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2000/04/18
「核の恐怖のない世界を目指して」民主党核政策を発表
 民主党は、ニューヨークで24日から開かれる核不拡散条約(NPT)の再検討会議を前に、核についての考え方をまとめた「民主党核政策〜核の恐怖のない世界を目指して」を発表した。18日のネクストキャビネット(NC)で提案・了承され、伊藤英成NC外交・安保大臣と岡田克也核管理問題プロジェクトチーム(PT)座長が会見で発表した。

 この政策は、現状認識を示す「はじめに」、核廃絶への具体的なプロセスなどを描く「核廃絶への道」、そのうえで「日本のなすべき事」の3章から成り、骨子は次の通り。

○冷戦終結で米ソ両国はSTART・(第一次戦略兵器削減交渉条約)に署名、ソ連崩壊後にSTART・の枠組みが合意された。しかし、米上院は包括的核実験禁止条約の批准を拒否。インド・パキスタンが核実験をするなど、核軍縮・核不拡散の動きに「逆流」する現象が見られる。

○民主党は、核兵器について(1)無差別大量破壊兵器の非人道性(2)人間のエラーで人類絶滅の危機を招く可能性がある(3)唯一の被爆国としての核兵器使用の悲惨な体験――から、核廃絶を究極の目標とする。

○核廃絶は次の具体的な3段階のプロセスを通じて着実に進めるべき。(1)米露両国のSTART・・・の速やかな批准と中国の核削減(2)すべての核保有国の戦略核保有数を1000発に削減(3)核の国際管理を含む具体的な議論と実行。

○核の先制不使用条約締結や非核地帯の拡大、臨界前核実験の制限などの提案を検討し、実施状況を恒常的に監視するためのNPT条約加盟国の常設機関の創設が必要であり、日本への招致を期待する。

○ 非核3原則は引き続き国の方針としていく。米国に対しても、日本防衛のための核の先制不使用を求める。北東アジア非核地帯構想の具現化、内外のNGOなどとの連携の場として「核の恐怖のない世界を実現するための国民会議」設置をめざす。
関連URL
  民主党核政策
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=10860
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