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1997/03/22
1997年度民主党定期大会 各政党・団体からのメッセージ
1997年度民主党定期大会

 本大会の開催にあたり、次の6政党・7団体から、お心のこもったメッセージをお寄せいただきました。まことにありがとうございます。失礼とは存じますが、時間の都合上、文書をもってご紹介に代えさせていただきます。             (敬称略)

自由民主党
総裁 橋本 龍太郎

 民主党結党六ヵ月の総括を踏まえ、今後の活動についての全党、全議員の意思統一を図ることを目的とした、本日の定期大会のご盛会を心よりお祝い申し上げます。

 今、日本は大競争時代の到来、急速な人口の高齢化、少子化の進展、財政の危機的状況、産業の空洞化など山積する問題に直面しております。

 これらの課題に対処するためには、戦後わが国が築き上げてきた、政治、行政、経済、社会システムなど、国家機能のあり方すべてを造り直すことが必要です。

 私は、こうした戦後システムと決別し、新時代を創造する「平成の行革」とも言うべき抜本的な行政改革などの六つの改革に必死で取り組んでいます。

 日本の将来のためにどうか皆様のお力をお貸し下さい。

 独自の理念と行動を通じて、日本の政治に新しい歴史を刻まれる民主党のますますのご発展と皆様のご活躍を、心よりお祈り申し上げます。

新進党
党首 小沢 一郎

 党大会開催に当たり、心からお祝いを申し上げます。

 民主党は、昨年の総選挙で多くの国民から支持を受け、国会内に一定の勢力を持ち、自民、社民、さきがけの連立政権に厳しく対峙する批判勢力として歩むことを期待されてきました。

 とりわけ行政改革に対する姿勢は国民の期待を集め、われわれ新進党も大いに注目しているところであります。

 現政権は、過去の自民党政権同様、行政改革を標榜しています。ところが橋本政権の行革に対する姿勢は、疑問視せざるをえません。行革論議は、臨調や行政改革審議会で20年来議論され尽くし、具体案も出尽くしているにもかかわらず、行政改革会議でもう1年、さらに議論して中央省庁再編の成案を得るとしているからです。改革を先送りするための偽装だとしか思えません。

 年末の予算編成では、かつての自民党単独政権時代のように、族議員が見事なほどに復活を果たしました。自民党は徐々に元の姿に帰ろうとしています。元の姿に近づけば、社民党やさきがけは、距離をさらに置くようになるでありましょう。社民、さきがけの離反による橋本政権の行き詰まりは、もはや確実なものになったと言えるでしょう。

 その時、民主党やわれわれ新進党などの野党勢力は、力を合わせて日本を改革しなければなりません。幸いなことに、民主党もわれわれも、その改革のめざすところは基本的に一致しております。

 互いが理想とするものを実現するために、様々な政策について、われわれは民主党との連携に向けた協議を多角的に進める用意があるのは言うまでもないことです。

 われわれ野党が、自民党に代わってわが国を改革し、日本が世界とともに繁栄の道を歩むためにも、民主党のますますのご健闘を祈念しております。

社会民主党
党首 土井 たか子

 民主党定期大会に際し、心からお祝いを申し上げます。

 貴党と社会民主党は、理念や政策の多くが一致しており、その意味では兄弟党のような間柄です。

 いまでこそ与党と野党の違いはありますが、一致できる政策では協力しあい、よりよい政策の実現に向けて努力しあいたいものだと思います。

 貴党は、本大会で「官僚主導型社会から市民中心型社会への転換を自らの歴史的使命として登場した政党です」と高らかに宣言をされておられます。本大会で代議員の皆様方の熱心な議論によって明るい展望が開かれることを切に願っております。

 政界の再編はまだ道半ばですが、私たち社会民主党はまず再編の地歩をたしかなものにして、それぞれの政党や政治勢力が自立性を発揮し、相互にその存在を尊重しあうことから、新たな結集への出発をしたいと考えています。重要な政策課題について協議を積み重ね、一致した政策の実現のために提携していく、新しい連合をめざしていく決意です。

 貴民主党定期大会のご盛会と皆様方のご健勝を祈念し、メッセージとさせていただきます。

太陽党
党首 羽田 孜

 97年度民主党定期大会の開催を心からお慶び申し上げます。

 戦後50年、わが国は今、大きな転換点を迎えています。これまで、わが国の復興、成長、発展に必要とされてきた政治、行政、経済の仕組みが、今や、日本の将来にとって、足かせとなりつつあります。これまでの発想の延長線上で、小手先の修正を重ねている限り、確実に迫りつつある危機を克服することは不可能です。残された時間は極めてわずかです。長い歴史の中で培われた知恵と、既成の構造に囚われない斬新な構想をもって、今、この時からでも改革を出発させなければ、日本は没落への道をたどり、国際社会からも取り残される事態になるのは明らかです。

