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2001/12/19
農林漁業の再生こそ日本と地球を救う〜民主党の農林漁業再生策(案)要旨
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1.産業措置と市場競争の統一、循環・協業経営で産業として自立させよう
(1) 2つの産業措置により他産業と同じ土俵に乗せます
1. 多面的機能の対価として農林業に所得補償(デカップリング)を導入し、すべての補助金を整理します
・副業農家参加の協業体を含め、一定規模以上の経営体に、農林予算の再編成で所得補償をします
2. 「条件不利地域」日本の農林業存続のために、WTOが認める国境措置を取ります
・協議成立を優先しますが、必要な限り、機動的にセーフガードを発動し、産地への打撃を避けます
・長期的に輸出産業となることを目指し、農林漁業構造改革を断行します
(2)不合理な規制を撤廃し、市場競争にゆだねます
1. 全農地の3割以上、100万ヘクタールに及ぶ減反(事実上強制)を廃止します
・減反廃止による米価安には所得補償で、余剰米増加には消費拡大と備蓄で対処します
2. 参入・流通規制を撤廃し、農地転用規制を強化します
・農業法人の設立要件緩和、新規参入者への支援拡大等で、U、J、Iターンを進めます
(3)循環・協業経営を確立します
1. 地域システムにより、農薬・化学肥料・抗生物質等を多用しない循環経営を育成します
・有機農業の地域システム構想―緑のダム構想―海藻海中林・海洋牧場構想を進めます
2. 協業経営で規模拡大・効率化を果たし、担い手・後継者を確保します
・女性農業者への支援を強め、政策決定への参画を進めよう
・優良な協業経営を育成し、農地集積を支援します
2.農林漁業の役割は大きい―多面的機能を全面的に発揮しよう
(1) 人と環境にやさしい食料・木材・繊維の安定供給を目指し、自給率を高めます
1. 食糧供給機能をさらに発揮し、「安全・安価・美味」の食料を提供します
・「食の安全」のため食品の成分等の表示義務を徹底し、食品Gメン、国際検査官を創設し、食品行政を一本化します
2. 木材供給機能を高め、国産木造建築を広げる等国産材利用を推進します
3. 繊維供給機能を復活し、天然繊維の比率を高めます
(2) エネルギー・工業原材料としてバイオマスを供給し、「工業の農業化」を進めます
・バイオ革命を進め、廃棄物を含めた農林水産資源から、エネルギー・化学品を製造するバイオマス産業を育成します
(3) 農林漁業の緑・海藻で地球温暖化ガスを吸収・削減します
(4) 緑のダム等で水資源を涵養し、水を浄化し、洪水・土砂流出を防止します
・森林・農作物・水生植物・海藻等の緑や微生物が元気になる土壌を維持します
・環境省と農水省・林野庁を統合して、森林行政の一体化を図ります
3.農山漁村を維持・振興し、都市との共生を実現しよう
(1) 農山漁村の役割は大きい―都市にとっても大きな価値を発揮します
1. 景観・保健・休養の役割を果たします
・地域の活力と文化の源、農山漁村の環境を守ります
・市町村が農水省・国土交通省の協力でヨーロッパ型の農山漁村観光を拡大します
2. 農山漁村における生物の多様性を維持します
・湖沼・干潟・湿原及び水生植物の多様な機能を発揮し、豊かな生物環境を守ります
3. 農林漁業体験学習による教育機能を果たします
・市町村が文科省の協力で農林漁業体験を広め、子供の豊かな感性と人格を育てます
(2) 都市と農山漁村の3つの交流を盛んにします
・グリーンツーリズム構想―セカンドハウス構想―200万人定住構想を進めます
(3) 田園の機能と都市の機能を合わせもつ田園都市を確立し、地産地消を実現します
・地産地消を進め「旬を食卓に!」を実現します
・バイオ革命でバイオマス産業構想を進め、IT革命で都市的サービスを提供します
・農振法と都市計画法を統合した田園都市法を制定し、総合的な土地利用を計画します
(4) 分権型地域農政を実現します
・公共事業の「農業化」「地域決定化」を進め、費用対効果1.5以上の事業に集中します
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