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2007/06/22
会期延長までして官僚天国温存法案通す首相を批判 鳩山幹事長


 鳩山由紀夫幹事長は22日午後、党本部で会見し、会期延長や負担増キャンペーンなどについて見解を示した。

 同日午後の衆院本会議で会期延長が可決したことについて、鳩山幹事長は、民主党が今日まで審議に堂々と応じて来たにもかかわらず日数が足りないという状況は、政府与党の日程があまりにも無計画であったか、法案が極めて劣悪であったかを示すと指摘した。

 会期延長に伴う参議院選挙日程のずれによって、自治体などで広報物の刷り直しなどによって累積数十億円にものぼる無駄が生じることにも言及。「1週間の先送りで年金問題をぼかしてしまおうとする与党の姿勢に対する国民の皆さんの良識を信じる」として、延長によって国民の選挙への関心が薄れ、投票率を下げるとの見通しには疑問を呈した。

 会期延長に反対する議員は政治家を辞めるべきだなどとした安倍首相の発言については、コスト面や国民のために何をなすべきかという判断によらないものだと指摘。同時に、離職した国民はハローワークで、官僚は人材バンクという制度を作ろうと躍起になる首相の、「官尊民卑」の発想を批判。「国民のためにならない法案を、公務員制度改革だと言ってごまかして通そうとすることは、本末転倒だ」と強調した。

 鳩山幹事長はまた、民主党が制作した「あけてびっくり給与明細。大増税で生活がガーン!なことに。」チラシを手に、定率減税を全廃した結果もたらされる増税によって、手取りがぐんと下がった、つらい暮らしになってしまうといった悲鳴が、民主党にも殺到していると紹介。「国民の皆さんに負担増を押し付けながら、一方では、官製談合を止めない。官僚天国を温存する法案を会期延長してまで通そうとする」と政府与党の政策を分析した。

 その上で、政官業の癒着体質を温存し、国民にしわ寄せの及ぶ滅茶苦茶な格差社会を生んでいる(安倍政権の)実態に対する国民の皆さんの怒りの声を、参院選でぶつけていただきたいと要請。全国的なキャンペーンで、民主党は「生活が第一。」、生活優先の政策を実行すると訴えていく考えを示した。
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