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2002/01/11
4党協力に向けて土壌整備〜菅幹事長が今年初の定例会見
 民主党の菅直人幹事長は今年初となった1月11日の定例記者会見で、この日行われた野党4党幹事長会談について、「通常国会開会に向け、野党共闘を重視していくことを伝えると同時に、具体的な課題について意見交換を行った」と述べ、4党協力に向け、土壌整備ができたとの見方を示した。

 幹事長会談では、狂牛病問題をめぐり、武部農水相の不信任決議案の提出を検討するなど、21日からの通常国会で、野党間の連携を強化して小泉政権と対決していくことを確認した。また、小泉政権の経済政策に対しても、可能な限り野党が強調して対応していくべきとの意見も出された。

 それに先立ち菅幹事長は10日、自由党の藤井裕久幹事長と社民党の福島瑞穂幹事長と会談。イギリス労働党政権が社会的公正と経済的繁栄の両立を目指して掲げてきた「第三の道」についての勉強会の設置を提案し、その理論的な柱となっている英国の社会学者アンソニー・ギデンズの著書『第三の道』を両幹事長に手渡したと述べた。

 また、衆院選挙制度改革に関して、自民党が12月に出された選挙区画定審議会の勧告に対して独自の修正案を出す構えをみせていることについて、「法改正を行った上で選挙制度改革を行うというのであれば、民主党が従来主張してきたように各県に1議席ずつ配分することをまず検討すべきだ」と指摘した。さらに、「区画定審議会の答申通りの変更をすべきであって、新たな改正は国民の理解を得られない」と述べ、「自民党案はあまりにもご都合主義で認めることはできない」と批判した。
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