2007/06/30
【参院本会議】藤原内閣委員長猛省促す 不当な動議で天下りバンク法案成立
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参議院本会議で30日午前1時前、突然、内閣委員会で審議中の公務員法の一部を改正する法案(天下りバンク法案)の中間報告を求める、報告は10分以内とする不当な動議が提出され、与党の横暴によって可決された。
この動議には、民主党・新緑風会から内藤正光国会対策委員長代理が反対討論に立った。内藤議員は、このような動議は議会史上に汚点を残すものだと非難し、また、法案の強引な参議院送付、可決を目指すのは、参議院軽視、国会軽視であると訴えた。
さらに、この横暴によって参議院選挙の日程が1週間延びたことによって「多くの国民と自治体に迷惑をかけている」と指弾。また、その目的が、「消えた年金問題への批判を和らげるための党利党略である」と論破した。
参議院本会議は、動議の採決の後、休憩に入った。
午前2時半に再開された本会議では、民主党所属の藤原正司内閣委員長が、中間報告に立った。藤原委員長は、この暴挙を「本日この場に立つことは断腸の思い。中間報告は委員会の審議権を剥奪するもの。この国会の運営の異様さ。官邸が国会運営に手を突っ込んでいる」と表現。このようなことを許すのは「参議院の自爆行為である。参議院が参議院らしく行動できるかどうかが問われている」と呼びかけ、良識の府、言論の府を取り戻すべきだと訴えた。
その上で、委員長としての報告に入り、渡辺担当大臣が、委員会質疑の中で、持論を長々と披瀝、質問に答えないこと、さらに、訂正を繰り返し、大臣自身が法案を理解していないこと、総理質疑も行われていないことを報告、かつ、法案はなんら緊急性を有しておらず、中間報告する必要性が全くないことを明確にし、「にもかかわらず中間報告を求めたことに猛省を促す」と結んだ。
民主党・新緑風会は、藤原委員長の報告の後、抗議のため本会議場から退席した。
法案は与党の賛成多数で可決された。
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