院の全国比例、これこそ広いわけです
から、冠婚葬祭へ全国飛び回るなんていうことはあり得ないし、できないでし
ょう。だから、本来政治とは何か、政治家は何をしなければいけないか、それ
に見合った選挙制度というものも考えていかなければならんでしょう。
 今の小選挙区比例代表制が出てきた背景は、政権交代可能な二大政党を目指
すという目的で、この制度は生まれたと。それで今、これを中選挙区に戻せと
か、今の選挙制度が間違っていたんだというご意見もあるが、だからこそ、そ
の抜本改革も含めてどうするかをやりましょう。
 しかし今、差し迫っているのは、選挙制度でいえば、今の状態で選挙が行わ
れた場合は最高裁から「違憲状態ですよ。それを承知して選挙をやるのですか」
と、その判断もしなければならないという差し迫った問題がある。冠婚葬祭を
どうするかという以前に。
 もう1つは、「自ら身を切る」、国民の皆さんに消費税という負担をかけて
おきながら、自分たちが結局身を切らないのではないかというご指摘。こうい
うものにどうこたえていくのかで、私どもは最後までこの問題もあきらめない
で、7日まで全力を尽くす。きょうは倫選特(政治倫理の確立及び選挙制度に
関する特別委員会)ですか、参議院では今、その協議をやってくれていると思
います。

○重要法案の審議状況について

【TBS・加古記者】政府・与党が1日も早い決着を目指している特例公債と
衆参の選挙制度改革法案が、万が一、今国会で廃案となった場合、臨時国会を
開いて成立を目指すということか。

【幹事長】廃案になるか、継続になるか、成立するか、まだ結論が出ていませ
んが、この国会で成立しなかったら臨時国会でこの2つをやめだという話には
ならないでしょう。

○大阪維新の会について

【日経新聞・黒沼記者】先週、橋下大阪市長が国政進出の意向を改めて明言し
た。これに対する受け止めを伺いたい。
 また、維新の会や橋下市長に対して、幹事長はどちらかというと否定的なご
見解が多かったと認識しているが、幹事長の中で、橋下市長や維新の会に対す
る違和感はどこに一番感じているか。

【幹事長】最後のところからいきましょう。違和感を持っているのではない。
違和感というよりも、否定しているというよりも、私はまだ維新の会の政策を
しっかり勉強してもいないし、ただ1つわかっているのは、統治機構とか地域
主権、今の霞が関の官僚主導ではいけない、ここの考え方は一致している、そ
ういう方向では。しかし、具体的にどうなのかと言われれば、まだわからない
ので。
 そして過去に「打倒民主党」と言われましたから、「打倒」と言われれば受
けて立たざるを得ないね、受けて立ちましょうと、こう申し上げた。そういう
ことです。

【日経新聞・黒沼記者】国政進出については。

【幹事長】結構じゃないですか、それは大いに。新風を吹き込んでもらうなり。

【フジテレビ・羽山記者】民主党の中で松野頼久元官房副長官などが、大阪維
新の会と会合を重ねている。国政進出を目指しほかの党と会合を重ねているこ
とについて、どのように受けとめているか。問題があるとお考えか。

【幹事長】いや、問題があるとかないとかというレベルの話じゃないでしょう。
一人一人、政治家は信念を持って、この国をどうするかということで行動して
いくと思います。それは維新の会の皆さんと、これからの日本をどうするとい
う協議をしたり議論をして悪いということはないでしょう。

○大飯原発について

【フリーランス・横田記者】橋下市長が「打倒民主党」と言ったのは、大飯原
発再稼動のときに、ちゃんとした安全基準がないままに動かすのはおかしい、
再稼動絡みで「民主党を倒す」と。先週の会見では、細野大臣の、あくまで暫
定的な安全基準だが、夏のピーク時を乗り切るために再稼動するのだという説
明を受けて、夏だけ認めた、という流れだ。民主党としては、秋になったから
大飯原発は止めるべきだというお考えかどうか。停止すべきでないとしたら、
その理由は何か。

【幹事長】原発を再稼動したのを止めるのか、ただ節電という、電気が足りる
か足りないかで再稼動したり止めたりというレベルの話ではないと私は思いま
す。エネルギー政策というのは大変大事な問題で、そういうことも含めて、今
党内でも政府でも本当に真剣な議論をしていますから、1つの方向を出してい
けると思っています。

【フリーランス・横田記者】規制庁もまだできていないし、今はちゃんとした
安全基準がないというのが国民全体の認識だと思う。不十分な安全基準で原発
を動かしていること自体が異常事態だ。夏のピーク時を過ぎた今、いまだに動
かし続ける理由は何か。

【幹事長】それは、ピーク時を過ぎたから、節電のために動かしたのだと、そ
ういうレベルで再稼動したわけじゃないでしょう。
それから橋下さんの話も出ましたけれども、あるときは「これ、けしからん」
と言い、あるときは「まあ、認めてもいいのではないか」、また「認められん」
と。横田さんの話を聞いているとそういうふうにも聞こえるわけだが、どうい
うふうに聞こえるなんていうレベルの話じゃなくて、「止めないのか」という
話でしょう。秋になったから、と。

【フリーランス・横田記者】電力不足のおそれがあるから再稼動したのか。

【幹事長】単にそんな単純な、細野大臣もそんなに単純な、「今電力不足で、
夏のピークでもって、オリンピックもあるし、野球もあるので、ここはちょっ
と再稼動させていただきます」なんていうレベルで再稼動を始めたというもの
ではありません。

【フリーランス・横田記者】夏の電力不足の問題がなくなった今、何を理由に
原発再稼動をし続けるのか、それを伺いたい。

【幹事長】それは、企業が海外に出ていっちゃうんじゃないかとか、そこで働
く人の雇用はどうなるのか、いろんな、いっぱい要素はありますよ、言い出せ
ばね。
 原発問題はそのぐらいでいいでしょう。横田君と私が入れかわり立ちかわり
こんな議論しても、すぐに解決する問題じゃないでしょう。

【フリーランス・横田記者】「海外に企業が出ていく」という理由は、要は電
気料金が上がるということか。エネルギーを大量に消費する産業は日本ではも
う少ないので、その理論は通用しないと思うが。

【幹事長】ただ電気が夏場は足りないから再稼動しているんだ、その理由だけ
で再稼動したら、もう再稼動やめたらどうだという横田さんのご意見だから。
夏の電力を何とか乗り切るために再稼動したというレベルの話じゃないでしょ
う。他に何か理由があるのか、と言われたから、例えば企業はこのままだと日
本ではやっていけないというような話になったり。これは私がそう思っている
というより、そういうお話がいっぱい出ているじゃないですか。そうすると、
そこで働く人たちも大変職を失うことにもなるというような話が出てきている。
そういう事例を言ったまでのことで、後の「電気を必要とする企業はそんなに
多くないじゃないか、それをなぜ助けるようなことを言うんだ」というような
意味合いのご質問にもとれる。そういうレベルのことを私と横田さんでいくら
ここでやってみても、解決にはならないでしょ、こういう意味のことを申し上
げているのです。

○参議院会長選について

【産経新聞・坂本記者】明日、参議院(議員)会長選に関する議員総会が開か
れて、役員選考委員会に移ると思うが、そこで幹事長に要請があった場合、受
けるご意思はあるか。

【幹事長】それはずーっと言ってきました。言及しません。
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