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幹事長・幹事長代行会見記録

輿石東幹事長記者会見
2012年10月15日(月)17時00分〜17時26分
編集・発行/民主党幹事長室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel#/recorded/26166064/highlight
/298030
http://www.youtube.com/watch?v=EN48L6lJWDQ&feature=youtube_gdata_playe
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■冒頭発言
○民自公幹事長会談について与党幹事長会談について日本維新の会の挨拶を受けて

■質疑
○民自公幹事長会談について日本維新の会について鹿児島3区補選について衆議院選挙制度改革について次期衆議院選について田中慶秋法務大臣について世襲議員について
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■冒頭発言

○民自公幹事長会談について

【幹事長】きょうは皆さんも一日大変忙しかったと思います。私自身もかなり
忙しかったというか、今、役員会を終えてきました。私が既にぶら下がりで申
し上げましたが、出席しておられない記者さんもおいでですから、もう一度報
告をしておきたいと思います。
 きょう3党、自民党の石破幹事長、公明党の井上幹事長と、午後1時に幹事
長会談をしました。そこで、何のためにという話になるわけですから、これは
11日に自民党にごあいさつに行ったときに、総理自身から「しかるべきとき
に臨時国会を開催し、その前にできるだけ速やかに3党首会談もお願いしたい」、
こういうことを受けて、それでは、その下準備を幹事長会談でやったほうがい
いだろうという判断で、きょう、この3人の都合を勘案しながら第1回をやっ
たと。私のほうからそういう経過もお話ししながら、昨日のNHKの「日曜討
論」でも明らかにしましたように、今週中にも党首会談を行いたい。そして今
月末を頭に置きながら、臨時国会も開催してまいりたい。ついては、それへの
ご協力ということで第1回の幹事長会談を行いたいということを申し上げて、
やりました。
 私のほうから、当然のことながら前国会からの大きな積み残された課題とし
ては、国民の生活に直結する赤字特例公債を一日も早く成立させていただきた
い。違憲状態にある「一票の較差」と定数削減についても。なお3党合意でこ
こまで、社会保障と税の一体改革もご協力によって成立した。その延長線上で
国民会議を一日も早く立ち上げて、来年の8月21日までには結論を出す。こ
れは3党の合意ですから、その責任においてこういう問題について協議をして
まいりたいと、こう申し上げました。
 両幹事長からは、8月8日の社会保障と税の一体改革の合意形成のときに、
谷垣前総裁と「近いうちに信を問う」という総理の発言もある。きちっとそれ
にこたえてほしい。表現の仕方は違いますが、そういう趣旨のことを承りまし
たから、そのことは総理ご自身もずっと考えておられるでしょうし、というこ
とで、きょうは忙しさに紛れて総理にその結果をまだ報告していません。
じゃあ、次の幹事長会談はいつやるかということで、石破幹事長も、きょう午
後から鹿児島に入り、あす、あさってのお昼でないと帰られないということか
ら、18日の午後1時半に次回の会談をしましょうというのがその趣旨であり
ます。

○与党幹事長会談について

【幹事長】それに先駆けて、もう1つ報告しておきたいのは、国民新党の下地
幹事長とも会談をしました。これは、衆参ともに臨時国会も開催の予定なので、
さらにご協力を強化していくという面で、衆参ともに統一会派をお願いしたい
と。「わかりました」と。それへのことについても今週中に与党の党首会談と
して、統一会派のきちっと成立まで、確認までできるようにしてまいりたい。

○日本維新の会の挨拶を受けて

【幹事長】橋下代表が各党へあいさつ回りということで来ていただきました。
その折のやりとりの中で、維新の会という党もできているわけですから、松野
頼久議員もおられて、私ども(維新の会)は赤字特例公債(で国会)を開催云
々ということよりも、そういうものではなくて、まあ、言い方は違いますが、
「政争の具にするべきではない、そういう立場です」と。それから「定数是正
も必要だと思います」と。この2点を明らかにしていただきました。

■質疑

○民自公幹事長会談について

【朝日新聞・山岸記者】井上幹事長が会見で輿石幹事長のご発言として紹介さ
れたが、「近いうち」の解散と、参議院での首相問責、この2点の扱いについ
て、「それに対する答えが必要であるということは、私も総理も真剣に考えて
いる」という発言をされたと。輿石幹事長はそういう発言をされたか。

【幹事長】まあ、それはそのとおりでしょう。「真剣に考えていません」なん
ていうお答えをするわけはないでしょう。

【時事通信・市川記者】解散について政府・与党として時期を明確にするのは
難しいと思うが、妥協点をどのように見つけていくお考えか。

【幹事長】まだ会談も始まらないのに、妥協点とかそういうことについてコメ
ントするのは、各党にとっても総理に対しても大変失礼になると思います。

【NHK・長谷川記者】次の幹事長会談で、「近いうちに信を問う」の意味に
ついての回答を輿石幹事長からされるのか。

【幹事長】いや、解散権は、何度も申し上げていると思うけれども、総理大臣
だけに与えられた大権というか専権事項でしょう。そのことについて私が言及
することは、総理ご自身の解散権にかかわる話ですから、軽々に申し上げられ
る問題ではありません。

