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2000/03/14
当面の警察改革について(第一次提言)
民主党ネクストキャビネット
警察改革プロジェクト

1.公安委員会の改革

(1)国家公安委員会に独立した事務局を置く
 国家公安委員会の庶務や警察に対する監察の実施のために、独立した事務局を置く。

(2)国家公安委員の選任方法を改革する
ア、 国家公安委員会の人事案は内閣が責任をもって立案する
イ、 選任に係る国会同意に当っては常任委員会の面接質疑を行う

(3)国家公安委員の選任基準を検討する
 従来、健康や兼職等の都合で国家公安委員会の会議を欠席することが多い委員が少なくない。国家公安委員の年齢制限、兼職制限など、国家公安委員の資格要件や報酬等の待遇について検討する必要がある。

(4)国家公安委員会は定期的に国会に報告書を提出する

(5)国家公安委員の任期を短縮する
 国家公安委員が政治的干渉を受けずに仕事ができる保証は大切だが、長期にわたって国会のチェックを受けないのも問題である。任期を短縮し、国民を代表する国会でチェックを受ける機会を増やすべきである。国家公安委員の任期は3年とし、2期を限度とする。

(6)都道府県は上記の国家公安委員会制度の改革に準じて組織改革を行う


2.監察制度の改革

○国家公安委員会、都道府県公安委員会に監察制度(外部監察)を導入する
 内部監察のあり方は警察の自主的改革を促すが、内部監察が機能していない現状に鑑み、国家公安委員会による監察(外部監察)は不可欠である。外部監察は、内部監察で自律できない部分を補完することであり、むしろ警察内部とは別の視点で監察することが必要である。

3.オンブズパーソン制度の導入

(1)都道府県公安委員会に警察オンブズパーソン制度を創設する
 現状では、警察に対する苦情や提言は警察に言うしかないので、警察に都合の悪い話は握り潰されていることが少なくない。都道府県公安委員会にオンブズパーソン制をおき、国民の立場に立って苦情を受け付け、都道府県公安委員会の耳としての役割を果たす。

(2)国家公安委員会にもオンブズパーソン制度を置くべきかは引き続き検討する。


4、情報公開の推進

(1) 警察情報を原則公開とする
 警察情報といえども、捜査情報、プライバシーや企業秘密などに関すること以外は原則、すべての情報を公開すべきである。

(2) 公安委員会の情報公開
 国家公安委員会、都道府県公安委員会とも、公安委員会会議議事録は概要公開を行い、一定期間の後に原則公開とすべきである。プライバシーへの配慮等は当然であり、そのあり方は引き続き検討する。

(3)都道府県の警察情報の公開推進
 自治体の情報公開条例で警察情報を対象にしているところは数県であり、極めて少ない。警察自身が情報開示を進めるとともに、全都道府県が条例改正により警察情報を公開対象とすべきである。


5、キャリア制度の見直し

 キャリア(官僚)制度のあり方が、一連の警察不祥事の要因ともなっており、当面の見直し策として (1)キャリアの現場勤務を増やし、その経験を重視する(2)本部長の渡り鳥的、腰掛け的な在任期間を見直す(3)本部長の選任に当っては、その適性、能力審査を厳しくする(他省庁からの出向の見直しを含む)(4)ノンキャリアの本部長等幹部への登用を拡充する――等とする。抜本的改革については引き続き、検討する。
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