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2005/09/10
【総選挙の軌跡】「必ず明日、日本の新しい日が始まる」代表、渋谷で総選挙最後の訴え
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「いよいよ明日、9月11日の投票日。新しい日本のスタート、記念すべき日にしようじゃないか。戦後60年、いよいよこの国は大きく変わらなければいけない」。岡田克也代表は10日、東京・渋谷のハチ公前で総選挙最後の街頭演説を行い、選挙期間中の全国遊説でかすれてしまった声を振り絞り、「この国を変えるのは政権交代だけ。力を貸してほしい」と駅前を埋め尽くした聴衆に呼びかけた。
結党7年目を迎えた民主党は人材も揃い、十二分な政策立案能力も兼ね備えていると説明するとともに、あとは政権交代あるのみだと強調。「マスコミは民主逆風と書くが、わたしは全く信じていない」と力説。「この国を変えるのは政権交代だけだ。みなさんの力を貸してもらいたい。必ずこの国を変えていこう」と声を限りに支持を求めた。
「今のままではもう後がない。時間がない。次の総選挙などと言っていたら、間に合わない」と語り、少子高齢化・人口減少、800兆円もの国の借金、こうした問題を抱えた日本社会を希望のある社会に作りかえられるか否かはこの総選挙にかかっていると述べた。
続いて、選挙戦を通じて訴えてきた年金改革、子育て支援・教育改革の必要性を改めて強調。「与党はやる気がないが、私たち民主党は絶対やる」と主張し、近い将来数百万人もの無年金者を生むことになる現行制度は何としても変えるとして、年金改革の断行を表明。
同時に、「子どもを産み育てることは人生の喜びである。子育ては大変だが理屈を越えた楽しさがある」と語り、そうした子育てを経済的理由や仕事との両立のためにあきらめざるを得ない人々に対し、ヨーロッパ並みの子育て支援策の実現すると強調。「年金、子育て、教育。一人たりとも締め出してはいけない。この国には資源も何もない。人を大切にしていくしか、国が生き残れる道はない」と繰り返し、人への投資にはもっと予算を配分するべきと主張した。
一方で、政官業癒着構造にどっぷりつかった自民党にはできないが、「政治的な意志があればできる」と訴え、政権交代後には財政健全化に向け10兆円の歳出削減を必ず実現すると宣言した。
その上で岡田代表は、「若い皆さんに言いたい。ぜひ投票に行ってもらいたい。ただし、あの小泉劇場に酔いしれて『それのみで面白い』と投票するのはやめてもらいたい。政策の中身を確認してほしい」と呼び掛け、民主党が示す年金制度改革・子育て支援・少子高齢化対策、財政再建策すべてが未来を担う若い世代のためのものだと強調した。
「みなさんのために、命懸けでやっていることを分かってもらいたい」と訴え、「この国を立て直そう。今なら間に合う。民主党政権で立て直していこう。みなさんの力で、政治転換、この国の大きな政治転換を起こそう」と繰り返し、演説を締めくくった。
演説後、歓声と拍手に包まれた聴取の間からは「岡田!岡田!」のコールが沸き起こり、岡田代表は笑顔で再びマイクをにぎり、「必ず明日、日本の新しい日が始まる」と語った。
カップルで演説の一部始終を聞いていた20代の大学生は「今日は偶然にも3カ所で聞くことができ、本当によかった」と語り、50代の女性は「小泉さんのあの幻想を何としても打ち破ってほしい。私は民主党支持」と話した。50代の男性は「表と裏をもつ政治家が多いなか、岡田さんには裏がない。正面から自民党政権を突破してほしい」と語った。
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