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2002/02/05
【衆院本会議】4野党の農水相不信任決議案を否決


 5日、衆議院本会議において、野党4党提案の武部農水相不信任決議案の採決が行われた。決議案は無所属議員からも賛成を集めたが、与党3党の反対多数で否決された。

 採決に先立って、民主党の鮫島宗明議員が決議案の趣旨説明を行った。鮫島議員は、冒頭、NGO排除問題での外相、外務次官らの更迭、雪印事件での同社社長辞任などを引き合いに出しながら、「日本で、2000億円を超える大損害を生み出しながらも未だに居座り続けている人物が1人いる。それが武部農水相だ」と述べ、「いよいよ、けじめをつける日がきた」と“宣告”した。

 続いて、1996年の肉骨粉使用禁止に関するWHO勧告を受けながら対応を行政指導にとどめたことに始まり、EUからの警告の拒否、最初の感染牛発見後の「焼却処分」というウソ、「もともと牛肉も内臓も安全」なる無責任発言、「感染源の究明は大きな問題か」など数々の暴言といった農水省の失策を挙げ、これらが消費者の不安を煽り、被害を拡大させてきたことを指摘。農水相がやめることは「十分条件でなく必要条件だ」と迫った。

 最後に鮫島議員は、信頼できる食品安全行政の確立は与野党を越えた共通課題だと述べ、与党議員にも決議案への賛成を呼びかけた。
 
 その後、採決が行われ、賛成186、反対276で決議案は否決された。
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