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2001/05/24
民主党地方分権公聴会〜関連資料/市町村合併に対する考え方(案)
〜より大きな自治体で、よりきめ細かなサービスを〜 |
1. 政府の市町村合併政策に対する評価
現在政府は最終的に市町村数を1000とすることを目標に、様々な形で市町村合併に対する支援策を講じている。
しかし実際の合併は遅々として進まず、政府の目標を達成することは不可能とさえ思われる。その最大の理由は、政府の施策が一言で言えば「小手先の施策」であり、権限や財源の大幅な移譲と言う構造改革を伴わずに、単に合併を押し付けていることにある。市町村の自立に向けた基盤強化、行政改革の推進等の観点から合併は不可避であるが、現在の政府の施策では、その推進は極めて困難であると考える。
2. 民主党の市町村合併に対する考え方
民主党は国民を主役とする真の民主主義国家を目指しており、そのためには自治体の自立が不可欠である。霞が関の関与から解放された自治体が、「お上」の目を気にせずに、住民のニーズに即した行政サービスの提供することによって、国民が主役となる社会が実現できるのである。しかし現在の規模ではいくら権限・財源の移譲を進めても自立できる自治体には限りがある。市町村合併はこの桎梏を乗り越え、真の民主主義国家を創造するために不可欠な手段である。
また国の財政が極めて厳しい状況にあって、国の財政に依存している地方は一層厳しい状況に立っている。地方の財政が破綻し、国民生活に重大な影響を与えることを避けるためには、財源の移譲によって地方の財政基盤を強化すると同時に、合併を通じて思い切った事業の見直し・効率化が必要である。
以上のような観点から、民主党は市町村の意向を尊重しつつ、市町村合併を積極的に推進していく。
3. 民主党の市町村合併推進策
現在市町村合併が進まない最大の原因は、権限・財源の移譲が十分でないことにある。現行制度のままでは、例え合併をしたとしても縦割り補助金などによって国の強い関与が残り、市町村の裁量が十分に発揮されず、国への依存から脱却できない。民主党は地方分権、とりわけ財源の移譲こそが合併の最大の促進策であり、また合併により一層の地方分権が可能になると考える。今後の財源移譲の具体化等にあっては、役割分担に応じて、一定規模以上の自治体に対する配分を厚くするなどの合併誘導策を図る。
一方で合併により生じるデメリットについては、「コミュニティ政策」を推進することによって、住民自治の促進というメリットに転換していくことが重要だと考える。
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