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2007/10/29
【衆院テロ特】川内議員、接待・便宜供与疑惑で守屋前次官を追及




 衆議院テロ防止・イラク支援特別委員会で29日午後、防衛専門商社「山田洋行」の元専務からゴルフ接待などを受けていた守屋前防衛事務次官の証人喚問が行われ、川内博史議員が質問に立ち、防衛商社からの接待と便宜供与疑惑について追及した。

 川内議員は、防衛商社山田洋行の元専務との関係について「接待を受けながら、守屋さんと山田洋行は運命共同体のように(なっていった)。守屋さんは防衛省の中で出世し、山田洋行は取扱高を増やすという関係にあった」と見解を述べた。

 その上で川内議員は、守屋証人が山田洋行へ便宜を供与したのではないかとされる疑惑を追及。次期輸送機CXのエンジン調達、見積書水増しによる過大請求の2点を取り上げた。

 守屋証人は、CXのエンジン調達決定後にGE社代理店の山田洋行元専務に電話したか、元専務が山田洋行から独立して日本ミライズを設立した際に相談に応じたかなどといった質問について「一切していない」と否定した。

 川内議員は、昨年GE社の防衛部門のトップが来日して守屋証人が防衛省で面会した際、元専務も同席していた事実を確認。守屋証人は代理店契約についての話は一切していないと証言、日本ミライズに随意契約でやらせようといったことは一度もないと述べた。

 川内議員はまた、山田洋行がヘリコプターの装備品を水増し請求した疑惑に言及。別の議員の質問に答えた際、守屋証人が「説明を聞いた。しかし何もしなかった」と述べた意味は、穏便に済ませてやれと考えて何も指示をしなかったのか、説明を聞いたと誰かに電話を掛けたのかを質した。

 守屋証人は「どういうことをやったかについて覚えていない」と、先ほどの証言と内容を異にして答えた。川内議員は、山田洋行がメーカー見積書を改ざんして防衛省に水増し請求を行ったと指摘した担当者は変えられたが、契約は「減額変更」と「おとがめなし」に終わったことを紹介。約4000万円近い上乗せが24件分あると述べた。

 川内議員は「水増し請求の問題は、防衛省の調達のあり方に深く関わる問題だ」と強調、守屋証人が記憶が無いというならば、関係者を招致して証人喚問を要求したいと主張して質問を終えた。
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