2007/06/29
【参院本会議】前川議員、与党の政治資金規正法改正案に反対討論
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参議院本会議で29日、民主党・新緑風会の前川清成議員が登壇し、与党提出の政治資金規正法改正案について、反対の立場で討論を行った。
前川議員は与党案について「何もかもが今まで通り罷り通ってしまい、ただ『変えた』という言い訳にすぎない」と指摘し、「『今まで通り』の『言い訳』に反対する」と宣言。自民党の歴史は政治とカネをめぐるスキャンダルの歴史でもあるとしたうえで、安倍内閣がその歴史に新たな一ページを追加してしまったのではないかと分析した。同時に、佐田前行政改革担当大臣、伊吹文部科学大臣、故松岡農林水産大臣それぞれの事務所費をめぐる疑惑を列挙、内閣ぐるみの隠蔽体質が、国民不信を増大させたとの見方を示した。
「私たち民主党は事務所費、光熱水費というブラックボックスをガラス張りにするための政治資金規正法改正案を、すでに3月6日には提出していた」とも表明。
そうした民主党案に対し、与党は「政治活動の自由が確保できない」と牽制し続けながら、松岡農水大臣の自殺で重い腰を上げざるを得なくなって会期末にやっと法案提出に至ったが、「昨年末以降顕在化した佐田事件、伊吹事件、松岡事件が一切射程に入っておらず、ザルの役割さえ果たさない。何もかもが今まで通り罷り通ってしまう」法案に過ぎないことを指摘。(1)領収書の添付の義務づけを資金管理団体にだけ限定していること(2)領収書の添付を義務づける経常経費から人件費を除外していること(3)領収書添付を5万円以上としていること――など、ブラックボックスと化す可能性が大きい与党案の問題点を浮き彫りにした。
「政治とカネに真剣に、真正面から向き合わなければならない」と強調し、反対討論とした。
討論後に採決が行われ、賛成116、反対96で与党案は可決した。
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