【TBS・加古記者】次回の幹事長会談ではなくて、今週中にも開かれるであ
ろう党首会談で、「近いうち」に対する答えが総理から出てくるというご認識
か。

【幹事長】誰から出てくる、どこから出てくるという話ではないでしょう。そ
れは会談をやってみなければわからないでしょう。

【読売新聞・加藤記者】首相は解散時期の明示を拒否する姿勢に変わりはない
と思うが、このまま自公側が法案成立に向けて協力を拒否した場合、臨時国会
を開かないことはあり得るか。

【幹事長】タラレバの話は現時点では申し上げられません。

【朝日新聞・山岸記者】自民党は、年内解散の確約がなければ党首会談も臨時
国会も応じないと。きょう石破さんは会談後の記者会見で「いついつまでにと
いうことを申し上げるべきではない。あくまで『近いうち』についての総理の
認識を聞きたいのだ」と。これは自民党側が一歩降りてきていると、幹事長は
受けとめているか。

【幹事長】一歩降りてきているか、飛び上がって言っているのか、そんなこと
わかりません。一々、こういう発言をした、こうだからと、そんなもの解説し
ている場合じゃないでしょう。だから、胸襟を開いて、これからの日本の政治
をどうするという視点で党首会談も堂々とやっていただければいいと、そう思
っています。

【産経新聞・坂本記者】党首会談を開く前に、特例公債や「一票の較差」につ
いて幹事長会談ですり合わせをしたいという考えだと思うが、ある程度臨時国
会で話し合う下地ができれば党首会談に移ると思うが、その下地がない場合で
も、党首会談で法案の扱いについても話し合う可能性はあるのか。

【幹事長】今の問題も含めて宿題、大きな課題として、これは全部共通認識な
んですよ。特例公債はきちんとやっていかなければならんだろう。だから、そ
れは石破幹事長の発言にもつながっているのでしょう。「一票の較差」是正、
違憲状態、憲法違反であろうと何であろうと今のまんまでいいんだ、と言い切
れる人が国会議員の中にいるんでしょうか。そういうわけにはいかないでしょ
う。「身を切る」ということも同時に全党、消費税という大変なご負担を国民
の皆さんにお願いするんだから、「隗から始めよ」、せめて国会議員としてそ
ういう姿勢を示そうということで、定数削減、時間があれば選挙制度もきちん
と考えていこう、ということで、3点セットでこの問題が来たということであ
ります。
 そういう経過からすればいずれにしても、そうして維新の会のご発言のよう
に、こういうものを政争の具にしたり、これで国会を開くか開かないかという
ことでいつまでも休会状態にしていることが許されるのかどうか。そういうこ
とを各党で考えていこうということになろうかと思います。

【NHK・長谷川記者】幹事長はぶら下がりで「近いうちに解散」の意味につ
いては、総理の意向を踏まえて次回の会談でやりたいとおっしゃったが、解散
権はあくまで総理にあって、次回の幹事長会談で「近いうち」の意味について、
総理の意向を踏まえて、幹事長から何らかの回答をされることはないというこ
とか。

【幹事長】それはやってみなければわからんということと、私がどう発言する
かというような中身を、そんなことはあなたに今答える必要はないでしょう。

○日本維新の会について

【毎日新聞・高橋記者】維新の会側から特列公債などを政争の具にはしないと
いう話があったようだが、今後維新の会と共同歩調をとることができるか。ま
た、維新の会の現在の勢い、全国的な広がりについてどのように見ておられる
か。

【幹事長】前半の共同歩調をとれる場合があるのかどうか、これは今の問題だ
って維新の会の皆さんが、私どもと同じように「特例公債を政争の具にすべき
でない。『一票の較差』の是正は最低やらなければならんでしょう。定数削減
も私たちは賛成ですよ」と言っているんだから、その部分では、共闘というよ
り一緒の方向ということですから、そういうところは当然のことながら協力し
合う。これは当たり前のことだと思います。だけど、政策全体として本当に一
緒にやれるかどうかは、今後よくお互いに議論しなければわからないでしょう。
 全国的な広がりとか勢いについてどう見るか、それは、「勢いがありますね」
とか「ちょっと停滞しましたね」なんて失礼なことを私が言う必要もない。自
分の党をきちっと信頼回復するのに全力を尽くしています。

○鹿児島3区補選について

【日経新聞・黒沼記者】あす告示だが、党としてどのように臨むか。また現状
認識、情勢についてどういう報告が入っているのか。

【幹事長】国民新党の皆さんが候補を立てていただいた。それに私どもが推薦
という形でやりましたので、全力投球でやっていくと。だから、あすも安住淳
幹事長代行も入ってもらっている。細野豪志政調会長にも行ってもらった。全
力投球してまいります。
 情勢はどうかということはわかりません。

