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2005/08/31
【総選挙の軌跡】各党若手の政策討論会で、民主党マニフェストの具体性をアピール




 各政党の若手による政策討論会が8月31日、東京都内のホテルで開かれ、民主党から枝野幸男幹事長代理、前原誠司「次の内閣」ネクスト防衛庁長官、福山哲郎マニフェスト起草委員会事務局長の3人が出席。衆議院選挙の争点である年金改革や郵政民営化法案、自衛隊のイラク派遣などについて議論を戦わせた。

 枝野幹事長代理は冒頭、「岡田代表と小泉首相の一対一の討論が実現しなかったのは残念」と開催に至った経緯について不満を表明。そして「今の日本の最大の課題は少子高齢化だ。老後の生活、年金、医療、介護をどうやって守るか、急速に進む少子化をどうくい止めるかが大きな命題だ」として、これらの対策を進める上で、具体的な財政再建策が示されている民主党のマニフェストの優位性をアピール。「言葉だけの『小さな政府』は誰でもいえる。財政状況、借金の規模は森内閣よりも小泉内閣のほうが増えており、納税者の観点からは『小さな政府』に逆行している」と、自民党の抽象的なマニフェストを批判した。

 各党間の質疑応答で、自民党議員が民主党の年金改革案について、「具体的な財源、年金支給額を示せ」などと質問。枝野幹事長代理は、「国会での議論の何を聞いていたのか」とたしなめ、「財源は消費税3%は一貫して言っている。その上で自分がいくらもらえるのかは、見なし掛け金立て方式だ。そうすれば、所得比例年金は、平均寿命との関係で自動的に出てくる。これに7万円の最低保障年金をつける」と説明。返す刀で「国会の議論で、自民党からは何一つ回答がない。このマニフェストでも何一つ提案がない。自民党から提案がなければ議論が進むはずがない」と自民党の消極姿勢を批判し、政権交代しなければ年金改革が進まないことを強調した。

 また、自民党や公明党の議員が、民主党が主張する「12月までに自衛隊のイラク撤退」に対して、「日米関係への影響をどう考えるのか」と質したのに対し,前原ネクスト防衛庁長官は、「語るに落ちるとはこのこと。イラクには復興支援に出ている。イラクでは今、水の補給は終わり、やっているのは医務官の医療支援だけ。今の質問で、自衛隊は日米関係維持だけのために出ていることが明らかにされた」と切り返した。そして、「イラクから撤退しても、他の事で日米関係をうまくマネージメントする用意も能力もある」と主張した。
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