ニュース
ニュース
2000/03/14
いわゆるチェックオフ(組合費控除)制度に関する見解
民主党幹事長 羽田 孜

 労働組合のチェックオフについて、自民党が禁止することを検討しているが、連合 など組合に対するいやらがせと恫喝であり、いわば党利党略によるものである。

 そもそも、チェックオフは、組合費だけでなく、所得税や住民税をはじめとする各種の諸税や保険料、共済会費、社員預金などとともに行われる賃金からの控除制度である。とりあげられている組合費のチェックオフは、半世紀に亘る労使の努力を通じて実現しているものである。各企業はこれを労使協定などで定めて実施しているものであり、労使の自治に基づくものであって、本質的に、政治の介入にはなじまないものである。

 また、労働基準法第24条は、従業員への賃金支払いを定めるとともに、従業員の過半数を代表する労働組合との書面による協定がある場合、控除(チェックオフ)して支払うことができるとしている。このように現在の組合費チェックオフ制度は、労働法に沿った合法的で合理的な制度である。加えて、国際労働機構(ILO)の結社の自由委員会は、公正なチェックオフを国が禁止することはILO87号条約に違反するとしている。

 民主党は、自民党の労使間の自己決定をも無視する横暴さを強く批判する。

 また、民主党に対する支援を表明している連合をターゲットに不当な圧力をかけようとする自民党の姿勢を厳しく批判するとともに、こうした議論を含めて国民の審判を問うべく、改めて解散総選挙の早期実施を求めていくものである。
記事を印刷する