○衆議院選挙制度改革について

【産経新聞・坂本記者】幹事長は昨日のテレビ番組で、全党「0増5減」であ
れば検討する余地もある、という趣旨の発言をされたが、今回の3党幹事長会
談でそのことについては伝えたのか。

【幹事長】いや、そんな細かい点は、きょうは20分という時間ですから、あり
ません。それに、今も維新の会は「0増5減」だけじゃだめだという意思表示
をされているじゃないですか。だから、それは全部聞いてみなきゃわからんで
しょう。

【TBS・加古記者】臨時国会で「0増5減」先行だけで合意した場合でも、
周知期間に3ヵ月程度要る。幹事長自身の認識として、違憲状態のまま解散に
踏み切ることは望ましいとお考えか。

【幹事長】望ましいなんて思っていないでしょう、誰も。違憲状態でもいいか
ら、もう解散して選挙をやればいいんだと。じゃあ最高裁から「この選挙は無
効ですよ」という指摘をされたらどうなるのかということだって、当然考えて
いかなきゃならんでしょう。

【TBS・加古記者】ということは、現実的に考えて、年内解散及び年明け冒
頭解散はご自身としては望ましくないというお考えか。

【幹事長】そういうことをここで私が申し上げると思うほうがおかしいんじゃ
ないんですか。

【朝日新聞・山岸記者】昨日は「全野党が一致すれば」という前提のお話だっ
たが、これは全野党が彼ら自身で意見をまとめて持ってくれば、という話なの
か、あるいは幹事長のほうから、これまでの各党協議会のような場を設定して
いったうえで、各党の意思を聞いていきたいというご意思なのか。

【幹事長】あっちかこっちかという話じゃないです。その問題をどうするかと
いうことをテーマにして協議をしていったときに、いずれどういう方法がある
かといことが出てくるんでしょう。

○次期衆議院選について

【岩手日報・神田記者】党としては300小選挙区に候補者を立てるという原
則論はあるが、岩手の場合2区と4区はまだ候補者が決まっていない。選挙区
の事情によっては候補者を擁立しないこともあり得るのか。

【幹事長】今の問題も含めて、私どもは全選挙区に候補を立てて戦う、これが
1つの原則であります。しかし、候補者がいなければ戦えないことにもなるで
しょう。その辺も地元県連ともよく協議をして、最終的に結論を出していきた
いと思っています。

○田中慶秋法務大臣について

【フリーランス・安積記者】昨日のNHKの番組で、田中法相の問題で幹事長
は「内閣改造で顔ぶれが変わる都度この種の話が出て、国会が混乱を起こす。
こういうことが繰り返されていいのか」と。混乱の原因は、任命した野田首相
なのか、それを報道している側なのか、どっちに原因があるとお考えか。

【幹事長】フリーランスの安積さんは時々強烈な質問をしていただきますが、
どっちに責任があるかということではなくて、報道された事実関係をきちっと
正しく把握することが必要だと思います。そういう責任も、党にもあると思い
ます。
もう一つ、昨日も、こういう問題が出てきたときに政治家の出処進退は自ら決
めていくというのが一番の基本になるでしょうということも申し上げました。
そのうえで、今ご指摘のあった、何か報道があったから、週刊誌に出たから、
さあ、と言ってそこばっかり議論し繰り返していたら、国会の本来の仕事はそ
ういうことではないでしょうという意味合いもあって、だから、それは精査し
たり真相を究明することは必要ないという意味で言ったわけではありません。

【フリーランス・安積記者】大臣任命の場合は、俗に言う「身体検査」が行わ
れると思うが、これが軽視されていたのか。暴力団幹部となる方とのつき合い
が過去にあったことは事実で、報道が間違っているとは思えない。出処進退に
ついて政治家自身が決定するのはもちろんだが、憲法でいう公務就任権は権利
であり、かつ公務に対しての義務である。これを果たすにはある程度の資質が
必要だと考えるが、いかがお考えか。

【幹事長】今ご指摘があったことも含めて、ご本人の説明も必要でしょう。今、
そういう取り組みもご本人含めてしていただいていると思っています。

【フリーランス・安積記者】ということは、ご本人は辞任する方向だと解して
よろしいか。

【幹事長】いやいや、辞任するとかしないとか、そんなこと私が言うべき話じ
ゃありません。

○世襲議員について

【テレビ朝日・澤井記者】自民党が、次期衆院選候補者を公募で選ぶ場合に党
員投票を行う方針を決めた。引退する現職議員の子どもが、公募手続きを踏ん
だうえで同じ選挙区から立候補するケースが相次いでいることから、世襲候補
優先だという批判をかわすねらいがあると思う。これを受けて民主党議員は、
世襲がまた次の選挙での争点になるという認識を示しているが、幹事長として
はいかがか。

【幹事長】次の衆議院選挙に世襲問題が争点になるかということもあるかもし
れないが、それよりももっと大事な、これからの日本の政治の安定、それから
経済をどうしていくのか、外交・防衛問題をどうするのかというほうが重大だ
と思います。
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