 太陽党はこうした時代にあって、この国の未来を切り開くため、様々な改革を断行し、「対立と政争の政治」から「対話と実行の政治」に転換し、「政治の復権」をめざします。既成の構造に浸りきった状況下での対立からは何も生まれません。閉塞状態を打破し、新たな時代への針路を確立するために、個々の政党の垣根を越え、徹底した対話の中から一致した目標を定め、改革の実行に結びつくよう、民主党の皆様方とともに頑張ってまいりたいと思っております。

 最後に大会の成功を御祈念し、メッセージにかえさせていただきます。

民主改革連合
代表 笹野 貞子

 97年度民主党定期大会の開催、おめでとうございます。

 貴党が昨年9月の結党以来、政界に新風を吹き込み、国民の政治への信頼回復に大きな役割を果たしていることに心から敬意を表します。

 私たち民主改革連合は、政治への信頼回復を共通の目的として、先の臨時国会から参議院において貴党と統一会派を組んでおります。私たちは、政界がリーダーシップを発揮して、政官業の癒着構造を解消し、21世紀を視野におさめた政治・経済・社会システムの大改革を断行することこそが、国民の政治不信に対する有効な処方箋だと考えます。

 目前に迫る少子超高齢化、地球的規模での高度情報化、国際化のなかで、大競争時代の荒波を乗り切りつつ、わが国を活力と安定感のある成熟社会へとリストラしなければなりません。残された時間はわずかです。

 しかし、橋本政権のもとで編成された今年度補正予算および来年度予算案は、55年体制下で横行した自民党政権の手法の復活を思わせる利益誘導型政治が色濃く投影され、構造改革の理念と基本姿勢が微塵も感じられません。

 民主改革連合は連合を基盤として、非自民・非共産の政治勢力の再結集をはかり、社会的活力の源泉である勤労者の視点を踏まえた改革を推進する政権をめざして、貴党と力を合わせていきたいと思います。

 最後に、本大会のご成功と貴党の発展を心より祈念して、お祝いのメッセージに代えさせていただきます。

新党さきがけ
議員団座長 堂本 暁子

 97年度民主党定期大会の開催にあたり、心よりお祝辞を申し上げます。

 21世紀を目前にして、日本の進路を左右する重要な今、行財政改革に取り組んでおられる貴党の真摯な政治姿勢に、敬意を表します。

 新党さきがけも、政党の根源的な存在意義を自らに問い続けながら、政治不信を払拭し、国民の期待に応えるべく進んでまいります。

貴党のますますのご発展をお祈り申し上げます。

日本労働組合総連合会
会長 芦田 甚之助

 定期大会の開催、誠におめでとうございます。

 結成後半年。民主党は、先の総選挙において52議席を獲得されました。

 その後、行財政改革などの政策課題に対し、常に市民の視点を大切にして取り組まれ、着実な前進を続けてこられました。この間の関係各位のご努力に対し深甚なる敬意を表します。

 連合は、民主党とは今後とも政策・制度課題を軸とした協力・協調関係を継続し、政治の活性化と国民生活の質的向上のために、ともに力を尽くしてまいりたいと存じます。

 今日のわが国政局を見る時、復権した自民党の橋本政権は、平成9年度予算案に顕著なように、勤労国民に背を向けた政策を進めています。また、自民党の利益誘導政治が以前にも増して横行しています。

 本来政権与党に対して厳しいチェック機能を発揮すべき野党が分立している現状は、少数与党である自民党が政権にあぐらをかくことを許しています。

 いまのわが国政治に一番必要なことは、健全野党が存在することです。与党が国民の信を失ったならば、いつでも政権を担当しうる力量を持った野党の存在なくして、健全な議会制民主主義の発展はありえません。緊張感と活力ある政治の存在こそが、政治に対する国民の信頼回復に不可欠です。

 そのために野党として民主党が果たすべき役割は極めて重要であり、われわれは大きな期待を寄せています。

 連合は、政権交代可能な政治体制をつくるため、今後の政治活動を強化していく決意です。来年の参議院選挙ならびに次期総選挙に向けて、自民党に代わる政権担当可能な政治勢力結集をめざし、積極的に行動してまいります。

 民主党の今後のご活躍と本定期大会のご成功を心よりお祈り申し上げます。

連帯する労働組合会議(連帯する会)
会長 橋村 良夫

 民主党97年度定期大会にご参加の皆さん、私は「連帯する会」に結集する40単産のなかまを代表し、貴大会のご盛況に心から祝意を表しつつ、連帯のご挨拶を申しあげます。

 私たちが、数々の困難に悩まされながら、貴党とともにたたかった総選挙から、早くも5ヵ月になろうとしています。結党、即解散・総選挙という悪条件にもかかわらず、敢然と挑戦された貴党にあらためて敬意を表するとともに、さらなる躍進に向けて、なお一層ご奮闘くださるよう、強く期待いたします。

