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1998/04/27
来賓祝辞
渡部恒三氏(衆議院副議長) |
民主党統一大会
来賓祝辞
渡部恒三氏(衆議院副議長)
一昨年の11月、私は当時の野党第一党の新進党の皆さんのご推薦で副議長に就任いたしました。副議長に就任するとき、なんか悪い予感がして(笑)、両院議員総会で「私の留守中もみんな仲よくして、仮にも私の帰る家がないようなことにならないようにしっかりやってくれ」と、こうあいさつしたんですけれども、残念ながら去年の秋、私の帰る家はなくなってしまいました(笑)。
これは国民にとって非常に残念なことで、いまでも残念でたまりません。あのとき新進党が残っておったら、これだけ橋本さんがしくじっているんですから、いまごろは民主党と一緒になって橋本政権にかわる新しい政権をつくろうと、こういう話になっておったと思います。
これはぜひ皆さん自信を持っていただきたいんですけれど、一昨年10月20日の衆議院の選挙、自民党勝った、野党負けたというようなことを言う人が野党のほうにおったもんですから、なんかみんな負けたような感じになっちゃったんですが、数字が事実です。あのときの選挙をもう一遍思い出してください。自民党が取った票が1800万票、新進党が取った票が1600万票。200万しか違わない。そして当時の民主党が取った票が900万票。1600万と900万と合わせるとなんぼになりますか、2500万。国民の意思は自民党1800万。新進党と民主党が1つになればはるかにこれをオーバーする2500万なんです。ところが、まあ言うてかいないことだけれども、あれこれのことがあって、いま国民の皆さんの期待にこたえられないようなことになってしまった。
しかし、さっき小沢辰男さんの話がありましたように、この国の民主主義を安定・発展させるためには、時の政権がしくじったらいつでもこれにかわり得る野党がなければ、民主主義は存在いたしません。いまの国民の皆さんのいらいらはそこにあるんです。橋本さん、あなたがやめることは景気をよくすることだ、みんなそう思っている。しかし、「今度私がかわります」と、これ、まだ菅さん言えない。
いま帰る家ができたと、こういう話がありましたが、まだこうやって聞いていると、帰る家になっていないような気がする。どうぞきょう私の前にごあいさつをなさった他の野党の皆さん方と1つになって、国民の皆さんが「あれなら新しい政権ができる。景気もよくしてくれるだろう」と。菅さん頑張ってくださいね。(拍手)ちょっと物足りないようにも感じますけれどもね(笑)。
これぜひ聞いてください、私は一昨年、あの小選挙区になったということで選挙区に帰って中小企業の若い20〜30人の皆さん方と懇談したんです。そしたらその若い人たちが「渡部先生もしっかりこれから頑張って、菅さんのような厚生大臣になってください」と、こう言われる。ちょっと私はがっくりきた(笑)。私が厚生大臣のとき菅さんは2回生ぐらいだったかなあ、社会労働委員会で質問して。その菅さんのような厚生大臣になってくれと、こう言うんですから(笑)。しかし、これがどんどん新しく変わってくる国民の気持ちなんだなあと、こう考えてさっぱりしました。(拍手)羽田さんもさっぱりして幹事長を引き受けたんだろうと思う。(拍手)
いま日本の国民が望んでいるのは、いつでも政権交代可能な立派な政党ができることであります。新しく誕生する民主党がお互いに譲るべきことは譲り合って、足の引っ張りなどは絶対しないことを誓って、あるいは「おれはおもしろくねえ」なんて出ていくなんてことは絶対しねえことを誓って。私だっていつまでも副議長やっておれませんから(笑)、副議長をやめたとき胸を張って帰っていけるような政党になってくださることをお願いして、ごあいさつにさせていただきます。(拍手)
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