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2007/10/17
【参院予算委】公務員改革、天下り禁止など求める 直嶋政調会長




 政策調査会長の直嶋正行議員は17日午前、参議院予算委員会で、公務員改革、天下り、独立行政法人の合理化などで政府の見解を質した。

 冒頭、小泉・安倍政権をどう評価するのかを質問。福田首相は、改革の方向性は間違っていないと答えた。直嶋議員は、9年間連続のサラリーマン給与の減少、年収200万以下の人口が1000万人を超えたことを指摘して、格差拡大社会になったとの認識をもつのかを質した。首相は、「事実は認める」としたものの、自由時間がほしいとの考えで、非正規雇用を選択している人もいるとした。

 直嶋議員は、公務員改革について、いわゆるキャリア制度、早期退職勧奨制度、1種、2種の試験採用などが元凶であり、これを改革して、60歳定年まで働けるようにすることが、真の公務員制度改革であるとして、認識を質した。首相は、「定年までは働くことはいい。天下りは良くない」としたが、天下り、キャリア制度への明言は避けた。渡辺行政改革担当大臣も、「精力的に1種2種の試験制度も含めて議論している」と答えるに留まった。

 また、公務員制度改革に関する法案を来年の通常国会に提出する方針に変わりないかとの質問に、町村官房長官は、「基本はそう。しかし、出口を決めるのは良くない」と答え、これも明言を避けた。

 さらに、直嶋議員は、独立行政法人の改革について、閣議決定にゼローベースで見直しとある以上、民主党が準備している一旦全廃、3年かけて本当に必要なものかどうかを全面的に見直してはどうか、と質した。首相は、ゼローベースは精神であり、「いきなり全廃はできない」と答えた。

 最後に、直嶋議員は、現状ではこの6年間で約9兆円の国民負担増があったなかで、増税を国民にお願いできる状況にないと訴えた。首相は、消費税を含む税制抜本改革を決定した6月の方針に触れ、消費税アップに含みを残した。
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