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1998/04/27
来賓祝辞
小沢辰男氏(改革クラブ代表)


 私は平和・改革統一会派をつくっておりますので、きょう来る前には「おまえは出番がないからそのつもりで、お祝いだけ持っていけ」と、こう幹事長から言われてまいりました(笑)。ところが、大会次第を見たら、やれと書いてございます。

 私は自分の考え方はこの前、代表質問で申し上げてございますから申し上げませんが、要するに私どもはいま、ちょうど神崎さんが言われましたように、考えてみたら5男坊ぐらいでございまして、一番末弟の小さな、まだまだ小学生ぐらいかと思います。したがって、新しい民主党の結成を心からお喜びするとともに、どうぞ兄弟仲よくするためのいろいろな話し合いをする際には、4男坊、5男坊の意見もやっぱり聞いていたただきたいと思うのでございます。そしてお互いに協力し合って。

 要するにわれわれはなぜ自民党を離れたか。私どもは日本の政党を2大政党にしたい、そうすれば少しは自民党の、あるいは政府の役人の悪いこともなくなって、そして真剣にまじめにいろいろな問題について国会で国民の前に論戦し合う本当の意味の民主的な国会ができるだろうということで、33年も世話になった自民党を飛び出してきた私でございます。(拍手)

 実はあの代表質問の最後に原稿で書いたんですが、野党の有力な皆さん方から「それは言うな」と言われたんでやめたんですけれども(笑)、私が一番年寄りとして、長老として、あの演説の後で、『野党諸君よ、政府の非難ばっかりやっておって、国民はどう思っているか。受け皿がないじゃないか。それで攻撃ばかりしてバラバラな政党が5つも6つもあっていいのか。こういうのが国民が政治を信頼をしなくなり、無党派がふえたおかげなんだ。そういうことなんだ。だからしっかりひとつみんなで手を組んで政策をしっかりして、本当の意味の2大政党を日本につくり上げて国民のためにやろうじゃないかということを野党諸君も考えろ』ということを書いておったんですが、みんながやめろと、こう言うもんですからやめたわけでございます。その気持ちはいまも変わりはありません。(拍手)

 そういう意味でどうぞ皆さん、元気を出して、しっかり大地に足を踏みつけながら日本の将来を考えて、この力の弱い日本の国民が、国際社会でどこで一体力を持っていくかということをようく考えながら、お互いに手をつないで政策論争をやり、しっかり固めて皆さんとともにこの方向で頑張ろうではありませんか。

 心から民主党の皆さんの大きな力と、それからどうぞ率直にお互いに話し合って、しっかりした基本路線を決めながら、国民に訴えていって政権を取ろうじゃありませんか。ただ非難するだけではだめなんです。われわれが結集をして国民のために「こういう考えでやるからついてこい」と言わなければ、それは無党派票がふえる一方でございます。どうぞひとつわれわれはこの機会に大いに各党一緒になって、必ず理想を、私個人ではありますが理想達成のために頑張っていただきたいと心から念願をし、民主党のご発展をお祈り申し上げまして、私のお祝いのごあいさつに、なったかどうかわかりませんが、一番年が上なもんですから、もうそろそろいいぞ、ここらが花の散りどころと考えて申し上げたわけでございます。どうぞひとつしっかり頑張ってください。(拍手)
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