2000/07/19
NTT接続料金をめぐる日米交渉に対する談話
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民主党ネクスト・キャビネット
情報・通信担当大臣 小沢鋭仁
国内外のNTT以外の電気通信事業者がNTT東西地域会社の市内通信網に接続する際に支払う料金に関する日米交渉が、「3年間で22・5%引下げ、8割以上を2年間で実施する」ことで合意に至ったとのことである。
これは先の通常国会における国会決議、また郵政大臣が行った答弁・発言を逸脱しているものでもあり、その意味において国会の権威、閣僚の発言の責任をないがしろにするものともいえ遺憾である。政府は国会において国民に対する十分な説明を行う責務を負っていることは当然である。
そもそも、こうした情報通信政策の柱とも言うべき料金に係わる問題が、他国との交渉の俎上に上げられ、国民不在の密室議論に付される事となったいきさつには憤りを禁じ得ない。本来、我が国のIT革命推進は国益・国民の利益の一環として扱うべきものであり、このことからも政府が掲げるIT戦略なるものが看板だけで内実の伴わないものであることの証とも言えよう。
とくに、民主党が着目するのは最終的に国民・利用者が負担する通信料金の低廉化である。事業者間接続料金引下げが電話の基本料金値上げなどをもたらし、逆に一般的な利用者の負担が増してしまうといった本末転倒の事態が生じるようなことがあってはならない。今後は確実に利用者負担の軽減が行われていくのかを厳しく監視する必要がある。
同時に、情報通信産業は21世紀の我が国産業の牽引役を担うものであり、IT革命推進の原動力となるものである。このため、国際競争の現実を十分に踏まえ、我が国の基幹的な企業の育成といった視点をも併せ持って、IT革命の時代にふさわしい制度、規制の在り方は何かを常に念頭において今後の情報通信政策の推進にあたるべきと考える。
以上
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