ニュース
ニュース
2007/06/20
【参院本会議】外防委員長解任決議案・イラク特措法改正案を審議




 20日午後の参議院本会議で、政府提出のイラク特措法改正案、同法案を審議した外交防衛委員会の田浦委員長に対する解任決議案が議題となった。民主党・新緑風会から、柳田稔議員が解任決議案の趣旨説明、白眞勲議員が賛成討論を行った。イラク特措法改正案自体に対しては、犬塚直史議員が反対討論に立った。

 柳田議員は、外交防衛委員会における同改正案の審議時間について「11時間35分足らず」と紹介、憲法に基づき安全保障のあり方を考える上でも、またわが国自衛官の命に関わる意味でも重要な法案に対して「十分な審議とは程遠い状況にもかかわらず、与党の理不尽な要求をそのまま受け入れ、職権で法案の採決を行った」委員長の責任の重さを指摘した。

 白議員は、採決を強行した田浦委員長の対応について「良識の府参議院としてあるまじき暴挙」と批判し、「国会運営にまで理不尽に口を出す安倍政権のごり押し、強権体質にほんろうされ、言われるがままに、強行採決を行ってしまった」運営は、放置するわけにはいかないと訴えた。

 委員長解任決議案は、賛成97、反対124で否決された。田浦委員長は外交防衛委員会のイラク特措法改正案の審議経過について報告、犬塚議員が反対討論を行った。

 反対の理由について犬塚議員は、対イラク武力行使が明らかな正当性を有しておらず、非戦闘地域の説明がまったくの虚構であると指摘。自衛隊の対応措置について政府の情報開示が不十分であり、撤退に関する我が国の方針や出口戦略がないことにも言及して「日本外交の柱である人間の安全保障を真摯に追及すべき」と主張した。法案は賛成124、反対98で可決された。
記事を印刷する