 日本に民主主義はないのではないか、とまで言わしめた自民党の長期一党支配が崩壊し、連立政権時代が到来した3年半前の熱気を、私はいまも忘れることができません。私たちは、ついに新しい時代がやってきた、と気持ちの高まりをおさえながらこれを歓迎しました。しかし、それは新たな混乱の始まりとなって私たちの期待を裏切り、いまなお、その渦中にあるのではないでしょうか。

 私たちは、この新たなる混乱の中に身を置きながら、この停滞と閉塞の打破をめざすためには、「勤労者・市民の立場を代表する政治勢力の総結集」を追求する以外にないと考え、努力してまいりました。いくたの紆余曲折、試行錯誤を続けてまいりましたが、貴党の結党は、私たちの期待の実現に向けた一里塚をなすものと受けとめました。しかし、それは、終着点を意味するものではなく、総結集に向けた新たな出発であると認識しております。その意味から、私たちは貴党が総結集に向けた具体的なアクションを早急に起こされるよう、強く訴えたいと思います。

 ときあたかも、20世紀最後の政治決戦の前哨戦と言われる都議選が指呼の間に迫り、参議院議員選挙まで、残すところ15ヵ月となりました。貴党にとってはもちろんのこと、民主・リベラル政治勢力の総結集を期待しつづけている私たちにとっても、まさに試練のときと言わざるをえません。貴党が私たち勤労者・市民の期待に積極的に応えられますよう、かさねてご要請申しあげます。

 貴大会のご成功と貴党のますますのご発展を祈念しつつ…。

友愛会
会長 服部 光朗

 いま、わが国は激動する世界情勢の中で、解決しなければならない数多くの内外の重要課題を抱え、現状のままで推移するならば、その将来はさらに深刻な状況におかれることが危惧されます。

 これを打開するリード役であるはずの政治は、残念ながらその役割と機能を果たしているとは言えません。

 自民党政権を復活させたことによる政治の混迷、公務員の腐敗・汚職事件の横行、景気の長期低迷と雇用不安など、国民の政治不信はますます増大するなかで、われわれ勤労者は、前途に大きな不安と憤りを抱いています。

 いまこそ21世紀を見据え、政治がリーダーシップをもって困難な道を切り開き、夢と希望に満ちた明日の日本の進路を明確にすることが急務であると考えます。

 そのためには、政権維持のみに腐心し国民に対する責任を放棄した自民党に代って政権を担い、真の改革の道を歩む健全な野党の存在が必要であります。

 勤労者・生活者の立場に立って、活力ある福祉社会の建設と世界に信頼される日本をめざす一大政治勢力の結集のために、貴民主党が、大いなる役割を果たされることを期待し、大会のご盛会とご成功を祈念申し上げ、ご挨拶といたします。

部落解放同盟中央本部
執行委員長 上田 卓三

 97年度民主党定期大会の開催にあたり、日頃よりの部落問題の解決をはじめ、日本の人権政策確立に向けた民主党の皆さんの活動に敬意を表するとともに、定期大会の成功を祈念して、メッセージをお送りいたします。

 21世紀は、人権の世紀と言われておりますが、部落問題の解決をはじめとした人権問題への取り組みは、これからの日本の政治における重要な課題であると言えます。

 私たち部落解放同盟は、部落差別撤廃に向けた抜本的総合施策としての「部落解放基本法」制定を求めて国民運動を展開してきました。その成果として、昨年7月には、政府一部官僚の「同和」対策事業打ち切り策動を阻止して、事業内容は縮小されたものの、「同和」行政を推進させていく政府の姿勢を明確にさせることができました。

 また、昨年12月に成立した「人権擁護施策推進法」も、私たちの運動の大きな成果でありました。この「推進法」のもとでは、今後、差別意識撤廃に向けた教育・啓発、人権侵害に対する救済などについての法的措置の内容が検討されていくことを課題として論議がすすめられようとしています。

 さらに、狭山事件の再審を求める取り組みも、石川一雄さんの無実を示す多くの証拠によって、裁判所に再審開始を強く迫っている段階であり、現在、民主党の皆さんのご協力をいただきながら、証拠開示などに全力をあげているところです。

 私たちは、民主党定期大会を機に、民主党の皆さんの活動が大きく展開し、日本の人権政策を大きく前進させていくことを期待いたしますとともに、今後とも、部落完全解放に向けた私たち部落解放同盟の活動へのご支援、ご協力を心からお願いいたしまして、部落解放同盟を代表してのメッセージといたします。

