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2000/04/11
本岡参院議員会長が代表質問=失業、教育、公務員不祥事などただす
森首相に対する代表質問が11日、参院でも始まった。民主党・新緑風会からは本岡昭次議員会長が質問に立ち、森首相が自民党内で後継者に選出されるまでの不透明な経過をただすとともに、失業問題や教育対策、警察・自衛隊をはじめとする公務員の不祥事などについて、政府の姿勢を追及した。

 本岡会長は森内閣誕生について、「政策や理念、人物を考慮しない自民党の派閥均衡と連立維持を最優先した密室の政権交代劇だ」と指摘。あわせて小渕前首相入院以降の政府の措置は「危機管理の面で疑念がある」として、(1)前首相入院から発表まで22時間かかった(2)昏睡状態に陥ったとされる2日午後8時から3日午前9時まで臨時代理をおかなかった(3)医師団の報告がないなどについて、釈明を要求した。

 さらに本岡会長は、(1)昨年11月に政府が発表した100万人規模の雇用創出計画をどう実現するか(2)児童・生徒の不登校問題をどう解決するか(3)警察不祥事については保利国家公安委員長の辞職が急務ではないか(4)汚職が相次ぐ農水省構造改善局の改革には政官業のゆ着絶ち切ることが必要だと迫った。

 これに対し森首相は、「(自分は)密室ではなく国会で正当に選出された」、「青木官房長官は臨時代理の任務を立派に果たした」と述べるばかりで、本岡会長の質問には一切答えなかった。

 さらに雇用対策については「職業対策の充実など労働者保護に努める」、不登校問題は「学校と家庭、地域の連携強化を図る」などと抽象論に終始。保利委員長の辞職は「警察不祥事は警察刷新会議で論議している」、農水省構造改善局汚職は「事業の透明性を図る」とだけ答えた。
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