ニュース
ニュース
2007/10/12
【衆院決算委】沖縄戦への教科書検定意見書の不当性を指弾 横光議員




 横光克彦議員は、12日午前、衆議院決算行政監視委員会で質問に立ち、沖縄戦での住民集団自決について、旧日本軍の関与、強制を削除せよとした検定意見書を取り上げ、「恣意的な、文部科学省の自作自演ではなかったか」と鋭く指弾した。

 まず、横光議員は、9月29日の沖縄県民の大会がなかったら、政府は何の措置もとらなかったのかと質問。福田首相は「県民大会も理由の一つ」と答えた。

 次に、この意見書を出すに当たって、現地調査を行ったのか、戦争体験者の声を聞いたのかを質した。渡海文科相は「していない」と調査を行なわないままの意見書であったことを明らかにした。

 また、横光議員は従来の教科書の記述も、すべての事案に軍の関与、誘導、強制があったとはしていないことも挙げ、どうして今回、削除の意見が出されたのかを質した。渡海大臣は「証言等を専門的に検討した結果」であると答えた。このため、横光議員は、教科書会社からの訂正申請があれば応ずるとの措置では、いつまたこうした意見書が出るかもしれないとして、今回の検定意見書の撤回を求めた。

 横光議員は、教科書の主人公は子どもたちであるとして、「沖縄戦の実相を教訓とすることの重要性や、平和を希求することの必要性を子どもたちに教えていくことは我々に課せられた重要な責務。教科用図書の検定に当たっては、中立性・公正性・透明性を一層高めるため、政府は省令で定める教科書検定手続(教科用図書検定規則等)の見直しを含め、その改善を図ること」などとする民主党などが提出した決議案に賛成するよう求めて質問を終えた。
記事を印刷する