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2002/02/06
【衆院本会議】鳩山代表、「いま必要なのは、新しい政府」




 衆議院本会議で6日、小泉首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が始まり、民主党の鳩山由紀夫代表がトップバッターとして登壇。「国民に背を向け、マーケットからも見放された自民党政権に終止符を打ち、新しい政府を誕生させる」と政権交代の決意を鮮明に語った。

●経済無策が生んだ「小泉スパイラル」

 鳩山代表は冒頭「あなたは自分の言葉を失ったのか、自民党をつぶすという志を捨てたのか」と小泉首相の変節を厳しく批判。さらに、NGO排除に関して田中前外相、鈴木宗男議員、野上次官、ピースウィンズ・ジャパンの大西さんの参考人招致への賛否、円・株・債券のトリプル安など経済無策が生んだ「小泉スパライル」状況の具体的解決策を質した。首相は参考人招致については答弁を避け、経済政策については「構造改革なくして成長なし、の決意で臨む」などと空疎なスローガンを唱えるにすぎなかった。

●既得権擁護から勤労者支援への政策転換を

 さらに代表は、2002年度予算案は既得権擁護の「小手先の改革もどき」だと指摘。「このままでは財政再建にならない。いま必要なのは、個人消費を活性化させること、そして勤労者世帯・自営業者世帯の生活を全面的に支援することだ」と政策転換を求めた。さらに、ホームレスの人々やDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者から直接話を聞いたことを紹介し、これらの人々への支援策を含めた国民のための「温かな構造改革」を求めた。これに対しても首相は、支援策を見直し、総合的な施策を実施するとの抽象的な答弁。

 鳩山代表は最後に、明の志士・夏桂州の詩「危うきに臨みて節を守り心改むる無し 死を忍び生を捐て志移さず」を引きながら、あなたは「危うきに臨みて説を曲げ心改むる有り 死を怕れて生を貪り志移す」ではないかと首相の姿勢を批判した。
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