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2007/09/25
格差社会生んだ自公政権は国民のために早く終わって頂く 小沢代表




 小沢一郎代表は25日夕、衆院本会議終了後に国会内で会見を行った。

 福田首相の選出をどう見るか問われたのに対しては、「個人的なことについての論評は何もない」との見方を示し、自公の連立政権であることはだれが首相となろうとも同じことだと指摘。そのうえで、「自民党、公明党の推し進めてきたことが、日本社会を歪んだものにし、いびつなものにし、あらゆる分野での不公正、不平等、格差を生んできた。こういう政権は国民にとって一日も早く終わって頂く以外にない」と厳しい口調で指摘し、参議院選挙で示した国民のみなさんとの約束の実現に全力をあげる考えを改めて明らかにした。

 党首会談を求められた際の対応を問われたのに対しては、国会会期中である以上、第一義的には党首討論など、国会での論戦を主とする考えを提示。そうした基本認識に立ったうえで、「それとは別にやろうということであれば、いつでも応じる」として、話し合いそのものを拒絶する考えはないとした。同時にどんなテーマであっても受け入れる用意があるとした。ただし、「繰り返すようだが、我々は参院選で約束したことを少しでも国民のために実現することを最大のテーマとして使命を持ってがんばる」と続け、どんな場合も民主党の考えを着実に主張し続ける姿勢に変わりがないことを強調した。

 参議院で首相に指名されたことについては「大変光栄に思っている」と述べたうえで、「個人の話ではなく、先の参院選で主権者たる国民の意思によって我々が過半数を与えられたことに最大の意義はある」と語り、首相指名はそれがシンボリックに出たものであると分析した。同時に「体力が続く限り、衆議院でも過半数を得られるように最大限の努力をしたいと思う。ただひたすら、最大で2年、全力でがんばる」と述べ、次の総選挙に過半数を得て政権交代を実現するため、政治生命をかけて最大限の努力をしていくとした。また、二院制をとっている以上、衆議院でももう一度国民の判断を仰ぐしかないとの認識を示し、解散・総選挙に追い込んで行く必要性を指摘した。

 会見ではまた、自民、公明両党が1円以上の支出について政治資金収支報告書に領収書の添付を義務付けることで合意したことにより、民主党の主張と似てきたのではないかとの記者からの指摘を受けた。これに対して小沢代表はまず、「似ているという表現は、奇異に感じる」と不快感を示したうえで、自民党は領収書の一般公開には慎重な姿勢を示し、国会に設ける第三者機関のチェックにとどめるよう主張している点を取り上げ、「あたかもオープンな仕組みで合意したかのように見せているが、実際には特定機関にだけ見せるというもので、公開でもなければ、改正でもない」と述べ、民主党の政策とは似ても似つかないまがい物であることを明らかにした。

 さらに、高齢者医療費負担増の凍結で自公が大筋合意した点についても、弱者に厳しいということで以前から民主党が反対してきたにも係らず、それを無視して国会で無理やり法を成立させておきながら、参院選の結果を受けてこれまでのやり方を翻してきただけのものに過ぎないとした。
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