小沢一郎代表は4日夕、党本部で緊急記者会見を行い、先の福田首相との党首会談で首相から要請のあった自民、民主両党の連立政権の樹立をめぐって、政治的混乱が生じたことを受け、「けじめをつけたい」として、同日朝、代表辞職願いを鳩山由紀夫幹事長に提出し、執行部をはじめ党所属国会議員に進退を委ねたことを明らかにした。また、今後の政治活動について小沢代表は、「一議員になっても、衆議院総選挙で勝利するために全力で頑張る。その点は全く変わらない」と述べ、総選挙で民主党政権を実現する決意を強調した。
会見の中で小沢代表は、福田首相から党首会談で連立政権をつくりたいと要請されたことを踏まえ、政策協議を開始した方がよいと判断したことを明らかにしたうえ、その根拠として(1)自衛隊の海外派遣は国連決議に基づく国連活動にしか参加しないとの原則を確立することを首相が確約し、憲法解釈と安保政策の大転換を決断した(2)政策協議を通じて、民主党が先の参議院選挙で約束した「国民の生活が第一」の政策を実行し、国民のためになる政策を早期に実現することができる――との見解を示した。
それに関連して代表は、たとえ次期総選挙までの間、自民党と連立しても、「すでに参議院では民主党が第一党となり、野党で過半数を占めているので、衆議院でも民主党が過半数をとれば、連立する必要はない。自民党は参議院で過半数を割ったからこそ、我々に連立を申し入れてきた」と述べ、あくまでも総選挙で民主党政権の樹立を目指すことを表明した。
また、鳩山幹事長に辞職願いを出した理由について、小沢代表は「党首会談について事実無根の全くの中傷報道がなされているのは、私の不徳の致すところであり、私が代表でいるのは党のためにマイナスになると判断した。この際、私がけじめをつけた方がよいと考えた」と明らかにした。さらに、今後の民主党のあり方について「まだ若い政党なので、みんなで議論し、国民の期待に応えられるように、本当の意味で民主的な政党になってほしい。今回の辞職願い提出がそのきっかけになればいいと思う」と述べた。
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