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2007/06/20
【衆院本会議】議長不信任決議 松野、大島両議員が訴え




 衆議院本会議が20日午後開かれ、松野頼久議運筆頭理事が河野洋平衆院議長に対する不信任決議案の趣旨説明に、大島敦議員が賛成討論に立った。

 松野議員は、不信任の理由として、内山晃議員に対する懲罰事犯の処理を挙げ、「自分たちに楯突くものは問答無用で葬り去るという与党の手法は、もはや民主主義と呼べるものではなく、まさに恐怖政治」であるとして、この行為を看過し、横光懲罰委員長を差し置いて、島村懲罰委員会理事に委員長報告をさせたことを、議長の公正公平な裁きではないとした。

 また、巨大与党の問答無用の議会運営を看過しているとして、特に「消えた年金記録」問題での、厚生労働委員会での2度にわたる強行採決を挙げた。

 さらに、「国会が国権の最高機関としての役割を果たさず、単なる行政府の追認機関になっている現状は、国会の形骸化、無力化に等しいものであり誠に憂うべき状況」だとして、不信任への賛同を求めた。その上で、「寛容さを失った与党に悲しさを覚える」と訴えた。

 大島議員は、「安倍内閣発足後の衆議院は3権の一翼ではなく、まさに内閣の付属機関と見まがうばかり」と、与党の横暴とそれを認める河野議長の議会運営を批判。また、懲罰を受けた内山晃議員の行動を、国民の声を受け止めた、やむにやまれぬものであったと擁護した。

 最後に、大島議員は、「先輩議員が脈々と培ってきた我が国の民主政治を失うわけにはいかない。憲政史上に数々の汚点を残そうとしているご自分たちの姿を省みて、恥ずかしくはないか」として、安倍内閣と与党の暴挙に強く抗議して討論を終えた。

 不信任決議案は、賛成118、反対319で否決された。
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