神奈川ネットワーク運動
代表 又木 京子

 97年度民主党定期大会開催にあたり、女性・市民のローカルパーティ神奈川ネットワーク運動3000人の会員から、お祝いと政治の未来に期待するメッセージを送ります。

 昨年9月、民主党立ち上げのために出された政治方針を見た私たちは、心を躍らせました。官僚主導の政治から市民の政治に、また分権型の政治に、世界の人々に責任ある政治につくり変えるための「市民が主役の政治」のコンセプトは、私たち神奈川ネットワーク運動が14年間神奈川で実践してきた「参加型市民政治」そのものでした。

 私たちは、日本の政治をつくり変えるためには、市民が政治に参加する道具が必要と考え、自分たちの住み暮らす神奈川の地にローカルパーティを設立し、地方議員を生み出してきました。「中央集権・請負・操作」型の政治から「参加・分権・自治・公開」を基本とした市民政治を実現するためには、国と地方の役割分担が必要であり、政治に参加する市民の台頭が不可欠と考えたのです。

 今、市民の政治不信は、投票率の低下として表れ頂点に達しています。しかし、一方、国は地方に不信感を持ち、官僚・行政や政治家の市民不信も計り知れないほどに広がっているのが事実です。私たちは不幸な政治社会をつくりあげてしまっているのです。相互不信の広がった日本の政治社会をつくり変えるためには、民主党のかかげた「市民が主役」の政治、つまり市民の参加と責任のある政治を実現することこそ大切なキーワードとなるでしょう。そのためには、民主党はナショナルで地方はローカルパーティや政治フォーラムの広がりで、政治の改革に役割分担して取り組むことが必要です。私たち神奈川ネットワーク運動は、皆様と結んだ政治契約を実践するため、ローカルパーティのネットワーク組織である「Jネット」に参加し、神奈川にまた日本中にローカルパーティを拡げ、地方からの政治改革に努力していきます。

 菅直人・鳩山由紀夫両代表を中心とした民主党が真に「市民が主役の政治」を実現するため、国の政治改革に取り組むとともに、ローカルパーティの設立に力を注いでいただき、政治の未来が拡がることを期待して、お祝いのメッセージといたします。最後に、定期大会に参加された大ぜいの党員の方々のますますのご発展を祈念いたします。

ニューパーティー<新潟の風>代表企画委員会 
多賀 秀敏 谷田 英 関山 信之

 貴党の1997年度定期大会が盛大に開催されますことに対しまして、心より激励のメッセージをおくります。

 官僚主導型社会から市民中心型社会への転換を求めて結党された貴党が、かつての55年体制下のさまざまな障害の中でご奮闘されていることにつきまして敬意を表します。

 言うまでもなく明治以来、日本の近代化を支えてきた中央集権的な政治、行政、経済システムは、国際化、情報化、少子高齢化、地球環境問題の深刻化などの大波の前に、歴史的役割が終えんするという大変革期の様相を呈しています。この大変革期にあって貴党が「市民が主役」のスローガンのもと、政治の閉そく状況を打破し、2010年に向けてこの国のシステムと国際社会における日本の役割を明確に示し、実現されるものと確信しております。

 ニューパーティー<新潟の風>は、新潟をステージに自立した市民の結集による新潟発の政治、経済、社会の創造に向けて昨年5月に結成し、2年目を迎えました。貴党大会の前々日に開催した97年度総会では、貴党が呼びかけて設立された「市民がつくる政策調査会」(市民政調)の趣旨に賛同し、積極的に関わっていくことを確認するとともに、「少子高齢化」「地域化」「情報化」「国際化」の4つのテーマでセミナーを開催し、今秋には政策提言をまとめる作業を開始することを決めたところです。

 <新潟の風>の原点である、一人ひとりの市民が個々人の責任によって自由に集まり、地域や政策活動を話し合い、そして自らが決定し、行動し、ネットワークを結ぶという活動を、今後も続けていく決意です。

 本定期大会において、結党の精神に基づきダイナミックで魅力ある活動方針を決定し、行動されることをご期待申し上げ、メッセージといたします。

Dフォーラム

 民主党定期大会の開催お慶び申し上げます。私たちDフォーラムは、昨年の総選挙にボランティアとして参加したメンバーが母体となって発足した団体です。私たちは政治への市民参加のあり方を模索し実践していくことで、市民が主役の政治を実現させることを目標にしています。これから民主党が市民とどのように対話していくのか、数多ある市民組織とどういった関係をつくっていくのか、私たちは大いに注目し期待しています。政治を理想に近づけるにはわれわれ市民も変わっていくことが必要でしょう。明るい実りある未来に向かい、共に歩むことができれば幸いです。
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