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2001/06/04
証券取引委員会設置法案の提出について
民主党財務金融ネクスト大臣 峰崎 直樹

1. 本日、民主党は、民主党経済対策(2001年4月3日発表)において提案した日本版SECを設置するため、証券取引委員会設置法案を提出した。証券取引委員会は、現在、金融庁に置かれている証券取引等監視委員会ほか資本市場担当部局を独立行政委員会(いわゆる3条委員会)に集約するものであり、米国のSEC(証券取引委員会)にならった強力な組織である。

2. バブル期に発生した大手顧客に対する損失補填や相場操縦、インサイダー取引などの不公正取引は、証券市場に対する個人投資家の信頼を失わせる大きな原因となっている。証券取引委員会を設置し、証券市場の監視体制を強化することは、間接金融に偏重したわが国金融市場の構造を、直接金融をより重視した構造に変えていくことに大いに資するものと考える。

3. 政府・与党は、先日、緊急経済対策関連法案を提出したが、その内容は、重要な課題はほとんど先送りし、「緊急経済対策」の名に値しないと言わざるを得ない。特に、不良債権問題については、大手銀行が資産査定の甘さを自ら認め、ますます深刻な問題となっているにもかかわらず、政府・与党には危機意識がみられない。速やかに一斉検査を実施し、不良債権の真の実態を把握しなければ、経済再生はあり得ないことを肝に銘ずるべきである。
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